2017年6月27日火曜日

金城のタヌキ

 みなさまこんにちは,よしだです。

 今年に入ってから大学内ではタヌキの目撃情報が多く寄せられているのですが,2週間前の6月13日には私もその姿を見ることができました。ちょうど研究室で学生さんと話をしているときに,「タヌキらしい生きものがいる」との情報をいただき,すぐに見に行きました。

 この日タヌキがいたのはW3棟の南,通称「ステップガーデン」の植え込みの中でした。すでに学生さんが数人見ていましたが,人を全く気にする様子はなく,ずっと寝そべっていました。頭や体がかゆいらしく,時々ぼりぼりと音を立てて掻いていました。
 
 しばらくしたら立ち上がったのですが,体に毛がほとんどありません。ダニが付いて異常繁殖する疥癬(かいせん)という感染症で掻きむしった結果こうなったのでしょう。ここまでくるともはや何の動物かわからないくらいです。タヌキにしては小柄で,まだ子供だと思われます。痛々しくてかわいそうです。
 
 やがて歩き出し,斜面を登ってW3棟とW5号館の間まで来ました。道の上に何か落ちているのか,ひたすらなめていました。
 
 さらに斜面を登って周回道路の方に消えていきました。

 本来夜行性のタヌキですが,このように病気にかかると昼間でも姿を現すそうです。ただこれは,病気が進行して相当衰弱した場合の行動とのことで,かわいそうですがどうすることもできません。

 この日は他の学生さんからも,この少し前の時間に構内の文四郎池付近にいたとの情報がありました。また,昨日はさらに別の学生さんから,6月24日にW1棟の東側で同じようなタヌキを見たと情報がありました。

 E棟近辺でも目撃情報があり,このタヌキが行き来しているのか,複数いるのかはわかりませんが,これほど多く情報が出たのは,私が知る限り今年が初めて。しばらく注意してみようと思っています。
 

2017年6月24日土曜日

第46回 炭焼き

 みなさまこんにちは,よしだです。

 きょうはKSCで炭焼きを行いました。当初雨予報だったので涼しいのではないかという期待をしていたのですが,時々晴れ間も出て,やや暑い日になってしまいました。

 今日の朝から集まった学生さんは3名。炭焼きの手順を説明しながら作業を進めていきます。前焼いた炭を取り出し,生の竹を詰めて火入れです。スギの枯葉を使ってマッチだけで着火しました。
 その後ちょっとだけ煙が立ち込めることがありましたが,よく乾燥した枝を使ったからか,その後はほとんど煙が立たず,意外に快適でした。 
 
 ところで今日は,KSCの大御所(!)の河村先生・小野先生も駆けつけてくださり,河村先生は朝から炭焼き小屋の屋根の拡張工事と,小屋内の木棚づくりをしていただきました。さすが河村先生,道具は何でもあり,どんどん作業が進んでいきます。東谷山の湿地で調査をされた後に来てくださった小野先生も河村先生の作業を手伝っていただき,本当に助かりました。ありがとうございました!
 
 私たちも火が安定してからは作業のお手伝いをしたり,竹林に行って竹を切ってきたり。今年生えたばかりの竹を一本伐倒してきたのですが,一部は木棚の材料に,残りは夏の流しそうめんの材料になります。

 さて,今日のお楽しみはいろいろありました。いずれも学生さんの発案で,今回初めて窯で焼いたものは,厚揚げ,なす,そしてリンゴ! この時期にリンゴは意外ですが,これが温められると甘みが増しておいしい! 炭焼きの楽しみが一つ増えました。 
 
 で,いつもの焼いも(笑)。サツマイモのシーズンが終わったのでジャガイモです。学生さんにバターを買ってきてもらい,じゃがバターにしました。えぇ,言うまでもなくおいしかったですよ~!

 今日の炭焼きは温度の上りが順調で,16時前には窯の内部は600度を越えました。600度超の状態を16時30分過ぎまで維持し,煙の色が変わったのを確認し,講堂から讃美歌の鐘の音が響いたところで窯を閉じ,今日の炭焼きを終了しました。

 みなさまおつかれさまでした。
 小野先生,河村先生,ありがとうございました!
  

2017年6月22日木曜日

東谷山でボーリング調査

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 6月18日(日曜日),守山区の東谷山フルーツパークで,付近の湿地で得られたボーリング試料のサンプリングが行われました。これは,以前八竜湿地で行ったボーリング調査と同様に,湿地の成因や過去の環境を知るための研究で,珪藻や地質に詳しい森先生を筆頭に,KSCの小野先生や高校・大学の先生,ボーリング調査の専門の方々,東谷山近辺の湿地保全に関わっておられる(守山自然ふれあいスクールでもよく存じ上げている)方々など,多くの人がかかわる研究プロジェクトです。
 
 初めにあいさつをしたのち,得られた筒状のボーリング試料を半分に割るところから始まりました。
塩ビ管の長さは3 m!
 
名城大学の学生さんがカッターで切っていきます
 
 管をパカッと開くと,おぉ~っ!という歓声?が上がりました。私は地質に詳しくないので何も言えないのですが,少なくとも八竜湿地のボーリング試料とは色も雰囲気も全然違うことだけはわかりました。八竜湿地の試料は粘土とれき層が何層も交互に存在し,全体として赤茶色だったのに対し,東谷山の試料はおおまかに言うと,上部は粘土,下部は砂混じりで,全体として黒を基調とした色でした。

 どのような地質なのか詳しく記録が取られたあとは,土壌を切り分けて,それぞれの分析に使うサンプルを得ました。年代測定,花粉,珪藻,化学分析を手分けしてこれから実施していくことになります。 
 
 ほぼ1日がかりで何とか終了し,最後に森先生からごあいさつです。
 
  今回も私は化学分析が担当で,100近いサンプルはこれから少しずつ前処理を行い,機械を使って分析していきます。
 
 みなさま,おつかれさまでした。
 

2017年6月20日火曜日

KSC全体会

 みなさまこんにちは,よしだです。

 きょうお昼はKSCの全体会でした。学生メンバー6人,教職員メンバー4人がいつものラーニングコモンズに集まりました。

 夏はイベントのシーズンですが,7月に行われる日進市わいわいフェスティバルや,7月・8月に行われるオープンキャンパスでの里山の紹介に,KSCが参加する予定になっています。また,夏と言えば流しそうめん! これを7月下旬に行うことにしました。

 忙しくなりそうですが,いろいろと楽しみです!
 

2017年6月19日月曜日

青虫を狩るハチ

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 きょうは愛知県の環境学習に関する事業で,担当の県の方と,事業を実施する企業の方が打ち合わせに来られました。せっかく来ていただいたので,打合せだけでなく金城の里山も見学していただくことになり,炭焼き小屋などをご案内しました。
 
 その時見たのが下の写真です。狩りバチが青虫を捕らえ,巣穴に運ぼうとしているところでした。私は虫に詳しくないので自信はないですが,ネットで調べてみると「ジガバチ」という種のように見えます。細く飛び出したオレンジの帯の腹が特徴的ですね。

 このハチは捕らえた青虫をもってあちこちうろうろしていましたが,どこかに運び込んだのち,青虫に産卵することでしょう。青虫は生きていますが動けません。親から与えられた生きた青虫を食べて幼虫が成長していくのです。ファーブル昆虫記にも出てくる有名な話ですね。しばらくみんなで,生きものの能力に感心しながら見ていました。
 

2017年6月12日月曜日

信州・上高地のキツネ

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 私はこの日曜日,信州の上高地に行ってきました。上高地は私の大好き場所の一つで,自然を満喫してリフレッシュしてきました (^_^)
本当に美しいところなのです!
 
 名古屋ではもう真夏日もあったりするこの頃ですが,この日の上高地の予想最低気温は氷点下1度(!) 名古屋なら真冬です。実際,朝の7時前ころは,木道にたまった水たまりには氷が張っていました(@_@; 
寒かったです~
 
 この時期の上高地のお楽しみはニリンソウ。同じ場所から二本の花茎が伸びて,同時に二輪の花を咲かせるので「二輪草」。花がかわいらしくて素敵です。 
 
 散策路を歩いているとニホンザルの群れがいて,母ザルが幼い子供を背負って歩いていました。遊歩道でわずか1 m ちょっとの近さですれ違ったのですが,人間を全く気にする様子はありません。野生動物なのに,ちょっと人に慣れすぎているのが気がかりです。 
普通に人の横を歩いています
 
 さて,タイトルにあるキツネ。明神(みょうじん)という場所の近くで,メインの散策路から分岐する道へ入ろうとしたところ,その道にキツネがいるのが見え,結果的に追いかけるような形で何枚も写真を撮ることができました。慌てて走って逃げる感じはありませんでしたが,何度も振り返りながら人間(私)とは距離を取っていました。なので上のサルとは違って,下の写真は望遠で小さく写ったものをさらにトリミングしています。

上高地のキツネです
こちらの様子を窺っていますね
 
 私にとって,野生のキツネを目撃したのはこれが初めて。ただ,私の中のキツネのイメージとはちょっと違っていました。小野先生が自動カメラで2013年に学内で撮影された写真をもう一度掲載しますが,金城のキツネは体が細いですね。それに比べて上高地のキツネは,えさに恵まれているのでしょうか,体つきがよく,毛並みも良いように見えます。 
金城のキツネです
小野先生の自動カメラで撮影されたものです
 
  上高地のキツネはちょっと小柄のようにも見えたので,もしかしたら子ぎつねかもしれません。大人と子供 (成獣と幼獣) の違いが印象の違いにつながっている可能性もあります。そうだとしても,野生動物が本来の自然ではなく,都市域に生息することについて,思わぬところで考えさせられました。
 

2017年6月10日土曜日

守山生涯学習センター講座

 みなさまこんにちは,よしだです。

 私は5月中旬から,守山区の生涯学習センターの講座を担当しています。その名も「里山の魅力を体験 ~名古屋の里山,守山の自然~」というもの。大学の里山を中心に,その利用から問題点まで,いろいろなお話をさせていただいています。

 この講座は毎週土曜日開催ですが,今日はその4回目でした。つい先日東海地方も梅雨入りが発表され,雨の多い季節になってしまいましたが,4回連続で晴れ! 参加者の皆さんの心掛けが良いからですね!

 きょうの講座は,「竹と人との関係」ということで,モウソウチクの拡大問題を取り上げ,大学の炭焼き窯の見学,竹割りの体験をしていただきました。
 
 竹割りは意外と手間のかかる作業ですが,今日参加の皆さんは手際が良く,中にはとても慣れた手つきの方もおられ,あっという間に終わってしまいました (^_^) 上の写真はその作業の様子を撮ったもの。これまでの講座では,私がずっとお話をしているので自分で写真が撮れず,ブログでの報告もできなかったのですが,今日はちょっとだけ余裕がありました。
 
 この講座は来週が最終回。次回のテーマは「自然と人との共生とは」という大きなタイトルですが,自然を守るってどういうこと?という切り口で,見学を交えてお話をする予定です。来週も晴れてくれますように!