2013年9月30日月曜日

KSCで湿地見学

 みなさまこんにちは,よしだです。

 きょうはシラタマホシクサが見頃になった八竜湿地へ,KSCメンバーで見学に行きました。できるだけ多くの人が来れるよう,4限の講義が終わった16:40集合でした。この時間にはもう日暮れの気配で,昼間はまだ暑ささえ感じるものの,季節の移り変わりを感じずにはいられませんね!

 さっそく湿地に入ると,そこにはいろいろな虫の音色が聞こえてきます。涼しげですね。片隅にはシラタマホシクサの群落地があって,白い天の川のようです!
霞のようにシラタマホシクサが咲いています!
 
 シラタマホシクサには「金平糖草(こんぺいとうぐさ)」という別の名前もあるのですが,小さな花がいくつも咲くと確かに金平糖のように見えます。
こんぺいとうの上に虫が乗っています!
 
 秋は実りのシーズン! さまざまな実が実っていました。赤いこちらはガマズミで・・・
・・・こちらはクロミノニシゴリです。赤い実はとてもよく目立ちますが,植物によってはこんな目立たない黒い実をつけるものもあります。不思議ですね。 

 小野先生が指を指しているのはマメナシの木です。少ないながらも実をつけていました。
他にもいろいろな実があって,秋を感じさせるとても楽しい見学でした!
 

2013年9月27日金曜日

実りの秋

 みなさまこんにちは,よしだです。

 今朝は少し気温が下がって肌寒ささえ感じるようになりました。気がつけばもうすぐ10月。早いものですね。

 さて今回は秋らしい話題をひとつ。W10号館の東側にカキが実り始めました。実をいうとここにカキの木があるのは誰も知らなくて,私も実験器具や試薬を取り扱う業者さんに言われて初めて知った次第です。先日,薬学部の林先生からこのカキのおすそ分けをいただいたのですが,一見渋柿のように見えてちゃんと甘柿でした(笑)。
 
 たぶん,ですが,木がまだ小さいので,今年初めて実がなったのではないでしょうか? そういえば「桃栗三年,柿八年」ということわざがありますね。本当に8年たたないの実がならないのかどうかは知りませんが,桃や栗よりかはいくらか時間はかかるのでしょう。
 木の大きさの割には実はたくさんついていて,まだ完熟でないものがほとんどですが,これからどんどん鮮やかなオレンジ色になっていくことでしょう。
 

2013年9月24日火曜日

お彼岸

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 昨日23日は秋分の日。昼と夜の長さが同じになる日であり,今日からは夜の時間の方が長くなっていきます。国立天文台のホームページでは,日本各地の日の出・日の入り(月の出・月の入り)の時刻など,いわゆる「こよみ」を検索することができます。

国立天文台 暦計算室 各地のこよみ
http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/

これできのうの名古屋の暦を見てみると・・・

 日の出    5:41
 日の入り 17:48

あれれっ? 昼間の時間の方が7分多いことになってしまいますね。
もちろんこれは何かの間違いではなくて,例えば日の出の時刻は「太陽が水平線・地平線から現れた瞬間」,日の入りの時刻は「太陽が水平線・地平線に消えた瞬間」と定義されているので,太陽の大きさの分だけ昼間の時間が長くカウントされてしまう,などの理由なのだそうです。

 さて,この秋分の日を中心として前後3日ずつ加えた計7日間が,いわゆる「お彼岸」となります。このお彼岸のころになると決まって咲くのが彼岸花(ヒガンバナ)ですね。下の写真は大学の真ん中を走る公道からW1号館方面へ上がる階段の途中にあったもの。
木々やササに隠れるように1輪だけ咲いていました
 
 ヒガンバナは中国から帰化した植物と考えられています。夏の気温や降水量,生育場所に関係なく決まってお彼岸の頃に花を咲かせるので,開花時期は体内の時計でかなり正確に制御されているのではないか,という話を聞いたことがあります。

 一方こちらはW2号館南側の花壇にあったもの。白いヒガンバナのようにも見えますが・・・
確かに白いヒガンバナも存在はするのですが,近くで見てみると,ヒガンバナとはちょっと雰囲気が違う気がします。あまり確証はありませんが,「シロバナマンジュシャゲ」かもしれません。まだつぼみの個体もありますが,やはりこちらも花の季節を迎えているようです。

 きょうもまた真夏日になりそうな気配で,夜の時間の方が長いなんてにわかには信じがたいですが,季節は確実に巡っています。
 

2013年9月23日月曜日

島田緑地ワークショップ

 みなさまこんにちは,よしだです。

 昨日(22日),天白区の島田緑地の維持管理計画の第2回ワークショップに出席してきました。以前この緑地内の湿地に見学に行ったことがありますが,住宅地として開発された中にポツンと残された樹林地と湿地があります。名古屋市内に残る数少ない湿地の一つであり,これを永続的に維持していくために検討会が行われているのですが,6月の第1回の検討会には都合により出席できず,第2回となる今回初めて出席となりました。
 
 地元でボランティアで湿地を守る活動をされている方々をはじめ,八竜湿地維持管理計画の策定でお世話になった浜島先生,本学非常勤講師の野呂先生,名古屋市関係の方々など,全部で17名が参加し,議論を行いました。例えば,湿地を取り囲む樹林地の管理をどのように進めていくのか,具体的には繁茂しすぎた樹木をどのような基準で選択して伐採するのか?など,かなり突っ込んだ話し合いとなりました。

 湿地の植物を守るためには,いまある湿地を維持していくよりほかに方法がありません。この島田湿地もその一つであり,いつまでも湿地の植物のすみかであり続けられるよう私も願っています。
 

2013年9月22日日曜日

KSC全体会

 みなさまこんにちは,よしだです。

 金曜日のことになりますが,KSCの全体会が行われました。今回の主な議題は「金城祭について」
今日はメンバーがたくさん集まりました!

 金城祭ではKSCもブースを設けていますが,昨年同様,竹とんぼ・松ぼっくりツリー・ぶんぶんごまづくりのほか,今年は新しい工作メニューを加えることにしました。それは何かは当日のお楽しみに! クリスマスを前にしてちょっとうれしくなるものかも・・・☆☆☆

 また,KSCで湿地見学を9月30日(月)4限終了後に行うことになりました。16:40 クラブハウス前集合です。シラタマホシクサがきれいに見えることでしょう。興味のある方はぜひお越しください。
 

2013年9月20日金曜日

中秋の名月

 みなさまこんにちは,よしだです。

 昨晩は雲のない夜空となり,満月がとてもきれいでした。きのうは旧暦(太陰暦)でいえば8月15日で,中秋の名月の日でした。

 たまたま昨日は,まつやま先生と一緒に実験室の片づけをしていて,窓際の棚を移動させたら,その窓が開くことが判明! ならばっ,とガラス越しではきれいに写らない満月を,窓を開けて撮ることにしました。
明るい月が,猿投山の真上に浮かんでいます
左端の建物は本部棟です
 
  中秋の名月って,特に疑問に思うことなく満月だと思っていたのですが,必ずしもそうではないのだそうですね。今年は満月ですが,次回満月になるのは8年後なのだとか・・・。
望遠で月を撮ってみました
(35 mm 換算で1000 mm 相当のレンズでここまで撮れるのですね~)
 
 西に目を転じると,沈んだ太陽が空を美しく染めていました。名古屋中心部の街明かり,手前の金城の里山とともに,見事なコントラストを作っていました。
しばし見とれてしまうたそがれの景色です

 きょうもまたきれいな景色に心が和みました。
 

2013年9月19日木曜日

三ノ沢岳(さんのさわだけ)

 みなさまこんにちは,よしだです。

 前々回のブログで,「では次回,この山の上の様子をお話しすることにしましょうか。」とネタ振っておいた話を今回書くことにします。

 この3連休,私はどこか山に行きたいと思っていたのですが,後半2日は台風接近で荒れることが明らかだったので,日帰りできる山を考えていました。下界の暑さから逃れるべく「ある程度高い山」で,なおかつ「登ったことのない山」と条件を絞っていき,出た答えが表題の「三ノ沢岳」となりました。

 そんな山誰も知らないよー,と言われそうですが,前々回のブログの最後の写真をよ~く見てください。今回のブログのためにちゃんと書いておきました(笑)。左にある木曽駒ヶ岳は,ロープウェイで手軽にアクセスできるので,行ったことのある人も多いでしょう。しかし,同じように手軽にアクセスできるのに,ほんのちょっと離れた途端に無名(マイナー)になってしまうのです。でも三ノ沢岳の標高は 2846 m で,標高順では46位と高さは充分です。
 
 名古屋からふもとの駒ケ根市までは車で2時間くらい,バスとロープウェイを乗り継いで登山口の千畳敷(せんじょうじき)には午前8時前に着きました。ここは地球が寒冷だった2万年前に氷河があって,その氷河で削られてできた地形なのです。「カール」と呼ばれるなだらかな半円形の地形がよくわかると思います。
カールの全景です
右下が登山口となるロープウェイの駅,左上が宝剣岳です

 カールから稜線に上がると目的の山,三ノ沢岳が見えてきます。どっしりと構えた三角形の稜線が美しいですね。ここまではまぁまぁ人がいたのですが,主稜線の分岐から三ノ沢岳への道はほんとに人が少なく,静かな山歩きが楽しめます。
天気がよいので眺望も文句なしです!

 もう9月半ばですが,まだいくらか高山植物の花が咲いていました。高山植物の多くは氷河期に南下してきた北方系の種の名残だと考えられています。八竜湿地で生育する植物にも同じ経緯をたどったと考えられているものがあり,地球の大規模な気候変動に思いをはせることができます。
たぶん「ヨツバシオガマ」ではないかと思うのですが・・・

 三ノ沢岳の山頂に到着しました。振り返ると左から木曽駒ケ岳,中岳,宝剣岳(ほうけんだけ)の峰々が見渡せます。ここから木曽駒ケ岳まで直線距離で約 2.7 km,名古屋から木曽駒ケ岳までだと約 105 km ですが,この並び,名古屋からでも同じように見えて識別できているって,すごいと思いませんか???
前々回のブログの写真をもう一度ご覧下さい)

 頂上で1時間ほどまったりしてから来た道を戻りました。紅葉にはまだ早いものの,亜高山帯・高山帯の紅葉の主役であるナナカマドが鮮やかな赤い実をつけていました。山の上ではこれから足早に季節が変わっていくことでしょう。
宝剣岳をバックに一枚!

 時間に余裕があるので,宝剣岳にも登ってきました。こちらは三ノ沢岳のなだらかな道とは対照的な,ごつごつとした岩山で,岩にへばりついて登る場所が何か所もあります。上から見下ろすとこんな感じに。写真中央上の稜線から一気に岩山を登るのです!
かなり急峻です!
(高所恐怖症だとかなりつらいかも・・・)

 こちらは三ノ沢岳と違って人が多く,岩場の行き違いなどで待たされることもしばしば。頂上も狭く,記念写真も順番待ちになってしまいます。でも,ここでのお楽しみは,頂上にある高さ 2-3 m くらいの岩の上によじ登って写真を撮ってもらうこと。足場はざっと 80 cm 四方の広さがありますが,方向によっては谷底まで続いているのでは?と思うくらい切れ落ちているので,高度感はかなりあります。

 で私はというと・・・
 
良い子はぜっっっったいにマネしないでくださ~い
(笑)

 上の写真は,その上の写真の中央下に小さく写っている青いザックの方に撮っていただきました。この方,私と同年代くらいとお見受けしましたが,既に日本百名山はすべて登頂し,今は日本百高山制覇を目指しているのだとか! すごいです!!!

 ちなみによしだは,登った百名山(←制覇は目指していませんが)は20くらい,百高山は30くらいで,まだまだ道のりは遠いです(苦笑)。

  日帰りで行ける山,ということで正直「お茶濁し的に選んだ」(苦笑)今回の三ノ沢岳ですが,天候に恵まれ本当に楽しい山登りとなりました。里山でも高い山でも,自然を楽しませてもらえるのは幸せです。
 

2013年9月18日水曜日

台風一過 (2)

 みなさまこんにちは,よしだです。

 ひとつ前のブログの最後に,「では次回,この山の上の様子をお話しすることにしましょうか。」と書きましたが,ちょうど台風一過にふさわしい季節の話題が届きましたので,先にその話をしましょう。

 その季節の話題というのがこちら! 栗です!
秋ですね~!
 
 昨日,薬学部の林弥生先生からいただいたもので,大学の中で採れたものだそうです。そう,金城にはどんぐりだけでなく,クリの木も生育しているのです。ただ,その数はほんのわずかで,自然林が広いといっても,学内には5本も生えていないと思います。 

 先生のお話によれば,台風がきて強い風が吹いたので,きっとたくさん落ちているだろうと予想して採りに行かれたとのこと。さすがです!
アベマキ・コナラのどんぐりも一緒にいただきました
ありがとうございました!

 金城の里山に実りの秋が到来ですね!
 

2013年9月17日火曜日

台風一過

 みなさまこんにちは,よしだです。

 この三連休は大型の台風がやってきて,日本各地で被害をもたらしましたね。名古屋では,9月4日のような冠水被害こそなかったものの,雨風ともに強い状態が長く続きました。

 台風が去ってすっきりと晴れ渡った今朝,まずは八竜湿地に行って状況の確認をしてきました。湿地は全体的に水が浅く浸っていて,そこから流れ出す水量はまだかなり多い状態でした。流量調査の現場を見に行くと,よほど水量が多かったのでしょう,堰周辺に水があふれて流れたであろうことが見て取れました。
白い土のうの手前側も水が流れたようです(汗)
 
 木製の堰をよく見ると,それを支える金属の棒に落ち葉が引っ掛かっていました。少なくともこれ以上の水位があったことを示す証拠です。完全にオーバーフローしていたのですね。 
この時点でも 毎秒 6.3 L もの
水が流れています
(前回の毎秒 5 L を軽く超えてます!!!)
 
 上流から流れてきてたまった落ち葉や砂を掻き出して作業は終了です。大雨が降れば毎回このようなメンテナンスが必要ですが,大学のすぐ横に現場があるからこそ細かい対応ができるのです。ありがたいことです(感謝)。

 さて,台風が去って澄んだ秋空になったことから,今日は大学からも山々が一望できました。ちょっと紹介しましょう。

 まずは7月末に登ってきた伊吹山です。ざっくり西北西の方向です。大きく構えていながら,なだらかな優美さがある,といえばいいでしょうか。
眺めてもいい山です!

 東北東の方向に目を転じると,そこには中央アルプス(木曽山脈)の山々が見えます。空を横切る送電線が少々目障りですが,今回は山の名前を分かる範囲で加えてみました。ただし「南駒ヶ岳」はちょっと自信がなくて,もしかしたら赤梛岳(あかなぎだけ)かも・・・。それはさておき,木曽駒ケ岳がこの中で最も高くて2956 m,二番が空木岳(うつぎだけ)で2864 mです。
 実際はもう少し右側まで山が連なって見えるので,中央アルプスはほとんどの山が名古屋から見えることになります。まだ暑さが残るこの季節に,ここまできれいに見えることはなかなかありません!
 では次回,この山の上の様子をお話しすることにしましょうか。
 

2013年9月12日木曜日

シラタマホシクサが開花!

 みなさまこんにちは,よしだです。

 また夏の暑さが戻ってきたような感がありますが,けさ八竜湿地を見に行ったところ,シラタマホシクサ美しい群生が見られ,一部が咲き始めていました!
星をちりばめたような・・・
という形容がぴったりだと思いませんか?
 
  上の写真で,手前にピントが合っている花がありますね。それを拡大して見てみましょう。
せっかくの丸いきれいな玉の形を崩すように,左下にぴょんと白いでっぱりがありますが,これが「花が咲いた状態」となります。白い玉は小さな花の集合体なので,きれいな玉の状態=すべてつぼみなんですね。 

 下の写真のように,かなり「みだれ髪」(笑)になっているものもありました。開花した花が増えればこうなります。

 八竜湿地のシラタマホシクサは数がかなり多いため,通常立ち入りできない保護区域の外,つまり一般の遊歩道からでも「満天の星空」を見ることができます。開花が終わって結実まで,星空は続きますので,ぜひみなさん八竜湿地へお越しください。きっと心奪われることでしょう!
 
 

2013年9月10日火曜日

エノキの赤い実

 みなさまこんにちは,よしだです。

 前回,八竜湿地のウメモドキの実が色づいたお話をしましたが,今日もまた赤い実の話をしましょう。今回の主役は大学の中,E1号館とE2号館の間で立派に育ったこの木です。
樹高は10m以上あります

 「この木なんの木?」ですが,正解はエノキです。珍しい植物ではありませんが,金城の自然林の中には多くなく,「探さないと見つからない」くらいの密度だと思います。

 そのエノキが早々に実をつけていました。上の写真の右に写っているE1号館で試験監督をしていた時,このエノキにヒヨドリやハシボソガラスなどがやってきて盛んに実をついばんでいるのを見かけました。
 木の実は人間が食べても甘くておいしいとのことですが,私は試したことがありません。私も食べてみたかったものの,手の届くところにはなく,もっぱら鳥たちのごちそうになっていました。

 ところで「エノキ」というと,この樹木よりもキノコの「エノキタケ」の方が有名ですよね。でもこの木からあの白くて細いキノコが生えることはありません。エノキタケが白くて細いのは,光の少ない工場で育てているからです。天然のエノキタケは,見たら誰もが別物と思うでしょう。私が学生時代,信州で見たものは,色は茶色く,傘の表面にはぬめりがあり,「ナメコ」に近いイメージでした。教えてもらってびっくりした記憶があります。
 
 

2013年9月9日月曜日

熟しはじめたウメモドキ


 みなさまこんにちは,よしだです。

 きょうの名古屋は久しぶりに澄んだ青空となりました。通勤の瀬戸線の車窓からは,御岳,乗鞍岳,中央アルプスの峰々,白山,伊吹山と,名山をぐるりと見渡すことができました。

 余談ですが,瀬戸線で乗鞍岳が見えるのは清水駅付近で,その直線距離は 118 km,おそらく瀬戸線から見える最も遠い地点だと思います。白山が最初に見えるのは尼ケ坂駅付近で,こちらは直線距離約 109 km ,以前ブログで紹介した大曽根駅付近からの白山もほぼ同じで約 108 km となります。
 
 どうでもいい話が長くなりましたが,これもひとえに私「よしだ」が山好きなので,ちょっとこの手の話にはつい熱くなってしまうのですよね(苦笑)。失礼しました。
 
  で、ようやくですが今日の里山の話題はウメモドキです。ちょうど八竜湿地でボーリング調査をしていた頃に咲いていた花が実をつけ,それが最近熟して真っ赤に色づき始めました。
たくさんの小さな実がついています

 ウメモドキの名の意味は「梅のようなもの」ですが,実を見た限りでは,割とありがちな赤い実で,「どこが梅?」って感じですよね? どうやら実ではなく,葉が梅に似ているからこのネーミングなのだそうです。そして花も梅に似ているということのようですが,どうでしょうか?
梅に見えますかねぇ?

 似てるような似てないような・・・ちょっと微妙な感じがします。

 このウメモドキ,湿潤な場所を好む植物で,八竜湿地でも谷の部分に多く見られます。緑の葉に赤い実がよく映えますので,湿地見学の時はちょっと探してみてはいかがでしょうか?
 

2013年9月5日木曜日

大雨のあとで

 みなさまこんにちは,よしだです。

 昨日は名古屋でも大変な雨が降りました。時間雨量が 100 mm を超えて,栄や大曽根などの市の中心部でも冠水したようですね。

 雨上がりの今朝,さっそく八竜湿地を見に行ってきました。幸い土砂が流れ込むようなことはありませんでしたが,水の量はかつて見たことないくらいに多かったです。
ざばざばと音をたてて流れています
 
 写真で見るとたいしたことがないように感じるかもしれませんが,実際に流量を量ってみると,1 秒間あたり 5 リットル以上も流れています! 晴れの日が続いたときは,1 秒間あたり 0.1 リットルくらいですから,これでも

少ないときの50倍以上の水量(!!!)

となります。これまでのデータを見てみると,これほどの水量は,調査を始めた今年2月以降, まだ 3 回目でしかありません。それほどきのうの雨はすごかった,ということになります。

 調査の帰り道,湿地の近くでこんないきものを見つけました。きれいなお花のように見えますが,これは植物ではなくきのこです。
 調べてみると,「キツネノハナガサ」というキノコのようです。「キツネの花笠」とは実にかわいらしいネーミングですね。愛媛県では準絶滅危惧種に指定されていたりするので,ちょっとめずらしいのかもしれません。キノコは鳥や虫に来てもらう必要はないはずなのに,花のような形をつけるところにおもしろさを感じます。
 

2013年9月4日水曜日

どんぐりころころ・・・

 みなさまこんにちは,よしだです。

 8月は雨が降らず猛暑続きでしたが,この頃は全くといっていいほど晴れず雨続きですね。今私のいる実験室から外を見ると,まとまった雨を降らせそうな黒い雲が近づいている様子が見て取れます。

 けさ,西側の第三駐車場から大学に入ると,路面にたくさんのどんぐりが落ちていることに気がつきました。
どんぐりころころ
お池にはまる心配はなさそうですが,車に踏まれてしまいそうですね・・・
 
 まるまると大きく育ったどんぐりがどこからやってきたのか周りを見渡すと,駐車場のすぐ横にある,とても大きく成長したアベマキの木でした。樹高は 15 m くらいあるでしょうか,とにかく大きくてよく目立つ,第三駐車場のシンボルのような木です。
たくさん実っていました
 
 近くには,コナラも実をつけていました。コナラもアベマキ同様,現在金城の自然林の主役(優占種といいます)となっている樹木ですが,こちらはまだ熟しておらず,「どんぐりころころ」となるのはまだ先のようです。

 9月に入って,一応「猛暑」は峠を越したようですが,まだまだ暑いですね。それでも植物はちゃんと秋の準備をしているようです。
 

2013年9月2日月曜日

県議会議員のみなさまがお越しになりました

 みなさまこんにちは,よしだです。

 きょうは愛知県議会議員の地域振興環境委員会のみなさまが金城にお越しになりました。

 現在愛知県では,2010年に名古屋で行われた生物多様性条約締約国会議 (COP10) を契機として,生態系ネットワーク形成の取り組みが各地で進められています。その一つに「名古屋東部丘陵地域モデル」というものがあり,金城もそのメンバーに加わっています。また金城では,愛知県の助成金を活用した里山保全や地域の環境学習を行っています。このような取り組みを行ってきたことから,その生態系保全の先進事例ということで,委員会の県内調査地の一つに金城の里山が選ばれたのでした。

 今回金城に来られたのは12名の議員のみなさまと,愛知県環境部など県職員の方々15名でした。金城からは理事長の野村先生,学長の奥村先生,KSCの小野先生をはじめ6名が出席しました。
奥村先生よりごあいさつです

 金城における生態系ネットワーク形成の取り組み状況については,小野先生が説明しました。学内の生物相,里山づくりの活動,そして地域の財産としての金城の森の位置づけなどが紹介されました。
 
小野先生より議員のみなさまに
金城の里山の説明です
 
 説明のあとは熱心な質疑が行われ,最後に金城の森を実際に見ていただきました。あいにく雨模様であったため,移動用のバスの車内からの見学になってしまったのが残念でしたが,特色あるキャンパスがみなさまにご理解いただけたのではないかと思います。
 
*今回は田中さんの写真を使わせていただきました。ありがとうございました。