2013年11月30日土曜日

「里山でクリスマスリースを作ろう」を開催しました

 みなさまこんにちは,よしだです。

 冬のような冷え込みになった今日,一般の方を対象とした里山学習講座の一つ,「里山でクリスマスリースを作ろう」を開催しました。今回は当初から参加申し込み状況が順調で,最終的にはほぼ50名もの方のお申し込み(!)をいただきました。

 今回の会場はW5号館の絵画デッサン室。まずはオリエンテーションで,ごあいさつ,スタッフ紹介,スケジュールのご案内などをしました。
 
 そして外に出て,クリスマスリースの材料集めです。まず向かったのは,W5号館北側のクズ原です。クズが一面に覆って,一部では大きな木に絡みついて弱らせていたりもしますが,クズはリースの骨格を作るのにはちょうど良い材料です。
ここは急斜面なので,つるの採取は
大人の仕事です(笑)
 
 続いて大学西端の里山の森に行きました。伐採が進められてコナラ・アベマキ中心になった明るい森で,落ち葉を踏みしめながらどんぐりや松ぼっくり,ヒイラギの葉などをさがしました
森の中を自由に歩き回れるのは
なかなかない機会かもしれませんね!
 
 木の実も採ります。手が届かないところにある実は高枝切りばさみが大活躍! ここではソヨゴの実を取っています。
ソヨゴの赤い実は大人気!
 
 お昼を終えて午後からはいよいよリース作り。里山で集めた材料を思い思いにくっつけていきます。
みなさん楽しそうですね!
 
 スタッフもお手伝いに大忙し。下の写真は,木の枝を切って松ぼっくりツリーの台座を作っているところです。
これが意外に腕が疲れるんです!
 
 みなさん上手に道具を使いこなしながら形を作っていました。
みなさん真剣です!
 
  出来上がった作品を見せていただきました。
すてきなリースの出来上がり,ですね

 参加者のみなさんからは,リース作りはもちろんのこと,森の中で遊べて楽しかった,という感想もいただきました。これを機会に,もっと里山の森が身近な存在になってもらえたら,私たちもうれしいですね。

 みなさま,今日はありがとうございました。
そして,おつかれさまでした。
 

2013年11月25日月曜日

雨量計を設置しました

 みなさまこんにちは,よしだです。

 私たちは信州大の福山先生との共同研究で八竜湿地の水量調査をしていますが,水量に大きく影響するのが雨の量ですね。それをより正確に測定しようと,大学内に雨量計を設置することにしました。
 
 作業をしたのはきのう,日曜日。福山先生はこれだけのために,わざわざ信州から名古屋まで来ていただきました。天気がよく小春日和で,作業にはもってこいの天候でした。
 
 あらかじめ設置する場所の候補を大まかに決めておいたのですが,実際に歩いてまわりの状況・・・例えば周囲に高いものはないか,通行に支障はないか,などを見ながら,最終的にグラウンドの横の,図書館方面から守衛所に向かう通路脇を設置場所に決めました。フェンスを利用して雨量計の支柱を立てていきます。 
ステンレスポールの背後に
建設中のN2棟が見えます

 下の写真の左に見える筒状のものが雨量計です。これをパソコンに接続し,記録間隔などの条件を雨量計本体に読み込ませていきます。ちなみにこの雨量計,筒の中に「ししおどし」のようなものがあって,雨の重みでこれが何回転倒するかをカウントすることで雨量を量るのです。
 
 ステンレスポールに雨量計本体を固定します。この時,傾きが生じないように細かく調整をします。それでも順調に作業が進み,12時頃には設置が完了しました。
ピカピカの雨量計が設置されました!

 これによって,たとえば雨が降った時に,湿地から流れ出る水量はどれくらいのタイムラグで増加が始まるのか? といったことがより正確に把握できるようになり,八竜湿地の水の流れにどんな特徴があるのかを明らかにすることができるでしょう。
 

2013年11月21日木曜日

きょうの新聞折り込みをご覧ください

 みなさまこんにちは,よしだです。

 何だかどこかの通販のようなタイトルですが・・・(笑)。今日の中日新聞の折り込みに入っている「くらしと地域のフリーメディア ショッパー」の東エリア版に,現在募集中の里山学習講座「里山でクリスマスリースを作ろう」「里山で炭焼きを体験しよう」の記事が掲載されています。東エリア版が配布されている守山区,名東区,尾張旭市,長久手市,日進市,東郷町,瀬戸市にお住いのみなさま,ぜひ記事をご覧ください!

 というわけで今回は,11月5日に行われた取材の様子をお伝えします。記者の方がお昼に大学に来られ,概要を説明した後写真撮影です。今回KSCの代表として谷﨑さんが取材を受けてくれました。

 松ぼっくりツリーやクリスマスリースの作品例もパチリ! 石の上だとちょっと雰囲気が変わっていいですね!

で,記事が掲載された効果ですが,まだお昼前にもかかわらず,すでにたくさんのお申し込みをいただいています!。大盛況の学習会になりそうですね!
 
 

2013年11月19日火曜日

かき狩り

 みなさまこんにちは,よしだです。

 金城の里山の主役であるアベマキ・コナラの葉がそろそろ色づき始めてきました。夏からいきなり冬のような寒さだったりしますが,里山では秋の深まりを感じることができます。たとえばこちらはイロハカエデの紅葉。いわゆる「もみじ」ですね。
きれいな赤色の紅葉です!

 こちらではススキの穂が日の光を受けて輝いていました。
秋らしいですね!

と,秋の深まりを横目で見つつ,野々垣先生と私は,脚立・高枝切りばさみを持って森へ突入です!
ちょっとワイルド?!

 その目的は,表題の通り「かき狩り」です。高さ 2 m の脚立と,長さ 4 m の高枝切りばさみの威力が遺憾なく発揮されました(笑)
こう見えても真剣です!

 実っていたカキの数はわずかですが,いい大きさのカキが採れました
影絵です(笑)

 こちらはW10号館南側に生えているカキです。毎年たくさん実がなるのですが,近そうでなかなか届かず,今まで誰も採ったことがありません。

 しかし今回は,脚立と高枝切りばさみの最強コンビが揃っているので,初めて採ってみることにしました! それでもアクセスできるのは下の方だけ! とにかくこのカキの木はまっすぐで背が高いのです!
 
 前者のカキ(写真の右)は昨年も食べたので安心ですが,初めての後者(写真の左)をちょっと口にしてみたところ・・・
お口いっぱいに渋みが広がって・・・
(×○×) ぎゃ~~~ぁ

 いやはや,渋柿をまともに口にしたのは初めて。この破壊力には完敗です~(苦笑)。

【今回の写真はまつやま先生に撮っていただきました。
ありがとうございました】
 
 

2013年11月18日月曜日

大村知事と語る会に出席しました

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 昨日17日 (日曜日) ,熱田区の白鳥にある名古屋国際会議場において,「平成25年度第3回 大村知事と語る会」が開催されました。

 この懇談会は「学生と語る環境活動-ESDユネスコ世界会議を契機とした環境活動の発展!-」がサブテーマで,県内で環境活動を行うサークルに所属する7大学の学生さんが集まりました。来年名古屋で行われる ESD (持続可能な発展のための教育) ユネスコ世界会議に向けて,これからもっと環境活動を盛り上げるための方策について知事と話し合う,というものです。

 今回金城からはKSCが参加することになり,メンバーの現代文化学部の古田さんが代表として出席することになりました。他に日本福祉大学・大同大学・愛知淑徳大学・中部大学・名城大学・名古屋大学の学生さんが出席しました。

 なお,この懇談会の様子はインターネットのユーストリームでライブ中継されました。こちらで閲覧することができますので,合わせてご覧ください。
http://www.ustream.tv/channel/aichi-chiji-katarukai

 さて,まずは懇談会前の様子です。他大学の中にはサークルのメンバーが多数傍聴しているところもありましたが,今回KSCは「サークル仲間」として小野先生と私が傍聴しました。まずは控室で3人全員で記念撮影です。 名城大学の学生さんに撮っていただきました。
スーツじゃなくてKSCポロシャツを
着て来ればよかったですね~(残念!)

 隣の懇談会の会場はたくさんの人で埋まっています。左にはCBCテレビの取材クルーの姿も!
 
 大村知事のあいさつの後,各大学の取り組みについてそれぞれ5~10分くらい,スライドを使って説明がありました。
 
 金城は6番目。古田さんはKSCが発足した経緯,現在の活動状況,これからの活動で考えていることなどをコンパクトにまとめて説明しました。
 
  そのあとはフリーディスカッションで,他の大学の活動に対する質問,今の活動で感じていること,課題と思っていることなどが,知事を交えて積極的に話し合われました。
 
 時間はあっという間に過ぎてしまい,最後に発表者全員と知事で記念撮影! 
 
  今回KSC代表として発表した古田さんも,同じような活動をする仲間として,他大学の友達ができたようですし,小野先生や私も,同じように傍聴していた他大学の先生とお知り合いになることができました。短い時間でしたが有意義な時間となりました。里山を通した交流が進んでいくといいですね!
  

2013年11月14日木曜日

秋晴れの日に

 みなさまこんにちは,よしだです。
 ここ数日名古屋は急に冷えてきました。秋を通り越していきなり冬になったかのようですね。今朝の瀬戸線の車窓からは,真っ白に雪化粧した白山を見ることができました。

 先日,この寒い中八竜湿地の流量観測装置の確認に行ってきました。大学から湿地までの森は,傾きはじめた日が射して,静かながらも明るい雰囲気がありました。この季節になるとサクラはすでにほとんど葉を落とし,コナラやアベマキも少し色づいてきた気がします。
寒いながらも心地よい里山歩きを楽しめます

 樹種によって紅葉の時期はまちまち。紅葉の盛りをちょっと過ぎていたのは,里山で普通に見られる木のひとつ,ヤマウルシでしょうか。その名の通りウルシの仲間です。
写真では紅葉の鮮やかさが伝えきれていないのが残念です

 大学の中では,植栽されたケヤキが紅葉の見ごろになっています。たまたまこの時,校舎やほかの木は陰になっているのに,このケヤキだけ光が当たっていて,本当にきれいでした!
日常の景色なのに,日常でない美しさです!

 八竜湿地に隣接する新池のほとりにはこんな鳥も。水辺を好むキセキレイです。年中見ることができるので決して珍しい鳥ではありませんが,新池で見たのは初めてです。
ちょっと寒そうですね
 
冷え込みにしたがって外に出歩く気分でもなくなるかもしれませんが,この時期は季節の移り変わりを日々感じられるでしょう。晴れて少し暖かくなったお昼間,ちょっと学内を歩いてみませんか?
 

2013年11月11日月曜日

第 28 回炭焼き

 みなさまこんにちは,よしだです。

 先週の土曜日 (9日),第28回目となる炭焼きを行いました。今回は,12月14日 (土) に開催される里山環境学習講座で,参加者のみなさんにお持ち帰りいただく分の竹炭を作るのです。前回は「炭焼きマイスター」の河村先生がご不在でしたが,今回は何とか都合をつけてご指導にきていただきました。

 まずは窯に竹を詰めていきます。今回使用したのはマダケです。そもそも細いし,小さく切ってあるのでぎゅうぎゅうに入りました。

 竹を詰め終わり,耐火レンガのふたに挿してあるのは温度センサーです。少し前に壊れてしまい,前回は温度計測なしで(つまり,はっきり言って勘だけで)炭焼きをしたのでした。今回は新しいセンサーを購入しました。
ピカピカの新品です!

 いよいよ点火です。前回の消し炭の上に杉の落ち葉を敷き詰め,その上にアベマキの樹皮,さらにその上にカイヅカイブキの薪を置いて火をつけます。杉の落ち葉がよく燃えるので,火がよく回りました!
着火剤なしで一発点火!

 そしていつもの「煙たい時間」です。今回は風がないので煙がまとわりつき,煙が目に入って涙が出ます。
(ToT)

 一時間もしないうちに窯の温度が上がって上昇気流が発生し,火が安定してきました。煙から黄色っぽさがなくなって真っ白になり,竹酢液が出始めます。同時にスタッフに心の余裕もできてきて,こんなことも・・・ 2日の里山学習講座「里山を食べよう」に使ったどんぐりの余りを軽く焼いて食べました。
香ばしくておいしかったですよ!

 栽培しているしいたけもようやく出始めました。 
まともな大きさのものはこの2個だけだったのですが・・・

 さっそく焼きしいたけにしていただきました。
もぎたて+焼きたて=うますぎ!

 そしてお約束の「やきいも」! 何だか食べ物ばっかりですね(笑)。でも続けられるのは楽しみがあればこそです。
おいしそ~(笑)

 今回は15:30までに充分に温度が上がり,窯口を閉じました。
今回もうまくいっていますように~。
 
(今回のブログの写真の一部は木村さんに撮っていただきました。ありがとうございました)
 

2013年11月8日金曜日

大学間里山交流会の運営委員会

 みなさまこんにちは,よしだです。

 一昨日 (6日,水曜日) のことになりますが,KSC の教職員メンバーで「大学間里山交流会」の運営委員会が行われました。この交流会は,昨年宇都宮大学で行われ,金城からも小野先生・畠山先生と私の3名が参加しました。

その様子はこちら!
 http://kinjosatoyama.blogspot.jp/2012/10/8-1.html
 http://kinjosatoyama.blogspot.jp/2012/10/8-2.html
 
 その際,来年度は名古屋で開催してほしいとのお話があったのですが,先般金城に開催依頼があり,開催に向けて運営委員会が発足したのです。
写真には写っていませんが,
本当はもっと多くの先生に来ていただきました

 今回,交流会を2月8日(土)~9日(日)に開催すること,1日目に研究発表会や展示会と懇親会を行い,2日目に金城の里山や八竜湿地の見学会を行うこと,そして役割分担を決めました。

 里山を持つ大学は全国にいくつもありますが,多くの大学に参加してもらい,里山をベースにした教育や研究が発展していくことを願っています。
 
 

2013年11月6日水曜日

小さな秋

 みなさまこんにちは,よしだです。

 11月に入ってヒンヤリする日も増えてきた気がしますが,金城の森はまだまだほとんどが緑のままです。でも,森をよく見るとちょっとした秋を見つけることができます

 まずは赤色の秋。周りの樹木の葉は緑色ですが、幹が紅葉・・・ではなくて、幹に巻きついたつる植物が赤く紅葉しているのです。近くまで行って観察することができなかったので詳しくはわかりませんが、「ツタ」でしょうか。ツタはぶどうの仲間(ブドウ科)に属しますが、その味は期待しない方がいいかもしれません(とても渋いそうです)。

 こちらの木にはたくさんの赤い実がついていますね。ソヨゴの木です。植物の実には赤いものが多いですが、これは緑色と赤色は補色といって、緑の中に赤いものがあるとよく目立ち、赤い中に緑のものがあってもよく目立つという、お互いに引き立て合う関係にあるからです。視覚の発達した鳥に対して、実を見つけてもらいやすくする植物の戦略です。
去年に比べて今年は実が多いように感じます
↑ 補色の関係がわかりますか?

 赤色が続いたので、こんどはオレンジ色です。第三駐車場の脇に生えているこの木は、紅葉でもオレンジ色の実でもなく、オレンジ色の花がいっぱい咲いているのです。その名はキンモクセイ(金木犀)。秋になるとどこからともなく甘い香りを漂せているあの花の植物です。キンモクセイは里山に自生する植物ではないので、以前ここに今日職員宿舎があった頃に植えられたものの名残なのでしょう。それにしても、こんなに大きく育ったキンモクセイはめずらしいですね。
もはや大木です!

 オレンジ色、といえばこれ。カキです。学内ではW10号館の東側に1本、南側に2本生育しているのをはじめ、あちこちにぽつぽつ見ることができます。こちらのカキもまた、おそらく植えられたものと考えられており、毎年実をならせています。

 学内を歩いているとまだまだ「小さな秋」を見つけることができます。みなさんもちょっと探してみませんか?
 

2013年11月4日月曜日

八竜湿地で珪藻サンプリング

 みなさまこんにちは,よしだです。

 朝には雨が止んで,暖かな一日となった今日,八竜湿地へ珪藻分析をするためのサンプリングに行ってきました。珪藻というのは光合成をおこなう藻類の一種で,さまざまな環境にそれぞれ適応した種がいることから,現在の環境の把握したり,化石から過去の環境を推定したりするのに使われます。

 今回,小野先生のゼミの学生さんが,八竜湿地の環境を珪藻から位置づけてみようとしています。サンプリング自体は実にシンプルで,薬さじ一杯分の泥を集めるだけ。湿地内でいくつかサンプルを取っていました。
サンプリングの真っ最中です
【注】 飛び込んでいるわけではありません(笑)

 今回は普段サンプリングしている地点に加えて,八竜湿地の上流にある,埋立地直下の湧水点にも行ってきました。ここは八竜湿地内の湧水点とは水質が大きく異なることが私の水質分析でわかっており,生息する珪藻の種類が他と違うだろうと予想できます。
鉄分が多くて赤い沈殿ができています

 小野先生も手伝いながらサンプリングしています。どのあたりの泥がもっとも代表的なのか,その見極めが難しいようですね。
 
余談ながら,この湧水点を往復したら大変なことが起きてしまいました。それは,雑草の種でいわゆる「ひっつき虫」が足元にたくさんあって,歩くだけでどんどんくっついてくるのです。上の学生さんも,黒いタイツが後に,変わり果てた姿というか,斬新すぎる模様というか,とにかくすごいことに・・・(> <)
 他の学生さんもひっつき虫にはずいぶん悩まされていました。ちなみに私は,以前ひどい目に遭ったので,今回はちゃんと長靴を履いていきました

 それはともかく,地面にはこんなかわいらしいキノコの姿も。名前はわかりませんが,かさの表面がぬるぬるしていて,淡いピンク色をしていました。

 八竜湿地の中心部ではこんな生きものも。おんぶしているイナゴです。小野先生によれば,下の大きい方がメス,上の小さい方がオスなんだそうです。

 ひっつき虫には閉口してしまいましたが,森や湿地で生きものを見るだけでも楽しいですね! 一方,顕微鏡の下で見える今回のサンプルには,どんな生きものの世界があるのでしょうか?