2021年6月27日日曜日

メジロの水浴び

 みなさまこんにちは,よしだです。

 愛知県の緊急事態宣言が解除されたことで,先日学生さんを連れて八竜湿地の見学に行ってきました。このところ梅雨空が続き,この日も雲が多かったものの,幸い雨が降ることはありませんでした。

 あくまで講義の一環なので,湧水湿地という自然環境がどうしてできるのか,といった話が中心でしたが,偶然メジロが水浴びをしている様子を見ることができました。

水浴びしようかやめようか,
迷っています

思い切って水に入りました
バシャバシャ水を浴びています

枝に上がって,
バサバサ水を払い落とします
 

 メジロは群れでやってきて,2-3羽ずつ水場の近くまで来るものの,多くはあきらめて去って行きました。メジロにとって,水浴びをすることはもちろん,地上に降りることすら,天敵に最大限気をつけなくてはいけないことなのでしょうね。水浴びはわずか数秒間。のんびりゆっくり・・・というわけにはいかないようです。

 

2021年6月21日月曜日

子だぬき

 みなさまこんにちは,よしだです。

 私は以前から八竜湿地で,湿地から流れ出る水の量の観測を続けていますが,実際に装置でデータを取っているのは装置を通過する水の水位で,水位を流出量に換算するためには,いろいろな水位で,実際に流れる水の量を測定しなければいけません。

 いまは梅雨なので雨がよく降り,水位が高いことが多いので,先日も雨上がりに測定に行ってきました。

いつもより水量多めです

 この日は,5秒間で約23リットルの水量がありました。これを厚手のビニール袋で取って持ち上げるのですが,言うまでもなく重いです・・・(苦笑)。

 測定が終わってから湿地内を見てみました。湿地の底部の草がかなり繁茂してきました。今は花が少ないこともあって,湿地は緑一色です。
緑の湿地です

 大学に戻り,研究室に向って歩いていたら,前方に動物が走るのが見えました。大きさと色から,一瞬ネコだと思ったのですが・・・タヌキでした。
黒い子だぬき

 まだ子どもでネコサイズだったのですが,疥癬(かいせん)という感染症にかかっていて,全身の毛が抜けてしまっています。
 近くにもう一匹いました。黒い子だぬきと同じくらいのサイズで,きょうだいのようです。こちらはまだいくらか毛が残っているものの,やはり疥癬にかかっています。
痛々しいですね

 野生のタヌキの疥癬の罹患は,5年ほど前よく目撃しました。その後いったんは沈静化したように見えたのですが,また最近タヌキの間で感染が広がっているようです。野生動物にとって,感染症はかかってしまったらどうにもなりません。ちょっとかわいそうです。

 

2021年6月17日木曜日

クチナシの花

 みなさまこんにちは,よしだです。

 このところ曇りがちの日が続いたり,晴れの日が続いたりで,梅雨らしいような,らしくないような・・・という感じがします。

 少し前から大学の森ではクチナシの花が咲き,甘い香りが漂っています。森の中でも白くて大きい花はよく目立ちます。

 さてこの花,花弁(花びら)の数が7枚ですね。クチナシはふつう6枚なのですが,どうもクチナシは数がブレやすいのだそうです。花弁にぴったりくっついている黄色の糸状のものは雄しべなのですが,これも7本ですね。花弁の数と,雄しべの数は同調しているのでしょうか。ちょっと不思議に思いました。




2021年6月6日日曜日

紫陽花

 みなさまこんにちは,よしだです。

 今年は例年よりもかなり早い梅雨入りとなりました。たまたま今年だけなのでしょうか。それとも今後これが「普通」になってくるのでしょうか。少し気になるところです。

 梅雨ということで,ベタですがアジサイの花です。ある雨の日,通勤途中にある公園で咲いていたのを撮りました。紫と白の淡いグラデーションで,すてきな色合いですね。


 このアジサイ,なぜ外側のふちどりの部分しか花が咲かないの?と疑問に思った人はいませんか? いえいえ,中心のぼそぼそとした部分が本当の「花」で,すでにちゃんと咲いているのです。そして花のように見えるのは「装飾花」といって,花の偽物なのです。

 本当の花が小さくて目立たないので,周りに花っぽいものを用意して,ここに花があることを虫にアピールしているのです。もし,たくさんある本当の花を全部大きくしてしまうと,コストがとても高くついてしまいます。逆に,本当の花をなしにして,装飾花を本当の花にしたら,花の数が少なすぎて効率が落ちてしまいます。それでコストと効率の落としどころを狙って,このような形になったと考えられています。

 人間社会で言えば,お店は小さいけれど,看板だけは大きくして,コストダウンと集客の両立を狙うようなもの,といったところでしょうか?