2016年5月30日月曜日

アルプスのふもとにて (その2)

 みなさまこんにちは,よしだです。

 信州大学農学部の福山先生による研究フィールドのご案内,その2回目です。

 2回目は伊那谷の西側,中央アルプスのふもとを見て回るのですが,出かける前に信大農学部の風景をご覧いただきましょう。このキャンパスは標高 770 m の高地にあり,面積は金城の2倍もあるのですが,すべてが森の中といっていいくらい。学内を東西に貫く道は,ご覧のようにどこまでも続くような美しいカラマツの並木道となっています。
ほんとにすてきなキャンパスなのです
(*'▽')

 さて見学です。
 信大農学部からすこし標高を下げたところに水路があります。これは昭和初期に,天竜川の水源である諏訪湖から,天竜川に沿って開削されたもので,長さ 25 km もありながら標高差はたったの4 m しかありません。この水路のおかげで,天竜川から標高の高い地域でも稲作ができるようになり,地域の農業を大きく変えた土木構造物です。

 農学部から南へ20 km ほど走り,飯島町(いいじままち)にある与田切川(よたぎりがわ)の上流部にやってきました。ここにある土木構造物は大きな砂防ダムです。
 中央アルプスから流れ出る与田切川は,特に土砂が流れやすい流域で,災害を防ぐためにこのような砂防ダムが作られているのですが,福山先生もこの上流部で土砂流出の研究をされているのです。

 なぜ土砂が流れやすいのでしょうか? その原因一つが川の源流部にあります。下の写真は中央アルプスの南駒ケ岳(みなみこまがたけ,左)と赤梛岳(あかなぎだけ,右)を撮ったものです。二つの山の真ん中に雪がたくさん残る,スプーンですくったような地形が見えますね。ここは氷河期に氷河があった「カール地形」なのですが,その手前が大きく崩壊しているがお分かりでしょうか。この大崩壊地が与田切川の源流の一つなのです。
 福山先生によると,大雨はもちろんで,冬の斜面の凍結と融解の繰り返しも山を崩す大きな要因になるのだそうです。それを定量的に把握するのも福山先生の大きな研究テーマです。
 
 上の写真で大崩壊地と言われてもピンと来ない人もいるかもしれませんね。ではその場所を上から見てみましょう。2013年にカールの一番上の稜線から撮った大崩壊地です。左に山小屋が見えるので,崩壊地の大きさがどれくらいかお分かりかと思いますが,これでも「ほんの一部」でしかないのです(◎_◎;)
この小屋はまだ利用できますが
かなりギリギリです (>_<)
 
 私の研究テーマである「湿地の保全」に比べると,福山先生はとてもスケールの大きな自然を相手に研究されているのですが,その調査や評価の手法は,私の研究と共通する部分や,将来私の研究に応用できそうなものもあり,たいへんに参考になりました。
 
 最後になりましたが,案内をしていただいた福山先生に感謝します。ありがとうございました!
  

2016年5月27日金曜日

アルプスのふもとにて (その1)

 みなさまこんにちは,よしだです。

 先日私は信州大学農学部に行ってきました。信大農学部は長野県南部の伊那谷にあり,東の南アルプス,西の中央アルプスを仰ぐ自然の豊かな場所です。この大学にお勤めで,八竜湿地の流量調査で共同研究をしている福山先生を今回訪ね,先生の研究のフィールドを見学させていただいたのです。そのうち今回は,南アルプスの山麓地域での見学について紹介します。

 最初に訪れたのは信大農学部の付属演習林のひとつ,手良沢山(てらさわやま)ステーションです。演習林内に川が流れていて,流量堰が設置してありました。原理は福山先生と私が八竜湿地に設置したものと同じですが,規模が大きく,コンクリートとステンレス鋼板による頑丈な作りです。 

 福山先生はここで,川の水のにごりを観測しているのだそうです。普段は澄んだ水が流れていても,雨が降ると水がにごりますね。それは砂や石が流されるからで,にごりから土砂がどれだけ流れるのか,評価しようとする研究です。

 続いて訪れたのは,天竜川の支流である三峰川(みぶがわ)流域地域です。下の写真はカラマツの人工林で,大きく育ったカラマツの林床(森の中の地表面)にほとんど植物が生えていないのがわかります。これは,人工林の手入れが行き届いて植物を刈り取ったから,ではなく,増えたシカが植物を食べ尽くしたからなのです。
びっくりするくらいスカスカです (>_<)

 もちろんこれは喜べる状態ではありません。
 いま南アルプス地域では,シカが増えすぎて大問題となっているのです。シカが嫌う植物しか残らず,生態系のバランスが大きく崩れてしまいます。希少な植物が食べられて絶滅してしまうかもしれません。また地面の植物がなくなることで,山から土砂が流れやすくなってしまいます。そのためさまざまな対策とともに研究が行われていて,福山先生もシカと土砂の流出の関係を研究しようとしている一人なのです。

 そのような地域の課題を教えてもらいつつフィールドを案内していただいたのですが,心が和む風景にも出会うことができました。一番の盛りは過ぎていましたが,川べりのあちこちでコナシの花が咲いていました。コナシは八竜湿地にも生育している樹木で,清楚な花が愛らしく,わたくしの好きな植物の一つです。

 見学を一通り終えて,峠道を超えたらこんな景色が。赤く染まり始めた空を,水を引いたばかりの田んぼが鏡のように映しています。信州らしい穏やかな光景です。落ち着きますね~。

 次回は伊那谷の西側,中央アルプスの麓での見学について書きます。
 

2016年5月24日火曜日

犬山八曽湿地でサンプリング

 みなさまこんにちは,よしだです。

 5/20(金曜日),犬山市の八曽湿地(はっそしっち)へサンプリングに行ってきました。これは,湿地に生育する植物プランクトンの珪藻の調査をされている森勇一先生の調査の一環で,当日は森先生,小野先生,これをテーマに卒論を書く予定の小野先生の研究室の学生さん,そして水質調査担当の私の5人のチームでお伺いしました。
 
 最初に訪れたのは,犬山市の「犬山里山学センター」です。ここは犬山における里山の調査や研究,教育の拠点となっている施設です。ここで,犬山里山学研究所の方々と,この地域で考古学を中心に活動されている「ニワ里ネット」の方々と合流しました。

 八曽湿地に到着しました。私は初めて来ましたが,思っていたよりもずっと広かったです。雰囲気的に豊橋市の葦毛湿原と似ていて,この地方の丘陵地に見られる「斜面湿地」の典型,といった印象がありました。

 まずは森先生が,東海地方の湿地の特徴や,珪藻を調査する意義について説明されました。

 そして学生さんと一緒に珪藻分析用のサンプルの採取です。写真がありませんが,私も同じ場所で水質分析用のサンプルを採取しました。
 機械を使って測定すると,この湿地の水質は酸性で貧栄養であることがわかりました。栄養分の少なさでいえば,私が訪れた湿地の中ではトップクラス。よい環境が保たれていると思います。足元にはトウカイコモウセンゴケのほか,モウセンゴケもたくさん生育していました。 
 
 珪藻と水質の分析は今回だけでなく,今後夏と秋にもサンプリングをして実施します。東海地方の湿地に特徴的な珪藻が見つかるかも???と期待しています。
 

2016年5月19日木曜日

「協働促進会議」のおつかれさま会

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 昨日 (5/18),名古屋市内で「協働促進会議」のおつかれさま会が開催されました。
 この協働促進会議は,愛知県庁が抱える課題に対し,県庁以外の主体,すなわち企業・NPO・メディア・大学などの人たちとともに解決策を見出す委員会で,3つあったテーマの一つ,「生物多様性を守る意識を高めるためにはどうしたらいいか」 に,KSCのかつらがわさん,さいほさん,私の3人が参加していました。
 
 会議は全5回行われ,最後は他のテーマとともに発表会を実施して終了となったのですが,そのおつかれさま会が昨日行なわれたのです。
中盤で記念写真を撮り,
 
肉々しい(笑)お料理をいただきながら・・・
 
たくさんお話をして・・・
 
終了~!
(ストロボの発光が強すぎでした)
 
 写真だと,ただの酔っ払いな人たち(苦笑)にしか見えないかもしれませんが,いやいや,そんなことはありません。東山動物園のゾウ列車から,人生論「出過ぎた杭は打たれない」まで,幅広く有意義な?会話が繰り広げられたのでした
 
 私にとってこの会議は,もちろん会議自体の内容もおもしろかったのですが,このように人のつながりができたことが,大きな財産になったと思っています。それは他の方たちも異口同音におっしゃっていたことで,このつながりはずっと大切にしようと思います。
 
 みなさまおつかれさまでした!
 これからもよろしくお願いいたします!
 

2016年5月16日月曜日

東京大学生態水文学研究所で研究集会

 みなさまこんにちは,よしだです。

 5月13日(金曜日),瀬戸市にある東京大学の生態水文学研究所で行われた研究集会に参加してきました。もともとはこの施設 (とても広大!な演習林) を利用する人の交流のためのものでしたが,4年前から尾張東部丘陵地域で生態系関連の研究・調査を行っている人の発表の場としても解放されました。それ以降,金城からは小野先生と私が毎年参加しています。

 ここで研究の成果を発表する人は,最初に一人3分程度で口頭のプレゼンを行います。暗くてわかりにくいですが,小野先生が発表しています。

 そしておよそ1時間,ポスター発表の時間となります。小野先生はキツネについて,私は湿地の水質について発表をしました。下の写真は,4月25日に金城の「新湿地」の作業に来られ,29日には一緒に御在所岳に登った (その様子はこちら→前半後半) 名工大の学生さんによる,「新湿地」についての発表です。
 
 私の発表にも,この研究所や他大学の先生,愛知県庁の方,あるいは生態系の保全をされている方などが来てくださり,有意義な議論ができました。
 これが終わると懇親会で,ご指名により小野先生より乾杯のごあいさつとご発声です。
 
 懇親会といっても,ただ飲んでいるだけではありませんよ (苦笑)。研究集会なので,お酒を酌み交わしながら研究の話をしたり,取り組みの紹介をしたり
 
 私も生態系の保全をされている方から調査の依頼があり,やらせていただくことになりました。そう,新しい研究の種を見つけるためにも,こういった研究集会や懇親会は大事なんですね (^_^)
  

2016年5月13日金曜日

KSC全体会と,守山ふれあいスクール事業懇親会

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 先日10日火曜日のお昼休み,KSC では全体会を行いました。次の大きなイベントであるオープンキャンパスまで時間があることから,今回は学内の散策路の看板作りと,KSCで山登り企画について話をしました。
 
 私は全体会の後あわただしく午後の実習に向い,それが終わると小野先生と待ち合わせ,瀬戸線で小幡駅へ。金城も加盟している守山ふれあいスクール事業検討会の懇親会がこの日行われたのです。守山区役所,名古屋市役所や守山区内で活動されている自然の保全団体のみなさんが集まり,懇親を深めました。この会の代表で,いつも笑顔でほがらかな,名古屋市立大学の岡村先生がごあいさつです。
 
  懇親会は楽しい雰囲気で行われ,私は少しだけ飲み過ぎてしまいました (^_^;) でも立場は違っても,みなさん自然が好きな人ばかり (^_^) このようにいろいろな方とつながりができることはいいですね!
 
 

2016年5月10日火曜日

御在所岳へ山登り(後編)

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 今回は御在所岳への山登りの続きです。強風の中何とか頂上に着いた私たちは,寒さがひどいため早々に頂上から退散し,10分ほど歩いたところにある「ございしょ自然学校」の軒下をお借りして昼食の準備に取り掛かります。山下先生のグループは隣のレストランを利用されたようですが,増田先生のグループと私たちは食料を持参していたので,風がよけられるこの場所で,寒さに震えながらもワイワイと食事を取りました
 
 寒いので,このころ運転が開始されたばかりのロープウェイで下山,という話もちらっと出ましたが,やはり歩いて下山 (さすが!) となり,いくつかある登山道の中でこんどは「中道」を下ります。なおこの中道は,2014年11月にKSCで登った時に通った道です。
 
 展望台から濃尾平野・伊勢湾・知多半島を一望できました。少しかすんではいたものの,名駅の高層ビル群も見ることができました。
写真の中心やや上に名駅が見えます
 
 展望台から見下ろせば,ロープウェイの鉄塔や駅,湯の山温泉の温泉街が望めました。
高所恐怖症の方,ごめんなさい
 
 稜線から下るにつれて,風がさえぎられて落ち着いてきました。見ればアカヤシオの花盛り。他の木々が芽吹く前の緑の少ない時期なので,淡いピンクが山を染めているようです (´▽`)
すてきですよね~
 
 下山は山下研・増田研・KSCが一緒に行動したので,にぎやかな雰囲気になりました。年齢性別問わずみんな健脚で,誰も遅れることなくさくさく歩いていきます。
 
 御在所の「中道」と言えば,奇岩を見て楽しめることで有名です。こちらは地蔵岩。右下に写っている学生さんと比較すれば,どれほど大きなものなのかお分かりでしょう。自然にできたものなのに不思議ですよね? 落ちそうで落ちない絶妙なバランスを取っています (^_^)
 
 続いておばれ岩。その名の通り,おんぶをしているように見えます。これも相当大きなものですが,倒れそうで倒れません
 
 登りの道と違って川はなく,森の中をひたすら下っていきます。

 下山を開始して1時間45分ほどで温泉街に通じる舗装道路に出てホッと一息。余裕が生まれてまた道路際に生育している樹木の名前当てなどをしながらのんびり歩きました。1合目の看板が見えたら,解散場所のロープウェイ乗り場までもうすぐ。 
 
  このあと,山下先生のグループは各自車でお帰りになりましたが,増田先生のグループとKSCは近くの日帰り温泉で体をほぐし,湯上りに冷えたビールでのどを潤して (最高ですね・・・笑),バスと列車を乗り継いで帰宅しました。

 前編でも書いた通り,全くの準備不足の状態からの参加で不安もあり,頂上付近のひどい寒さにテンションが下がることもありましたが,たくさんの花に出会え,名工大のみなさんと楽しいひと時を過ごせたことから,思い切って行ってよかったと思います

 最後になりますが,誘っていただいた増田先生,突然の参加にもかかわらず快く受け入れてくださった山下先生,そして,行くか行かないかの迷いを消してくださった朴先生に感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
 

2016年5月9日月曜日

御在所岳へ山登り(前編)

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 今回は4月29日に行った,三重県の御在所岳への山登りの様子をお伝えします。
 この山登りは急に決まった話で,4月25日に名工大の増田先生が新湿地の作業に来られた時,「こんど29日に御在所に行きますが,一緒にどうですか」とお誘いを受けたのが始まりです。その時私は
 
29日ってずっと先のこと
 
となぜか思い込んでいて,二つ返事で前向きな答えをし,調子に乗って「KSCの学生さんも誘ってみますよ」なんて言ってしまったのです。その後部屋に戻ってカレンダーを見て
 
えっ,4日後?
Σ( ゚Д゚) ガビーン 装備も体も全然準備してないじゃん・・・ (汗) 
 
とびっくりしたのでした(ボケてる私が悪いのですが・・・)。でも言った手前,KSCメンバーにアナウンスしたところ,朴先生が参加の意思を表明されたので,それで私も背中を押され,準備不足の不安はさておき(苦笑),参加することになりました
 
 さて当日。
 前日までの雨は上がりましたが,すっきり晴れるようではなく,また風がやや強いという予報でした。 着るものを少し足してお出かけです。近鉄名古屋駅で朴先生と合流し,列車・バスを乗り継いで待ち合わせ場所の御在所ロープウェイの乗り場に着きました
  
 このときロープウェイは強風で運休しており,頂上付近の気温は1度との表示が・・・(_;) 緊張感が走ります。
 
 実は,今回は名古屋工業大学の山下先生の研究室の恒例行事として行われたもので,そこに増田先生が合流し,さらに私たち金城KSCがご一緒させていただいたのでした。全員合わせると30人以上(!)の大団体。私たちは増田先生グループについていきましたが,生態学がご専門の増田先生らしくお花や植物の観察つき! 学生さんも植物のことをよく勉強されていて感心です。
 
 よく見かけたのがイワカガミのなかま。イワカガミは標高3000 m 前後の高山植物の定番ですが,標高がたったの数百メートルの低山でも広く分布しているのですね。こちらはオオイワカガミで,花の色が白っぽいものからもっと濃いものまでいろいろありました。清楚な中に華やかさのある花ですね
 
 そしてこんな鳥が! 色もさえずりも美しいオオルリです。実は私,本物を見るのは初めてなんです。もう感激!
 
 生きものだけでなく,景色もきれいでした。夏になったら,ざぶーんっと入ってみたくなる気持ちのよさそうな渓流ですね。
 
 植物の観察も大事ですが,山登りなのでどんどん歩いて頂上を目指します。川を渡り・・・
 
 がけをよじ登り・・・ 
 
 標高を稼いでいくとこの時期らしいごほうびが待っていました。御在所の春と言えばコレ,と言っても過言ではないもののひとつ,アカヤシオの花です。ツツジの仲間ですが,花びらの色合いがなんてすてきなんでしょう! 
 
 しかし,標高が高くなると雲行きが怪しくなり,ときどき雨がぱらつくようになりました。それまで空を見上げると,雲が猛スピードで流れる様子が見て取れたのですが,いよいよ稜線に近くなり,さえぎるものがなくなって,その強風域に突入したのです。

 気温が低いところへ強い風です。体感温度は氷点下。寒さ対策で上着を着て,風のうなり声を聞きながら,なんとか頂上に着きました。朴先生と一緒に記念写真を,名工大の学生さんに撮っていただきました(ありがとうございました)。
お約束の記念写真です(笑)
 
 このあとお昼を食べて下山となるのですが,続きは後編で。
   

2016年5月7日土曜日

新湿地で有機物除去作業

 みなさまこんにちは,よしだです。

 今回は4月25日に行われた,通称「新湿地」での有機物除去作業の様子をお伝えします。「新湿地」とは,学内の湧き水のある森の一部を2015年2月に伐採して,湿地再生の実験をしている場所のことです。小野先生のお力で伐採が実現し,名古屋工業大学の増田先生が植生調査を,私が水質調査を続けています。
 
 午前10時頃,増田先生と研究室の学生さんが来られ,さっそく作業が始まりました。手には熊手やスコップが見えますが,これらを使って湿地部分にたまった有機物,すなわち落ち葉や枯れ枝などを除去するのがきょうのメインの作業となります。
 
 比較のため,落葉期前に有機物を除去した区画と,そうでない区画が設けてあったのですが,どこもたくさんの落ち葉などが回収されました。これらの量を測定するため,土のう袋に詰めていきます。
 
 作業をしているといろいろな生き物が出てきたのですが,こちらは外来種のウシガエル。あまりいてほしくない生き物なので,いったんは捕まえたのですが,作業中にいつの間にか逃げられてしまいました (;_;)
 
 湿地部分にはトンボがなわばりを作って,他のオスを追い出したり,やってきたメスと交尾したり。シオヤトンボでしょうか。下の写真はホバリングをしているところを撮ったものですが,この下でメスが産卵をしているのを見守っているのです。
 
 有機物が除去された湿地はこんな具合になりました。作業直後のため泥だらけですが,しばらくしたら水も透明になることでしょう。

 森を伐採して湿地を再生する実験はどこでもできるものではなく,金城だからこそできたと言っても過言ではありませんこの実験でいい成果が得られることを一同期待しています