2014年2月28日金曜日

日暈(ひがさ)と彩雲(さいうん)?

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 昨日一日降り続いた雨が上がって,今日は久しぶりに見通しが効くようになりましたね。
 
 おととい,その前の霞んだ状態,私は単純に春霞だと思っていたのですが,後でPM2.5によるものと聞いてがっかりです。今でこそ中国大陸からPM2.5のような汚染物質が飛んでくることは誰でも知っていますが,私が大学院生だった頃はまだあまり知られておらず,北アルプス乗鞍岳での大気観測で,大陸からの風が来ると硫黄酸化物の濃度が上昇して「へぇ~」と思ったものです。
 
 それはさておき,けさ空を見上げるとうすい雲に光が反射して虹のようになっていました。雨の前兆としてよく知られている太陽のかさ(日暈:ひがさ)のようですが,よく見ると虹のようなものは2つできています。下の写真は大学の第3駐車場で撮ったものですが,中央下部に太陽があり,その上の2つの虹のようなものを少しでもはっきりさせるためコントラストをかなり上げてあります
(空の色がかなり変なのはそのため)
太陽の上に2つの虹のようなものが・・・
って,見えるかしら? 
 
 ちょっとわかりづらいと思うので矢印をつけてみました
確かに2つありますね!
 
 下のものは丸くなっているのでたぶん日暈なのでしょう。では上はというと,丸くなっておらず部分的なので,「彩雲(さいうん)」という雲のふちが虹色になる現象かな?と思っていたのですが...
 
 虹のようなものは,雲のかかり方でどんどん変化していき,消えたり色が濃くなったり,1つだけになったりしました。研究室のあるW10号館に着く頃には上の一つだけになって,しかも左右に大きく延びてきました。となるとこれも日暈なのかしら?
左のW10号館から
虹色の筋が伸びています
今度は矢印は出ません。よく探してみてください(笑)

 わたくしは天文に関しては全く無知なので,日暈が2つ同時に出現することがあるのか,全くわかりません。ただ,少なくとも自分にとっては初めて見る現象です。どなたか詳しい人がいたら教えてください。
 

2014年2月26日水曜日

カクレミノ

 みなさまこんにちは,よしだです。

 きのう・きょうと少しずつお昼間の暖かさが感じられるようになりました。もうすぐ3月,季節の変わり目を迎えようとしている頃ですね。研究室の窓の外の景色も,春霞のようになってきました。個人的には遠くの山々が見えなくなって残念ですが。

 さて,この時期自然林の中を歩くと,冬の寒さの中でも緑の葉をつけている常緑樹の中に,ひときわ大きな葉を持つものがあることに気がつくでしょう。どれくらい大きいかというと…
手のひらサイズ,ですね
(左は私の手。指が短いんです・・・泣)
 
 この木は「カクレミノ」といいます。漢字で書けば「隠れ蓑」。葉が大きいので身を隠すことができる,ということでしょうか。三つに分かれた葉が特徴的ですね。木全体の印象は,「ひょろっとした」という言葉がぴったりしそうです。
上で「三つに分かれた葉が特徴的」と書きましたが,カクレミノは成長段階によって葉の形が大きく変わり,全く切れ込みのない丸い葉を作ることもあるそうです。

 そうは言っても,常緑樹で三つに分かれた葉をつけるのはカクレミノしかないので,冬場にこんな形の葉を見たらカクレミノに間違いありません。冬の自然林は何もなくてつまらないかもしれませんが,ひとまず常緑樹の名前を覚えるのに冬はちょうどいい時期ではないかな,と思っています。

 そうそう,蚊もいませんもんね(笑)。
 

2014年2月24日月曜日

名古屋から見える山 - 【4】 中央アルプス

 みなさまこんにちは,よしだです。

 好評いただいているかどうかわからないまま不定期連載しているこのシリーズ(笑),大曽根から矢田川を渡るまでのわずか2分くらいの間に,瀬戸線の車窓から見える著名な山を紹介していますが,第4回目は「中央アルプス」です。

 中央アルプスは,長野県南部の木曽川と天竜川の間にそびえる山脈,木曽山脈のことで,金城からは山脈主要部のほぼ全体を見ることができます。しかし,大曽根駅から矢田川までの区間で見える中央アルプスはその一部だけで,しかも見えるのはたったの5秒くらい!(短っ!)

 と言っても見える位置がわかりやすいので,覚えてしまえば簡単に見分けがつきます
 大曽根を出た尾張瀬戸方面行きの電車が,勾配を登ってJR中央本線を乗り越していきますが,その時,進行方向のJR中央本線の先の方を見てみましょう。天気がよければ線路の先の低い山の向こうに,白い山なみが見えるはずです。
左から延びる線路のはるか先に
白い山脈が・・・(おぉ!)

 この場所から見える部分を拡大してみましょう。と言っても下の写真は,お約束の「東山タワーから見た」ものですが(笑)。瀬戸線から見える範囲の中に,名前が付けられている山が少なくとも5つもあるのですが,一番高いところが木曽駒ヶ岳 (標高 2956 m) で,中央アルプスの最高峰・日本百名山の一つです。 
 
 中央アルプスの主要部は,ざっとこの3倍の幅(山なみ)で,上の写真は下の写真の左約3分の1に相当します。

 中央アルプスは日本アルプスの中で最も規模が小さく,登山の対象としても,北アルプスや南アルプス,そして首都圏に近い八ヶ岳連峰よりも,正直なところ人気は低めです。しかしながら,晴れた日には東に南アルプスの大山脈と富士山,西に木曽谷の向こうの濃尾平野を眺めることができ,これらを見ながらの尾根歩きは実に楽しいものです。

 私は南駒ヶ岳 (標高 2841 m) に登った時,山頂から双眼鏡で名駅のタワーズと豊田ビルが見えて感激したものです!!! 名古屋から山を見るのもよいですが,山から名古屋を見るのも素敵です。
中央アルプスのアーベントロート
(息を飲む美しさです...)

 このシリーズ,次回は名峰「御嶽山」「乗鞍岳」の予定です。おたのしみに!

 

2014年2月21日金曜日

名工大の増田先生がお越しになりました

 みなさまこんにちは,よしだです。

 きょうは八竜湿地に生育している絶滅危惧種のシデコブシ・マメナシについての打ち合わせで,名古屋工業大学(名工大)の増田先生が金城へお越しになりました。名工大の増田先生と言えば,希少種の保全で大変有名な先生で,実は私も金城に来る前,とある会社に勤めていた時に,「タコノアシ」という植物の保全でお世話になったことがあります。また,山登りがお好きとのお話を以前から耳にしていたのですが,先生の研究室では,イベントとして登山に行くのだそうです! 

 増田先生とはシデコブシやマメナシの分布についてや,シラタマホシクサの種子散布についてなど,この地方の湿地に生育する希少な植物,「東海丘陵要素植物群」についていろいろとお話を伺うことができました。この中で,例えばシデコブシを含むモクレン科はより原始的な植物群で,構造的に大木に育つようには進化しておらず,高木まで成長する他の植物に競争で負けてしまいやすい,とか,マメナシの成長には地下水位の変動が重要ではないか,といったお話を伺うことができました。

 一時間ほどお話をしたのち,せっかくですので金城の自然林を見ていただきました。下の写真は,おとといタヌキのためフンが見つかった場所で,小野先生がきのう設置した自動カメラについて説明をしました。
 
増田先生とは今後シデコブシやマメナシの花が咲いた頃,一緒に生育地を見学しに行こう,という話になりました。また楽しみが一つ増えました!

 さて,増田先生がお帰りになった後,上記の自動カメラが正常に作動しているかどうかの確認を小野先生がされたのですが…
なんとびっくり!
きのうの晩タヌキが来ていました!

しかもキツネまで!

 そうなのです,カメラを設置したその日にもうタヌキやキツネが写ってしまうという快挙! おとといのブログで何気なく

また新しい発見があるかもしれませんね!

なんて書いたら,さっそく本当になっちゃいました (^ ^)
 

2014年2月20日木曜日

大雪の影響

 みなさまこんにちは,よしだです。

 先週14日の大雪は,今なお孤立集落があるなどその影響の大きさに驚くばかりですが,それほど多く積もったわけではない金城の里山では,何も影響はないようでした。

 しかし自然林の中を歩いてみたら,そうではありませんでした。木が一本丸ごと倒れていたのです! それも樹高が10 m 近くあるような大きな木が!
あらまぁ!
 
 幹の直径が15-20 cm くらいもある大きなソヨゴです。ソヨゴと言えば,その前の2月8日の大雪で枝が折れてしまったものはありましたが,根元から倒れたのはこれが初めて。幸い普段人が立ち入らない自然林内で,道や電線などにもひっかからなかったので,人的・物的被害はゼロでした。 
 
 近づいて根元を見てみると,びっくりするのが根の浅さ!
たったこれだけ?

 そうなのです,10 m 近い高さを支えられるとは到底思えない,とても貧弱な根まわりなのです。これではちょっとした雪の重みで倒れてしまうのも致し方ないでしょうね。ソヨゴは乾燥した荒れ地に適応するため,根を広く浅く広げて水分を得ようとしている,と聞いたことがありますが,一方でこのようなデメリットも生じてしまうようです。

 しかし,木が倒れることは悪いことばかりではありません。上空が開けたことによって光が地面に射し,新しい芽生えが生じてくることにもなるのです。
 

2014年2月19日水曜日

ハリエンジュの伐倒と,タヌキの落としもの?

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 風の冷たさを感じる中,今日はハリエンジュ(ニセアカシア)の伐倒作業を行いました。ハリエンジュは外来植物で,はちみつの原料(蜜源植物)や緑化・治山などに有用とされる一方で,生態系への影響が心配されています。金城の森にもたくさん侵入していますが,毎年次々と発芽するので,少しずつ除去をしています。
 
 伐倒したハリエンジュの幹は,これまで特に利用はしていませんでしたが,先日の里山交流会に来られた愛知県の方から,きのこの一種「ひらたけ」の原木栽培に使える,との情報をいただき,さっそく試してみることにしたのです。
 
 きょう参加したのは小野先生・まつやま先生・よしだの3人。ランドルフ記念講堂の脇に行くと,直径10cmくらいの,原木栽培にちょうど良さそうなハリエンジュが3本あり,一人一本ずつ切ることにしました。まつやま先生はチェーンソーを扱うのが初めてなので,まずは小野先生から使い方のレクチャーを受けていました。  
小野先生から木の切り方を教わります
(左の木をこれから切ります!)
 
 校章付きのヘルメット(無地のヘルメットにシールを貼っただけですが・・・笑)のあごひもを締めて,いざ本番! 
初めてとは思えないほど
さまになってます!

 こうして切られた3本のハリエンジュは一か月くらいこのまま乾燥させておきます。一か月後,1 m位の長さに切ってから,ひらたけの菌を接種します。
ハリエンジュの材は黄土色なのです
(そしてちょっと臭い・・・苦笑)
 
 ところで,作業を終えて戻ろうと自然林の中を歩いていたら,こんなものを見つけました!
(きれいなものでなくてごめんなさい・・・汗)
動物のフンです!
 
  これはおそらくタヌキのものではないかと思われます。タヌキはフンを一か所にまとめてする「ためフン」という習性があるのです。それは私も知っていたのですが,本物を見るのは初めて! よくよく見てみると,カキの種がたくさん混じっていて,そろそろ渋の抜けたカキを食べていることが推定できます

 ちょうど小野先生は自動カメラを新しく購入するそうで,さっそく設置位置がここに決まりました。また新しい発見があるかもしれませんね!
  

2014年2月17日月曜日

あいち森と緑づくり助成金報告会

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 昨日16日の午前は島田緑地で除伐作業のボランティアに行っていたのですが,午後は丸の内の愛知県図書館で,「あいち森と緑づくり環境活動・学習推進事業」の交付金を受けた団体の成果報告会に出席してきました。
 
 今年度,「春の里山撮影会」「里山をたべよう」「里山でクリスマスリースをつくろう」「里山で炭焼きを体験しよう」の4つの一般の方向けの環境学習会を開催しましたが,これらはいずれもこの交付金の助成を受けて行ったものです。
会場には150名以上集まりました

 交付金を受けた団体は95もあるので,成果報告を行ったのはその中から選ばれた6団体でした。3番目には,これまで金城祭のKSCブースに取材にきてもらったり,先週の「第1回あいち学生森コン in 金城学院大学」にも参加してくれた「命をつなぐPROJECT学生実行委員会」のみなさんの発表もありました。

 成果発表のあとは交流会で,一部の団体が展示している活動のパネル説明や資料などを見て回る時間となりました。
 それぞれの団体が工夫してイベントや環境活動を行っていることがよくわかり,私たちが来年度引き続き行っていく環境学習会のための勉強になりました
 

2014年2月16日日曜日

島田緑地で除伐作業を行いました

 みなさまこんにちは,よしだです。

 ひさびさの?青空となった今日,天白区の島田緑地で除伐作業が行われ,私も参加してきました。島田湿地周辺の森では常緑広葉樹がかなり大きくなってしまい,湿地に影を作っているほか,蒸散作用で湧水量が減少していることも考えられるため,これらを伐採するのです。

 作業開始は午前9:30だったのですが,みなさん気合が入っているのか,8時過ぎにはすでに人が集まり始めていました。なので,定刻より少し早めにごあいさつ,作業の説明,準備体操がはじまりました。
ボランティアでたくさんの人が
集まっています

  緑地に入って作業がはじまりました。造園会社の方(つまりプロですね)にチェーンソーで指定された木を切ってもらい,私のようないわば素人が枝や幹を集めて片付ける,という作業分担です。
どんどん切られています

 木はいつも根元から切るとは限らないんですね! 何とこんな切り方も。木登りして片手でチェーンソーを操っています!!!
職人技!

 切った枝や幹は森の中の数か所に集められました。どんどん集まってくるので,あっという間に枝の山ができました
たった2時間でこれがいくつもできました

 作業は午前11:30に終了。切った場所はこんな感じに明るくなりました
森に光が差し込んでいます

 島田緑地では,八竜湿地と同様に水量調査を行っているのですが,今回の除伐作業によって少しでも湿地への湧水量が増えることを期待しています

 今回作業に参加されたみなさま,
 おつかれさまでした。
 

夕焼け空と,アーベントロート

 みなさまこんにちは,よしだです。

 14日朝から降り続いた雪や雨も15日の午前中までには上がり,夕方までに少しずつ雲が切れてきました。八竜湿地ではあふれんばかりの水が流れ,この二日間の雪・雨の量の多さを物語っていました

 さて,夕方になると西の空に残った雲が赤く染まっていました。
まさに夕焼け空ですね

 夕焼け空を見るのはここ最近の「お気に入り」で,時々このブログでも紹介していますが,この日は東の景色がすごいことになっていました。下の写真はおよそ東南東方面を見ているのですが,夕日に当たって赤く染まっているのは雲だけではありません

 拡大してみましょう。なんと,この二日間で積もった山の雪が夕日で赤く染まっています!
 この写真の右に写っているタワーは「瀬戸デジタルタワー」で,濃尾平野にテレビのデジタル放送用の電波を送るためのもの。右下の煙突は「尾張東部衛生組合晴丘センター」という可燃ごみの焼却施設です。で,この山は?というと,方角的には豊田市の山間部,標高1100 m を超える寧比曽岳(ねびそだけ)か,段戸山(だんとさん)辺りではないかと思うのですが,ちょっと自信がありません。

 それはともかく,実にきれいな夕映えです。いくら標高が1100 m あると言っても,森林限界(北アルプスでおよそ2500 m)を超える高山に比べれば,雪が少ないうえに樹木があるため,なかなかきれいに雪が積もらず,夕映えにもなりにくいのです。ですからこの風景は,大雪が残してくれためったにないもの,と言っていいでしょう。

 日本の登山用語で,夕日で赤く染まった山のことを「アーベントロート」といいます。ドイツ語でアーベント=夕方,赤=ロートからきた言葉で,逆に朝日で山が染め上がることを「モルゲンロート」(モルゲン=朝)と言ったりします。これは日本の「登山」という文化が海外から輸入されたものであるためで,地形(コル,ルンゼなど)や登山用具(コッヘルなど),登山行動(ビバークなど)をあらわす言葉に,今でもドイツ語・フランス語・英語が入り混じって使われています。
 

2014年2月14日金曜日

キツネが来てました

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 今日もまた名古屋は大雪になりました。先週の土曜日と景色が大きく違うわけではありませんが,雪景色はいつも写真が撮りたくなってしまいます
研究室の窓からのいつもの景色です 
 
 西の方を見ると,降りしきる雪で名古屋の市街地が全くと言っていいほど見えません
もはや雪山!
 
 これだけ積もってこの景色なら,金城に一周 2.5 km のクロスカントリーのコースができるのでは?と錯覚してしまいそうです(笑) 
オリンピックでは4 周して10 km 駆け抜けるんですね~

 それはともかく,11時頃には雪から雨に変わってしまい,この景色も長くはないようです(残念!)
 
 ところで,小野先生からまたうれしいニュースが! 
キツネがまた撮影されました!
(いただいた写真をトリミングしています)
 
 自動カメラで12月4日に撮られたもので,今回はちょっと凛々しい感じに写っています!
 驚きなのは,17:47とかなり早い時間の撮影ということ。この日の名古屋の日没は16:40ですから,暗くなってまもなく動き出してきたのでしょう。何度も撮影されているので,定着しているのでは?と期待しています。
 
 

2014年2月12日水曜日

キハダ

 みなさまこんにちは,よしだです。

 先日の「第9回大学間里山交流会」で愛知県の方からのいただいた珍しいものを今回は紹介しましょう。それがこちら!
木片ですが・・・
 
 これがただの木片ではないのです! 普通の木片よりも何だか黄色っぽいと思いませんか? これは表題に書いた「キハダ」という木の木片です。キハダの分布域は全国の山野なのですが,なかなかお目にかかれない樹木で,私も木片を見るのは初めて!

 木片の断面を拡大してみましょう。
 キハダはすなわち「黄肌」で,コルク質の表皮の下(内皮)がずいぶん鮮やかな黄色ですね。この黄色は人間にとってとても大切な成分で,古くから染料に用いられたり,あるいは「オウバク」という名の生薬にもなります。お腹をこわしたとき,百草丸(地方によっては陀羅尼助など名前はさまざま)という胃腸薬にお世話になったりしますが,あの主成分はこの黄色の部分から得られるのです。実際この黄色の部分を少量はぎ取ってかじってみたのですが,「良薬口に苦し」のことわざ通り,何とも苦い味がしました (> <)

 キハダといえば,京都府宇治市にある京都大学宇治キャンパスの最寄駅は「黄檗」(おうばく),まさにこの「キハダ」のことです。近くに「黄檗山萬福寺」というお寺があることが由来で,キハダの産地という意味ではなかったようですが,そのキャンパス内には「宇治おうばくプラザ」という建物があり,その中のホールには「きはだホール」という名前が付けられています。それほどキハダに縁のあるキャンパスなので,ここでは植栽木として珍しく,入口付近にキハダが植えられているのを見ることができます。
 

2014年2月10日月曜日

大雪の爪あと

 みなさまこんにちは,よしだです。

 けさ私はこんな夢を見ました。
 場所は私が講義を担当しているとある大学。講義の最終日,簡単に授業の締めくくりをして,試験を始めることしました。するとどうしたことでしょう? 100人近くいた学生が次々と講義室を出て帰っていくではありませんか! 広い部屋に残ったのは,ぽつぽつとわずか10人ほど。そして私は内心思いました。

「これなら試験の採点もラクでいいなぁ~」(ヤッター!)

 現実の世界に戻りましょう。
 土日の「第9回大学間里山交流会」「第1回あいち学生森コン」がいずれも無事に終わって,運営に関わった身としてほっとしています。しかしその準備の前には論文の提出があり,この間あらゆる仕事が後回しになっていました。その一つが試験の採点と評価。

これから試験の解答用紙を約200枚(!)採点して,あさって(!)までに評価をつけなくてはいけません(> <)

つまり上に書いた夢は「願望」そのものということです (^ ^;

 無駄話が長くなってしまいました(すみません)。
 土曜日に降った大雪は,松本市 (49cm) や東京都心 (27cm) ほどの積雪量ではなかったものの,久しぶりに名古屋を銀世界にしてくれました。けさまでに雪はほとんど解けてしまったものの,大学内でこんなものを見つけました。
木の枝が派手に折れてます

 そう,雪の重みで枝が折れてしまったのです。これはソヨゴの木でしたが,他にもきのうは5mほどに育ったイヌマキ(イヌマキにしては大木です)も折れていました。湿った重い雪だったので,どうしてもこういうことが起きてしまうのです。上の写真ではわかりづらいですが,ソヨゴの赤い実が道路上に散乱していました。実がまずくて鳥に食べてもらえなくても,ちょっとは種子散布できたようですね(苦笑)
 

2014年2月9日日曜日

第1回あいち学生森コン in 金城学院大学

 みなさまこんにちは,よしだです。

 9日の午前は「第9回大学間里山交流会」「第1回あいち学生森コン in 金城学院大学」共同の,金城の里山と八竜湿地見学でしたが,前者は午前で終了し,午後は「森コン」の時間となりました。

 場所はW9号館2階のラウンジ。普段は学生さんが勉強したり,おしゃべりしたり,お昼を取ったりするフリースペースです。今回ここを使って,7団体22名の大学生と,環境にすごく熱心な高校生(!)1名が議論をします

 最初に団体ごとに集まって紹介を行った後,ばらばらに3組に分かれてディスカッションを行います。
移動中です~
 
話し合いをしてます
 
 1時間以上話し合いをして,それぞれのグループでまとまった意見を発表しました。里山交流会に参加した龍谷大学の本郷君も「森コン」に飛び入り参加し,意見を発表していました。
堂々としてますね!

 今回我々教職員は関与せず,あくまで学生さんの自主的な意見交換に委ねられました。熱心な学生さんは頼もしいものです。これからもお互い交流を取りながら,環境活動が,横のつながりを形成しながら盛り上がることを期待しています(!)。
 

第9回大学間里山交流会 (2日目)

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 雪晴れの朝を迎えたきょう (9日),大学間里山交流会の2日目が開催されました。
足場がちょっと悪いですね~
 
 集合は朝8:45にW1号館前。ふと,W9・W10号館の間のエントランスを見上げると,雪が積もったガラス屋根になぜか足跡らしきものが・・・
点々と足跡が・・・
 
 参加してくださった愛知県の方にお聞きしたところ,「鳥の足跡でしょうね」とのこと。大きさからいうとカラスでしょうか? 雪の上を歩いて遊んでいたのかもしれません。
 
 さて,交流会二日目は金城の自然林と,八竜湿地の見学です。ここから「第1回あいち学生森コン in 金城学院大学」に参加する愛知県下の大学の学生さんも共同参加となりました。それぞれ20人くらいと人数が多いので,「森コン」の学生さんを小野先生が,交流会に参加しているみなさんを私がご案内することにしました。
 
 「交流会」組は先に八竜湿地を見学し,あとで自然林と炭焼き小屋を見学しました(「森コン」組は逆コース)。
八竜湿地の周辺林の説明です
 
 八竜湿地は大学よりも積雪があって,足を滑らせないように注意しながら歩きました。湿地中心部は雪に埋もれて湿地らしくなかったのですが,雪でこんなにきれいな湿地が見られるのは我々でもあまり機会はなく,みなさん運がいいようです。
絵になりますね!
 
 湿地の構造や,生育している植物などの説明をしてまわったのですが,みなさん本当に熱心に見学をされていました。
雪原? 雪山?(笑)
 
 良い天気だったので,予定になかった湿地の展望台(???)へ。落葉樹が葉を落とし,湿地中心部は積雪なので,湿地が上からよく見えました(笑)。遠くを見渡せば,西に伊吹山がきれいに見えました。しかし,期待していた北東の中央アルプスは雲がかかり,かろうじて空木岳・南駒ヶ岳の頂上部分がそれぞれちょっと見えるだけでした。 
「森コン」組の人たちも見えますね(笑)
 
 展望台が意外に好評だったので,自然林の周回はせず炭焼き小屋へ。大学で早くから炭焼きをやっておられる京都女子大の高桑先生から「これは立派過ぎて真似できませんね~」とのコメントも(苦笑)。
立派過ぎる炭焼き小屋です!
(苦笑)
 
 予定通り11:30頃W1号館前に戻り,お土産の竹炭をもっていっていただきました。
ぜひ活用してください!

 これで二日間にわたる「第9回大学間里山交流会」は終了しました。思わぬ大雪でしたが,無事に開催できてほっとしています。何よりその名前の通りいろいろな方と「交流」できたことが最大の収穫でした。来年度は龍谷大学での開催であり,私たちもまた参加したいと思っています。

参加してくださったみなさま,ありがとうございました。
交流会スタッフのみなさま,おつかれさまでした。

 なお,引き続き行われた「第1回あいち学生森コン in 金城学院大学」の様子については,次の記事をごらんください。

*今回使用した写真の一部はうすだ先生,木村さんに撮っていただきました。ありがとうございました。
 

第9回大学間里山交流会 (1日目)

 みなさまこんにちは,よしだです。

 大雪となった8日(土曜日),金城で「第9回大学間里山交流会」が開催されました。KSCが主体となって準備から運営まで行ったものとしては規模の大きなものと言えます。

 今日は午前中に集合して,まずは会場の設営やこまごまとした準備を進めていきました。
名札を作ってます

 定刻通り,13時に開催です。まずは小野先生から歓迎のごあいさつ

 すぐに口頭発表に入りました。今回は全部で5大学から7題の講演がありました。
 学生さんもがんばってます!

 今回はスタッフも含めて40人ほどの参加(!)となりました。

 質問も多く出され,活発な討議がされていました。 

 16時過ぎからはポスター発表に移りました。こちらは5大学から9題の発表がありました。

 お菓子や飲み物もあって,気さくな雰囲気で説明や質問が交わされていました。
寒いのであたたかい飲み物が人気でした

 予定よりもやや時間が押して,17時30分過ぎに1日目の発表が終了。この場にいた人で記念写真を撮りました。
おつかれさまでした!

 18時30分からは場所を栄に移して懇親会です。初めてお会いする先生・学生さんも多かったのですが,話が弾んであっという間に時間が過ぎてしまいました(笑)

 9日(日曜日)は「あいち学生森コン」との共同企画で午前中は金城の自然林と八竜湿地の見学です。今日は大雪でしたが,明日はいい天気になりそうで何よりです。
 
*一部の写真はまつやま先生に撮っていただきました。ありがとうございました。