2019年9月23日月曜日

9月度全体会

 みなさまこんにちは,よしだです。

 きょう9/23は秋分の日で祝日ですが,大学は授業日で,お昼休みにKSCの全体会を行いました。 

 先週から大学は,2019年度の後期に入りましたが,KSCにとって後期は大学祭があったり,一般の方向けの里山学習講座があったりと,イベントが目白押しの時期になります。今回はそれらの予定の確認や,担当者決めなどを行いました。イベントが盛り上がるよう,みんなでがんばります!
 

2019年9月19日木曜日

北アルプス 雪倉岳と朝日岳

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 大学ではきのう(18日)から後期が始まり,しばらく静かだった学内もにぎやかになりました。
 そしてようやく猛暑が終わったようですね。昼間はまだ30度に達する夏の陽気ですが,朝晩は名古屋も過ごしやすくなりました。ネットニュースを見ると,北海道の山岳では早くも積雪があったとのこと。日本国内では夏と秋と冬が同時進行で進んでいるようです。
 
 さて1ヶ月ほど前のこと,私は他の大学の先生などと一緒に北アルプスの雪倉岳(ゆきくらだけ)・朝日岳に登ってきました。北アルプスは有名な山がたくさんあり,どこも多くの登山者でにぎわうのですが,雪倉岳・朝日岳は北アルプスの北端と言ってもいいくらいの場所に位置し,マイナーで静かな山登りが楽しめます。そして何より高山植物のお花畑がすばらしいとのこと。私にとっても一度は登ってみたい山の一つでした。

 で,結論から言うと,うわさ以上にお花畑がすばらしい! 数の多さ,構成する花の豊かさも,これまで私が登った山の中で飛びぬけていると言っていいでしょう。

斜面一面お花畑になっています
 
こちらはハクサンコザクラの大群落!
 
 あまりにすばらしすぎて,写真をいっぱい撮って,予定がどんどん遅れてしまうほどでした(笑)。
 下の写真は「高山植物の女王」コマクサで,お花畑ではなく,石くずだらけの斜面にたくさん生育していました。私が初めて日本アルプスに登ったのは,この花を見に行くためだったので,今でも一番好きな花の一つです。
かわいい形の花です
 
 下の花,なんだかネギみたい・・・と思った人は鋭い! そう,ネギの仲間なのですが,高山環境に適応したシロウマアサツキです。シロウマは,北アルプス白馬岳(しろうまだけ)から。
紫色のネギ坊主です
 
 お花畑だけでなく,湿地もいくつもありました。そして必ずと言っていいほど,モウセンゴケが生育していました。東海地方に生育するトウカイコモウセンゴケと近縁ですが,モウセンゴケは低地から高山までさまざまな環境に適応しているようです。
虫を捕らえる葉が立ち上がっています
 
 最後にご覧いただくのは植物ではなくライチョウ! 手前と奥に2羽いますが,もう1羽いました。若い個体のようで,もしかしたら今年生まれたばかりのきょうだいなのかもしれません。 
ライチョウを見ると幸せになれる気がします!

 わずか1か月前ですが,登山道の周りに雪が残っているところもあって,雪が融けたところから春が始まっていました。そう,この時は春と夏が同時進行だったのですね。気候の多様性,環境の多様性が生物の多様性を生み出していることを実感できた,とても楽しい山登りでした。
 

2019年9月10日火曜日

第28回 湿地サミット

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 9月に入ったというのに猛暑がぶり返してしまいましたが,そんななか大学では「第28回 湿地サミット」が開催されました。
 
 この湿地サミットは,ワールドワイドなものではなく愛知県内で開催されているもので,湿地のある市町村が持ち回りで1年に1回開催しています。2019年は名古屋市の当番で,市内の代表的な湿地の一つ「八竜湿地」とその隣にある市内で最大のマメナシ自生地の「蛭池」の見学および,室内行事を金城学院大学で行うことになり,一年以上前の昨年4月頃から準備を始めてきました。
 
 昨年新城市で行われた第27回では250人ほどの参加者がいて,会場の広さが足りず急きょ会場を変更したと聞いていたので,今回は300人近く収容できるE5-309講義室を会場にしました。まだサミット開始前ですが,ご覧の通りすでに大盛況です! 
 
 今回は八竜湿地の状況や保全について5人が説明したのち,保全に関わる問題について議論するパネルディスカッション方式で開催されました。コーディネーターはKSC創設者の小野先生で,私も八竜湿地の水質などの調査をしていることから,パネラーの一人として参加しました(なので写真はありません・・・)。

 保全に関わる問題はいくつもありますが,保全を持続させるための人材育成や世代交代もその一つです。これらをどのように進めるかがカギになり,そう簡単に答えが見つかる問題ではないのですが,会場からも意見がだされ,このテーマで進めた意義があったと思います。

 会場の外では,この地域の湿地保全団体などを紹介するパネル展示が行われ,こちらも盛況でした。
 
 午後は30-40人くらいに分かれて,八竜湿地と蛭池の見学会です。「水源の森と八竜湿地を守る会」などのボランティアのみなさんが,ポイントごとに立たれて説明をされていました。
 
 八竜湿地の中心部です。ちょうどシラタマホシクサが咲き始めたのですが,他にもニッポンイヌノヒゲなども咲いていました。でも37度に迫る猛暑。ジリジリと焼けるような暑さで,見学する人も説明をする人も大変です・・・。
 
 次回(2020年)の湿地サミットは豊田市での開催です。ラムサール条約に登録されたことで有名な矢並湿地などがあり,また興味深いお話が聞けるのではないかと今から期待しています。
 

2019年9月4日水曜日

里山プロジェクト合宿(その3)

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 学生プロジェクト科目「里山プロジェクト」の大野瀬合宿,今回はその3日目の様子を報告します。

 この日は午前が農業体験,午後が学生さんの中間発表をしました。
 今年の農業体験はソバの種まきなのですが,1ヶ所の畑では田んぼアートならぬ「ソバアート」に挑戦しました。白い花を咲かせる普通ソバと,赤い花を咲かせる「高嶺ルビー」という品種を使って,花が咲いた時に絵が浮き出るようにするのです。

 まずは絵柄を決めて,下絵を描くために人が立って位置を決めます。写真左上の道路からきれいに見えるよう,微調整をしていきます。
 
 位置が決まったら,その場所を通るように鍬を使って下絵を描いていきます。まだこの段階では何の絵かわかりませんが・・・
 
 できました。ニコちゃんです(笑)。
 
 にこちゃんの目・口・輪郭は高嶺ルビーで赤くして,顔の平面部分と周囲は普通ソバで白くすることにしました。
手わけして種をまきます
 
 別の2枚の畑に移動して,こんどはアートをせず普通に種をまきます。一方を普通ソバ,他方を高嶺ルビーにしました。ちなみにここは昨年,いも焼酎の原料となるさつまいもの畑でした。

 これで午前の部は終わり,昨日と同じ集会所に移動して午後の中間発表に備えましたが,いくつかの余裕のあるグループは河原で川遊びを楽しみました。 
蒸し暑い日だったので
川の水が気持ちよかったです
 
 一部の学生さんは,対岸の岩場まで泳いでいって,岩の上からの飛び込みにチャレンジ! 中には前転や後転をしながら飛び込む学生さんも! 
\(◎o◎)/ Wow! 

 上の写真の学生さんは飛び込むのが好きなのか3回もダイブし,いずれも見事な演技でした!!! 水泳の高飛び込みの選手というわけでもないのにすごい!!!
(私は全く真似できません・・・)

 で,午後は学生さんによる中間発表会。この3日間大野瀬町で見聞したことを踏まえて,大野瀬町を盛り上げるためにはこれからどんな取り組みをしたらよいのか,グループごとにアイディアを発表してもらい,地元の方々からご意見をいただきます。

 これを最後に大野瀬町をあとにして,バスで尾張瀬戸駅まで移動し解散となりました。無事に3日間が終わってホッとしましたが,学生さんは来年1月の最終発表に向けて,アイディアのブラッシュアップをしていくことになります。どんな発表になるのか楽しみです。
 

2019年9月3日火曜日

里山プロジェクト合宿(その2)

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 学生プロジェクト科目「里山プロジェクト」の大野瀬合宿,今回はその2日目の様子を報告します。

 この日の午前中は,大野瀬町で現在,地域の課題を解決するために進められている「大野瀬町夢づくりビジョン」について,5つの部会からそれぞれ,どのような課題に対してどのように対処しようとしているのか,説明を受けました。
集会所に集まってお話を聞きます

 お昼のお弁当をいただいたあと,午後は大野瀬名物の「おしんこもち」づくりを体験します。このおしんこもち, もともとは子供が生まれて7日目のお祝いで食べるものだそうで,米粉(上新粉)を練ってから蒸して作ります。クルミやシソ(ふりかけのゆかり)をつけて味に変化をつけます。
地元産のクルミの粉をつけてこねています

 すぐに蒸していただいて,できたての「おしんこもち」をいただきましたが,とても美味しかったです。

 次に訪れたのは,地元の建設会社が営むブルーベリー農園。ゼロから始めて現在は,農園だけでなく,ケーキなどを提供するスイーツ店まで展開され,観光スポットになっています。ここまで至った経緯をお話ししていただきました。

 この日の最後に訪れたのは,隣の稲武地区です。ここは旧稲武町の中心部にあたり,道の駅は温泉もあることから,たくさんの観光客でにぎわいます。ここで行われている取組みについてお話を伺いました。 

 2日目の行程はこれで終わり,ホテルに戻り夕食となりましたが,たまたまこの日は河上瀬(かしょうぜ)集落で,地元の方が集まって手作りコンサートがあるとのことで,夕食後希望者を募って参加してきました。炭火で焼いたアユの塩焼きや,地元で仕留めたイノシシ肉(!)をいただきながら楽しみました。出演された歌手の中には,東海地方でよく耳にするテレビCMソングを実際に歌っている方もおられてびっくり!
盛り上がってます!

(3日目につづきます)



 

2019年9月1日日曜日

里山プロジェクト合宿(その1)

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 はたけやま先生と私が担当している学生プロジェクト科目「里山プロジェクト」で,恒例の合宿に行ってきました。例年この講義の受講生は10名前後ですが,今年は30名近くもいて私たちもちょっと大変でしたが,何とか無事に行ってきました。今回はその1日目の様子を報告します。
 
 今回の合宿は瀬戸線尾張瀬戸駅に集合して,そこから豊田市大野瀬町まで約1時間半かけて,宿泊するホテルの送迎バスで移動しました。初日はあいにくの天気でしたが,ホテルでお昼をいただいた後,大野瀬町が企画する「パワースポットめぐりツアー」に参加しました。
 
 このツアー,町内にある歴史を感じるもの,生命力を感じるもの,地球の営みを感じるもの,あわせて12ヶ所を回るもので,最初はこのアーチ橋です。なんと重機のない100年も前に架けられたものだそうです。
 
 生命力を感じる,と言えばこれですね。「子持ち桂」と呼ばれるカツラの木で,切り株からたくさんのカツラが成長して大木になっていることから,子宝に恵まれる縁起があるそうです。
 
 雨が降って少々アクセスに難儀しましたが,滝は迫力が違いますね。梨野不動滝という,町で随一の大きな滝です。水量も多めで圧倒される感じでした。
 
 一転,こちらは静かに鎮座する岩ですが,亀甲岩(かめのこういわ)という,亀の甲羅の模様がある岩です。専門的には「柱状節理」といって,マグマが冷えて固まる時に収縮してできた割れ目が模様になっているのですが,1,500万年前のものだそうです。今回のツアーでは最も歴史があるものですね。
 
 他にもオプションで,お寺では健康や学問成就のお経をあげていただいたりと,半日でたくさんの経験をさせていただきました。
 
 そして日が傾きかけた頃,大野瀬町の有名観光スポットの一つ,「おいでんやな」の川べりでバーベキューをいただきました。とは言っても,火は自分たちでおこし,地物のお野菜は自分たちで切り,自分たちで焼きながらお肉や野菜をいただきます。
 
おいしくいただきました!
 
 1日目の行程はこれで終わり,ホテルに戻りました。

(つづく)