2013年3月29日金曜日

八竜湿地は花盛り!

 みなさまこんにちは,よしだです。

 3月もまもなく終わりですが,大学周辺では桜だけでなくいろいろな花を見ることができるようになりました。今日ご覧いただく写真は,今週火曜日に行った八竜湿地での水質調査の際に撮ったものです。

 まずは里山の森に咲く花,コバノミツバツツジです。コナラやアベマキといった落葉広葉樹が芽吹く前のこの時期,森の中に光が充分届くこの頃に花を咲かせます。

 こちらは3月2日のブログで紹介した時は,まだつぼみだったコブシの花です。ちょうど満開でした。

 この青い花は3月9日のブログで一輪だけ咲き始めた,と紹介したハルリンドウです。ハルリンドウは曇りや雨の時は花を開けず,晴れた時にしか花を見ることはできません。この場所は八竜湿地の保全地域の中であり,いつでもだれでも花を見られる場所ではないので申し訳ないのですが,八竜湿地ではこのように群生しているところもあるのです。

 花のアップです。いつも同じような写真ですが,この花は何度見てもこのように写真が撮りたくなるくらい美しいです。

 ぜひみなさんも花を見に八竜湿地へお越しください!
 

2013年3月28日木曜日

第25回炭焼き

 みなさまこんにちは,よしだです。

 桜の花もかなり見ごろに近づいてきましたが,そんな中きょうは炭焼きを行いました。まずは前回焼いた炭を窯から取り出し、乾燥させた竹を詰めて火をいれます。点火したのは午前10時頃。今日は風がなく、煙がまとわりついてきていつも以上に大変でした。

 薪が安定して燃えるようになり、煙が煙突から出るようになったころ、学生さんや先生方が集まってきました。おととし植菌したシイタケ原木からいくつかシイタケが出ていて、焼いておいしくいただきました。この後は恒例の焼き芋も!
シイタケを刺している竹串も手作りです!

 今日は小さな助っ人も登場! コナラの原木にシイタケの種菌を植える作業を手伝ってもらいました。将来は里山ガール???

 一方で、薪が足りなくなってきたので、みんなで薪割りをしました。学生さんも初挑戦です。最初はうまくいかなくても、一発できれいに割れると快感! 病みつきになりますよ~(笑)

 割った薪からはいろいろな虫が出てきました。これはカミキリムシの一種。茶色のカミキリは初めて見ました。

 午後3時半頃には煙の色も変わって窯を閉じ、炭焼き終了となりました。炭焼きだけでなく、薪を割ったり焼き芋をしたり、自然のおもしろさをたっぷり味わった春の一日でした。

2013年3月20日水曜日

桜が咲きました!

 みなさまこんにちは,よしだです。

 きょうは春分の日。昼の時間と夜の時間が同じ日,とされますが,実際は数分異なるということをご存知でしたか? このことは小学校の理科の時間に習ったのですが,KSCメンバーのいわざき先生によれば,当時通っていた小学校は理科教育のモデル校だったそうで,理科の時間が楽しかったのを今でも思い出します。

 それはさておき,きょう大学に来てみると,桜の花が咲いているのを見つけました! W10号館方面と本部棟を結ぶシャロンの橋の近くです。今年は冬の気温が低く開花が遅れると思われていたのですが,急に気温が上がって寒の戻りもないことから,大学での開花は平年よりも早いくらいかもしれません。いよいよ本格的な春到来ですね。
写真はちょっと芸術的に(笑)
 

2013年3月19日火曜日

卒業シーズンに咲き始めたシデコブシ

 みなさまこんにちは,よしだです。

 昨日(18日)は大学の学位授与式,いわゆる卒業式が行われました。残念ながら雨風の強い天候となってしまいましたが,一人でも多くの学生さんが,学生生活を豊かな自然の中で過ごしたことを思い出してもらえたら,と思います。
 
 きょうは昨日と打って変わって良い天気となり,少し汗ばむほどの陽気となりました。大森・金城学院前駅から大学までの道のりに街路樹として植栽されているシデコブシが,卒業の時期に合わせるかのように花を咲かせ始めました。
 ランドルフ記念講堂のカリヨンを背景に咲くシデコブシの花です。 シデコブシはこのブログで何度か紹介してきましたが,湿地周辺に自生する東海地方の固有種です。

 花をアップで撮ってみました。わずかに薄いピンク色が混じっていますが,花の中心は透き通るのような純白です。
 通学や帰宅の時に足を止めて,少し見上げてみてはいかがでしょうか?
 

2013年3月16日土曜日

アカゲラのメスを目撃!

 みなさまこんにちは,よしだです。

 ここ最近大学の中を歩いていると,かなり高い頻度でキツツキのアカゲラのさえずりを聞くことができます。以前大学の中にいるアカゲラをこのブログで紹介しましたが,きのうも見つけました! こちらの写真です。
 斜めに延びたニセアカシアの太い枝を移動しながら,えさとなる虫を探しているようでした。
前回見たのは,後頭部の赤いオスでしたが,今回見たのは後頭部が黒いのでメスです。ひょっとして金城の森には,アカゲラのつがいが住んでいるのかもしれませんね。

 ところでこのアカゲラ,こちらの景色の中から見つけました。
 これはどこかと言うと,私が普段いる実験室の窓の景色です。パソコンでメールを打っていて,たまたま顔をあげたら,20~30 m離れた木の枝(この写真の中心にある横に伸びる太い枝)の上で何かが動くのが見えたのです! 急いでカメラを取り出して撮ったのが1枚目,2枚目の写真。アカゲラの背後の茶色はランドルフ記念講堂です。自分のデスクに居ながらにして自然観察できるなんて,ぜいたくだと思いませんか?(笑)
  

2013年3月15日金曜日

つばめ飛来

 みなさまこんにちは,よしだです。

 きょうも暖かな日和となりました。今朝いつものように一つ手前の喜多山で瀬戸線の電車を降り,大学に向かって歩いているとツバメの鳴き声が聞こえてきました。冬の間南の国で過ごしたツバメたちも,春の訪れとともに北上してきたのです。見上げてみるといました!

今日見たのは2羽だけでしたが,私にとって今年初のツバメの観測です! 最近は日本の旧来の家屋が減ってツバメの巣が作りにくくなり,「住宅難」でツバメの数が減少しているといわれていますが,このツバメたちも無事に子育てができるといいですね。
 

2013年3月14日木曜日

冬の名残り

 みなさまこんにちは,よしだです。

 ここ最近急に暖かくなったり寒くなったりの繰り返しですが,金城の森を歩いていると,春を感じさせるものが少しずつ増えてきました。

 でも今日紹介するのは,そんな「春の到来」ではなく,「冬の名残り」です。12月には実をつけるクチナシは,いつまでたってもその鮮やかなオレンジ色を保って木についています。この色はお正月の栗きんとんだけでなく,さまざまな食品の色素として利用されているのですが,鳥に種を運んでもらうようわざわざ目立つ色をつけているいるはずなのに,あまりおいしくないのでしょうか,目立つ割には鳥がなかなかついばんでくれないようです。

 先日ようやく実をついばんだ跡のあるクチナシを見つけました。この写真は八竜湿地で撮ったものですが,器用に穴をあけて実を食べたようです。
  なるほどこの食べ方だといつまでも実がついたままになりますね。どんな鳥が食べたのかわかりませんが,ようやく「鳥に実を運んでもらう」役割ができたようです。

 そしてこちら。八竜緑地の片隅で小さな芽生えがありました。これが発芽したばかりのクチナシです。
 八竜湿地(緑地)や金城の森にもたくさんのクチナシの自生を見ることができますが,こうやって分布を広げているのですね。

2013年3月9日土曜日

八竜緑地意見交換会

 みなさまこんにちは,よしだです。
 今回はきょう(9日)行われた八竜緑地意見交換会について紹介します。

 大学の東に隣接する八竜緑地は,八竜湿地とその周辺林,そして新池とコンパクトながら多様性のある環境が残されています。この貴重な自然を後世まで良好な状態で残そうと,湿地の保全活動をされているボランティア団体の「水源の森と八竜湿地を守る会」,管理者である名古屋市,そして八竜湿地の土地所有者である金城学院の三者で,今年度三回にわたって維持管理計画を策定するためのワークショップが開かれました。しかし,計画は作って実行してこそ意味のあるもの。それで三者で定期的に会合を行うことになり,その一回目がきょう開かれたのです。場所はW9号館の304教室。金城からは担当者として小野先生と私が出席しました。
会合が始まる前の会場の様子です

 意見交換会では,できあがった維持管理計画の概要説明や,三者それぞれの八竜緑地での取り組み状況の説明などが行われました。金城としては八竜湿地の過去の環境を土壌分析を通して明らかにする調査や,湿地の水量調査を始めること,継続して行っている水質調査を続けていくことをお話しました。

 教室での会議のあとは八竜湿地に行って現地説明がありました。天気が良くて見学日和です! 気温が高くてちょっと汗ばむくらいでしたが…。

 見学の時,目にとまった生きものを紹介しましょう。まずはこちら。
 ハルリンドウです。湿潤な土地を好む植物で,新池のほとりに一輪だけ咲いていました。今年の初咲きです! 美しい青ですね。これから八竜湿地などでも次々と花を開けていくことでしょう。

 そして次は鳥です。上空のずいぶん高いところを2羽が輪を描くように飛んでいました。
 詳しい方にお聞きしたところ,猛禽類のノスリではないか,とのこと。タカ(鷹)の仲間ですが,山奥よりも人里に近い環境を好み,比較的目にする機会も多いのだそうです。とはいえ自然がなければ生息は無理ですね。

 湿地の希少種だけでなく,このようなさまざまな生き物が育める環境を維持していくことは,今の世代の責任ではないかと思います。私自身としても,金城としても,すばらしい生態系を残していくため,これからも活動を続けていきます。
 

2013年3月8日金曜日

うぐいす色の鳥

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 前回のブログでウグイスの初鳴きのことを書きました。「ホーホケキョ」の鳴き声は誰でも知っていますね。もう一つウグイスに関して有名なのが「うぐいす色」でしょう。東京の山手線の電車の色もそうでした(今はステンレスの車体の飾り帯の色ですが)。身近なところでは,どら焼きなどのうぐいす餡,うぐいすもちなどなど。どれも明るい緑~黄緑色ですね。
 その色の由来はこちら。大学の第三駐車場近くで撮った写真です。背中を向けて顔が見えませんが,この鳥がウグイス???

 正解はこちら。目の周りの白い模様が目立つメジロです。ウグイスではありません!
 実はウグイスはもっと灰色がかったとても地味な鳥で,しかも木の陰の中にいることが多く,明るいところにはあまり出てきません。姿を見ることは意外と難しいのです。一方でメジロは明るいところにも出てきてよく目立ちます。鳴き声のウグイスと,色のメジロが混同されたのでしょうか? いつしかメジロの色が「うぐいす色」になってしまったのですね。

2013年3月6日水曜日

ウグイスの初鳴き!

 みなさまこんにちは,よしだです。
 前回土曜日のブログは,春らしさは何もまだ感じられない,と書きましたが,このところ急に暖かくなって,陽ざしに春らしさを感じられるようになりました。それだけではありません。けさ大学の第三駐車場わきの森の中からウグイスの鳴き声が聞こえてくるではありませんか!
このあたりです
(画像をクリックしても鳴き声聞こえませんのであしからず…笑)

 もちろんまだ上手な鳴き方ではありませんが,それでも一生懸命さが伝わってきました。ちなみに去年のウグイスの初鳴きは(私基準で)3月14日でした。去年よりも一週間も早く鳴き声を聞いたことになります。このまま春が訪れるのでしょうか?

 ウグイスの写真はありませんが,今回も鳥の写真を。
おなかの黒い線が特徴的なシジュウカラです。なんだかネクタイをしているようにも見えますね。けさ見たときもジョウビタキと群れを作っていたのですが,間もなく群れを解消して,春の繁殖期に入ることでしょう。
 

2013年3月2日土曜日

春を待つコブシ

 みなさまこんにちは,よしだです。

 3月に入りました。この冬は平年よりも寒さが厳しく,大学の自然林でも湿地でも,春の訪れを予感させるものはまだ見つけられません。きょうもまた湿地で流量調査をしてきたのですが,湿地の水は冷たいままでした。

 さて,湿地の木道を入ってすぐのところに,コブシの木が生えています。東海地方の湿地にはシデコブシが生育することが多く,コブシが生育することは珍しい,という話を以前このブログに書きましたが,そのコブシも春に花を咲かせようと待っているところでした。
 枝先に見えるつぶつぶ状のものが花芽です。今年は去年に比べて花芽が多いような気がします。その花芽を近くで見た写真がこちら。
ふかふかです! 寒い中,まるで毛皮をまとっているようですね。寒さに耐えた毛皮が必要なくなるのももうすぐでしょうか。