2025年7月7日月曜日

木曽駒ヶ岳登山

 みなさまこんにちは,よしだです。

 7/5(土曜日),学生さんたちと一緒に,長野県の木曽駒ヶ岳に登山に行ってきました。この登山はKSCのイベントではなく,私の研究室のイベントではあるのですが,KSCメンバーの学生さんもいますし,何より自然を体感する内容ですので,ここでその様子をお伝えしたいと思います。

 木曽駒ヶ岳は標高2,956 m の山で,中央アルプス(木曽山脈)の中で最も標高が高く,日本全体では25番目ですから,かなり高い山の一つと言えます。それでも麓からバス・ロープウェイを乗り継げば,標高2,600 m超の千畳敷と呼ばれる氷河地形(カール)まで一気にたどり着けるので,簡単に山頂まで日帰り登山を楽しめるのが特徴です。

 今回私たちは朝名古屋を出発し,バス乗り場の駐車場まで向かいました。駐車場はとても混んでいましたが,バスはほんの10分くらい待つだけですんなりと乗れました。幸運にも私は,補助席ながら一番前の席に座ることができ,前方の景色を楽しむことができました! いつも思うのですが,この路線バスの運転手さんは本当に運転が上手で,狭い山道も気持ちいいくらいスイスイ走っていきます。


バスからこんどはロープウェイに乗り換えです。ロープウェイもまた前方の位置を占めることができ,学生さんたちと景色を楽しみました。

 千畳敷に着きました。まずは登山届を書き,テラスに出ました。気温は17度くらいで,猛暑に慣れた(?)体にはひんやりするくらいです。よく晴れて気持ちのいい青空が広がっていました。

 準備を整えたら出発です。まずはカール内を横切っていくのですが,部分的にはまだ雪が残っていました。ひんやりするはずですね!

 カール内をある程度横切っていくと,山頂に向かう分岐に出ます。ここからカールの壁を一気に登っていくことになります。かなりの急角度ですから,少しずつゆっくりと進んでいきました。

 30分ちょっとかけて壁を登り切り,乗越浄土(のっこしじょうど)という場所まで来ました。ちょっとしんどかったので,休憩して水などを補給します。遠くに見える山なみは南アルプスで,画面左には富士山も頭を出しています。今回参加した学生さんたちは,この夏富士山登頂を予定していて,今回の山登りはその練習という位置づけでもあったのですが,遠くにそびえる富士山を見て,学生さんたちは何を思ったでしょうか。

 乗越浄土から中岳という緩やかなピークを越えて,木曽駒ヶ岳の登りに差しかかります。山の天気は変わりやすく,この頃には霧が出て見通しがだんだん効かなくなってきました。

 木曽駒ヶ岳の山頂です。登頂成功ですが,周りは真っ白け・・・。さきほど乗越浄土から山頂が見えていたのに,ここから乗越浄土を見ることはできませんでした。天気が荒れる予報ではなかったものの,稜線は風がいくらか強くなったので,記念写真を撮ってすぐ引き返しました。

 景色が見えず残念・・・と思っていたら,登山道に人だかりができているではありませんか! もしや?と思って行ってみると,いました! ライチョウです!
 メスのライチョウが2-3羽のひなを連れていました。中央アルプスのライチョウは一時期絶滅してしまったものの,復活のプロジェクトが進められているという話を聞いてはいたのですが,ここで私が本物のライチョウを見るのは初めてです。繁殖も成功しているようでうれしいですね~。学生さんたちも感激でした。
 このあとすぐ近くにもう一羽のメスとそのヒナがいて,あわせて2ファミリーも目撃できました。

 乗越浄土で少し遅いお昼ごはんにして,いよいよカールの壁を下っていきます。こちらも霧が出て,ロープウェイ乗り場さえ見えなくなることも。時間はまだ余裕があるので,ゆっくり慎重に下っていきます。
私を先頭に白い中を下っていきます
(この写真は学生さんが撮影したものです)

下から見るとこんな感じです

 壁を下りきって緩やかな道になったところで,高山植物を観察してみました。雪解けしたばかりだからかまだ花は少なめでしたが,チングルマやハクサンイチゲなどが咲いていました。
白い腕が私で,チングルマはこう見えて樹木なんですよ,
といった話をしています
(この写真も学生さんが撮影したものです)

 このあとすぐにロープウェイ乗り場まで到着し,無事に登頂を果たしました。一気に標高を上げたにもかかわらず誰も高山病の症状が出なかったので,富士山も少なくとも途中までは大丈夫そうですね。学生さんたちにとっても,アルプスの山の経験ができたことで,自信がついたのでは?と思っています。

 



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