2019年11月29日金曜日

あいち自然再生カレッジ オープン講座

 みなさまこんにちは,よしだです。

 早くも11月が終わりに近づいてきましたが,ここへきてようやく寒さを覚えるようになりました。今年は暖冬になるようですが,この寒さも一時的に終わってしまうのでしょうか。

 さて,報告が遅くなってしまいましたが,11/16(水) に,東部丘陵生態系ネットワーク協議会主催の「あいち自然再生カレッジ」のオープン講座の1回目が開催されました。場所は瀬戸市にある東京大学の生態水文学研究所です。講師は私も個人的に共同研究で大変お世話になっている田中先生です。

 この講座,もともと10/12(土)の開催予定だったのですが,この日はまだ記憶に新しいあの台風19号が襲来した日で,もちろん中止に。しかしながら有難いことに田中先生のご厚意で日程を調整していただき,今回の開催の運びとなりました。

 まずはこの東部丘陵地域の森の歴史について講義を受けます。そもそもなぜ瀬戸市に東京大学の施設があるのか不思議に思われるかもしれませんが,100年ほど前のこの地域ははげ山が広がっていて,洪水などの災害を防止するため東大に指導を求めたことが始まりなのです。

 講義の後は全員ヘルメットをかぶって研究所の中を見学します。まずはこの研究所が誇る「白坂量水堰」です。はげ山修復の研究の一環として始まった,流域から流れてくる水の量を観測する施設で,100年近いデータの蓄積があります。 
左の方に水の流れが見えますが,
ここで水位を観測しています。

 山道を上がっていくとその上流にも堰が設けられ,ここでも観測が行われています。規模の大きさ,設備の充実度はさすがですね。 
 
 山の頂点部分には花崗岩がむき出しになっているところがありました。はげ山だった頃の名残ですが,これが山全体を覆っていたとは,今となっては想像できないですね。
 
 ぐるっと一周して施設に戻ってくる頃,ちょうど日が沈もうとしていました。演習林らしいヒノキ林に夕日が差し込んでいます。

 最後に質疑応答などをして講座が終わりました。参加者のみなさまからのアンケートでは,普段立ち入ることのできない施設で興味深い勉強ができたこともあって,満足度の高い講座になったようです。

 最後になりますが,今回の講座を担当してくださった田中先生をはじめ,ご協力いただいた生態水文学研究所の皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。
  

2019年11月20日水曜日

KSC全体会

 みなさまこんにちは,よしだです。

 急に冬らしい寒さになった気がするのですが,これで平年並みくらいなのだそう。それくらいこの秋は暖かったということなのでしょうね。

 11月も下旬に入って,里山学習講座の開催が近づいてきたことから,きょうは全体会を開催しました。集まったのは学生さん10名と,教職員が私。

 打合せをしてみると,もう少し準備しなければいけないことがいくつかあることに気が付きました。一般の方に来ていただく,KSCとしては大きなイベントですので,しっかり準備していきたいと思います。

2019年11月12日火曜日

あいち自然再生カレッジ:矢並湿地

 みなさまこんにちは,よしだです。

 先日「あいち自然再生カレッジ」の連続講座の3回目が豊田市で開催されました。今回の講師は愛知学院大学の富田先生。東海地方の湧水湿地を網羅的に研究をされている先生に,ラムサール条約に登録された「東海丘陵湧水湿地群」の一つである矢並湿地を解説していただくという内容です。

 まずは豊田市の「自然観察の森」に集合して座学を受けます。矢並湿地がどのような変遷をたどったのかなどのお話を聴きます。
 
 座学の後はバスで矢並湿地へ。まずは駐車場周辺のようすを観察します。駐車場近くの神社にはマツ林が一部ありましたが,これは明治時代このあたりがはげ山であった後に成立した林の名残だそうです。
 
 山道を歩いて下って矢並湿地に着きました。秋なので枯れ草状態になっているように見えますが,まだまだお花が咲いていました。
 
 ミカワシオガマです。この花が見られるなんて嬉しいですね。ちなみに背景の白い粒々はシラタマホシクサです。
 
 ウメバチソウも咲いていました。真っ白で可憐な花ですね。

 他にもいろいろな植物が観察できて,帰るのが惜しいくらいでした。
 再びバスで自然観察の森に戻り,質疑応答に続いて,全3回の連続講座の皆勤賞の方に修了証書の授与を行い,これで連続講座のすべての日程が終わりました。

 最後に参加者のみなさんにアンケートを書いていただいたのですが,多くの方に満足していただいたようでよかったです。みなさま,ありがとうございました。
 

2019年11月9日土曜日

第58回 炭焼き

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 ここ最近2回にわたって朴先生の実験として炭焼きを実施してきましたが,今回はほぼ通常と同じ方法で炭焼きをしました。「ほぼ」というのは,通常の窯へのタケの詰め方を踏襲するものの,その場合の温度変化を測定するため,温度計の電極を差すためのすき間を作りつつ竹を詰めたことによります。と文章で書いてもよくわからないと思いますので,写真で示します。
たくさんの竹を詰めていきますが,
中央左・中・右に電極が差せるよう
縦に竹を置いてすき間を作っています。
(縦の竹はあとで撤去します)
  
 窯の準備は前日までに朴先生とその研究室の学生さんが終わらせ,当日電極とコンピュータをつなぐ作業も順調に終わり,9時過ぎには点火となりました。最初の1時間くらいは煙にいぶされるがまんの時間です。
 
 火が安定して竹酢液が出るようになったら少し手が離れるので,次の炭焼きのための竹割りをしておきます。

 いつもならこのあと,焼き芋の写真がつづくはず(笑)ですが,私が出張で出かけるため,あとの写真はありません。炭焼きを続けるみなさんのために安納芋を差し入れしたので,焼いておいしく食べていただけたのでは?と勝手に想像しています(笑)。