2018年9月28日金曜日

どんぐり拾い

 みなさまこんにちは,よしだです。

 今回はKSCではなく,私の研究室の「セミナー」(研究室に所属する1~3年生合同の少人数授業)でのことですが,学内の里山に出てどんぐり拾いをしました。もちろんどんぐりを拾うだけでなく,里山の樹種をどんぐりから理解するのが目的です。一口にどんぐりと言っても,いろいろのな樹種のものがあったり,結実の時期が違ったりします。そんなことを知ってほしいなと思い,雨の中出かけました。
みんなせっせと拾っています
 
 今の時期はちょうどスダジイの季節で,たくさん拾うことができました。また,アベマキも落ち始めていました。一方でコナラはまだ先で,ほとんど見つかりませんでした。

 キノコもたくさん出ていて,真っ白で大きなドクツルタケが群生していたりしました。また,かなり朽ちてきた名前のわからないきのこを,カタツムリがのんびり食べていました。 
 
  さて,研究室に戻ってどんぐりの解説をしたのですが,それで終わりではありません。今回自宅からフライパンを持ってきたので,スダジイのどんぐりを食べてみることにします。

 最初は生のまま食べてみると,ちょっと粉っぽい食感ですが,ほのかに甘みがあるのがわかります。さらにフライパンで炒って,一人一つずつ食べてみました。
香ばしい香りがただよいます

 学生さんの感想は「意外においしい!」「福豆みたい!」などなど。言われてみると確かに福豆に似た食感・味ですね。ふだんあまり里山を気にすることがない学生さんも,少しだけ面白さに気づいてもらえたのではないかな,と思います。 
 

2018年9月21日金曜日

初秋の森

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 猛暑が続いた8月が終わり,9月は雨が続いていますね。そして気温も少しずつ下がって,ようやく猛暑から解放されました。季節の変化は金城の森にも表れていて,最近きのこをよく見かけます。下の写真は第2学生駐車場で見つけたきのこです。この狭い範囲にかたまって生えていました。
 
 赤と茶色を混ぜたような,さび色と言えばいいのでしょうか。残念ながら種名はわかりませんでした。おそらくこれらは,上の写真の左側から菌糸が地中を伸びてきて,コンクリートの側溝で行き止まりとなったので,側溝沿いにたくさんきのこが生えたのではないかと思います。
 
 金城学院幼稚園近くの土の斜面もさまざまなきのこが出てくるポイントです。これも名前がわかりませんが,上のキノコと同じような色の,形が違うきのこが生えていました。なんだかパンケーキみたい(笑)。
 
 E棟側では,サクラの幼樹の下に白いキノコが3本生えていました。
 パッと見た感じでは「ドクツルタケ」のように見えます。その名の通り強い毒をもつキノコですが,森に生えるキノコとしては一般的な種です。おそらくサクラの幼樹と共生関係を結んでいるのでしょう。森の樹木に養分を提供する名わき役のひとりです。

 キノコではありませんが,この時期らしい花を見つけました。ヒガンバナです。なぜか森のふちで雑草に隠れるように一輪だけ咲いていました。ヒガンバナは実をつけることができず,球根でしか増えることができません。誰かがここに球根を持ってきたのでしょうか? 

 猛暑が終わってもまだしばらく「真夏日」はあるようですが,里山の生きものは確実に秋に向かっているようです。
 

2018年9月17日月曜日

八竜湿地の流量

 みなさまこんにちは,よしだです。

 しばらく更新が止まってしまって申し訳ありません。更新しない間に夏休みが終わって,今週から後期が始まります。時間の過ぎるのは早いものですね。

 さて今年の天候は,猛暑が続いたと思ったら,「秋の長雨」は本当に雨続きと,ずいぶん極端な感じがします。そして関西を中心に被害が発生した大型台風の接近…この台風による強風で大学内でも木が倒れたりしましたが,八竜湿地でも同じ。処理が少しずつ進められています。
サクラの木が倒れています
 
 私が実験をしている流量測定装置は,幸いに損傷も,落ち葉や枯れ枝で詰まることもありませんでした。
データもちゃんと取れました
 
 このデータを見ると,実は9月4日の台風による流出量の増加は,ここ2か月間でトップではありませんでした。最も多かったのは8月12日の大雨で,15時からの1時間に36 mm (大学内での観測) の猛烈な雨が降り,一気に水量が増加していました。
 
 一方で台風が来た9月は,雨が続いていたため,瞬間的な水量では及ばないものの,流量が多い状態が続いています。きのう・きょう(9/16-17)は,久しぶりに晴れた日が連続しましたが,流出量は雨の影響が残ったままでした。
 
 最初に「今年の天候は極端」と書きましたが,湿地の水量にもそれがデータとして反映されていることがよくわかります。