2022年8月26日金曜日

東部丘陵生態系ネットワーク協議会 第1回カレッジ

 みなさまこんにちは,よしだです。

 8/24 (水),金城学院大学も加盟している東部丘陵生態系ネットワーク協議会が主催する環境学習会,「あいち自然再生カレッジ」の第1回が開催されました。

 カレッジはこれまで基本的に,湿地や川,森などで実施してきたのですが,今回初めて施設での開催となりました。場所は北区にある愛知県環境調査センター。環境分析などを行う県の研究・調査施設です。自然環境を保全する上で,水はとても大切な存在なので,それを分析する施設を見るのも面白いのでは?ということで企画しました。

センターの外観です。
建て直して間もないそうで,中も外もピカピカです。

 今回は汚れた水をきれいにする実験からスタートです。水に味噌汁,お茶,油を少量ずつ入れて疑似生活排水を作り,これを活性炭でろ過をしてどれくらい水がきれいになるのか,みんなで実験をしていきます。

左が疑似生活排水,右が活性炭ろ過水です。

 見た目でも色が抜けてきれいになっているのが分かりますが,パックテストという簡易テストでCOD(化学的酸素要求量)を測ってみます。
疑似生活排水がおよそ50 mg/L(下)
ろ過水がおよそ10 mg/L(上)で
活性炭だけでも汚れがかなり除去されました。

 写真を撮り忘れていたので,ここから写真がありませんが,この次からは愛知県の生物多様性保全の取り組み紹介,施設内の環境学習プラザでの学習,そして施設見学となりました。有機塩素系化合物などを分析する装置,重金属を測定する装置など,ずらりと並んでいて壮観でした。普段見られない所を見学するのはわくわくしますね。

 この日も暑かったにもかかわらず,多くの方に参加していただき感謝しています。
 スタッフのみなさまもおつかれさまでした。

 次のカレッジは9/3 (土)に瀬戸市で開催されますが,こちらは定員いっぱいとなってしまいました。10/9(日) 長久手市の講座,10/22(土) 瀬戸市海上の森の講座はまだ空きがあるようです。ご興味のある方は協議会のホームページをご覧ください。

https://www.pref.aichi.jp/soshiki/shizen/toubukyuryou.html


2022年8月20日土曜日

八竜湿地で調査

 みなさまこんにちは,よしだです。

 猛暑やゲリラ豪雨が続いたこの夏ですが,8/19(金)はめずらしくからっとした晴天となり,不順な天候でできなかった八竜湿地での調査をまとめてやってきました。とは言ってもまだ8月,やっぱり暑かったです。

この日はよく晴れました。
少しだけ秋の空が混じっている気がします。

 この日のメインは水質調査です。湿地内に設定した19か所でpHなどは現地調査をし,分析用に少量サンプリングしてきました。下の写真は森の中の小さな流れなので涼しいですが,日なたの地点では汗がどんどん出てきます。
夕立のような雨が続いていたので
水量が多めです。

 他にも湿地内で行っている動物調査用のカメラから撮影データを回収したり,下の写真の流出量測定装置から水位データを回収したりもしました。
ここもやっぱり水量多めで,
10秒間で約40リットルの水が流れていました。

 今回は3時間ほど湿地の中をあちこち歩き回りました。足元にはこんなきのこも。
写真ではあまり伝わりませんが
実に鮮やかなオレンジ色です。

 湿地の中ではワレモコウが咲き始めました。毎日暑い暑いと言っても,少しずつ季節が進んできました。

2022年8月2日火曜日

きのこいろいろ

 みなさまこんにちは,よしだです。

 私の所属する薬学部では,年度末に国家試験がある関係で,6年生の卒論発表会は8月第1土曜日に行うのが通例です。それでしばらくはその関係で忙しくなっていました。

 私の研究室では,湿地に侵入する動物,湿地の埋土種子,湿地性植物の酸性耐性などをテーマに研究を進めてきましたが,私と研究の経過・結果について話し合いを繰り返しながら成果もまとまってきて,発表原稿(パワーポイントのスライド)も概ね完成してきたところです。

 1週間ほど前になりますが,その発表原稿に使う現場の写真を撮るため,学生さんとともに八竜湿地に行ってきました。猛暑でも森の中はいくらか涼しさを感じました。そして足元を見るといろいろなきのこが・・・

 きのこ,と言うと秋のイメージがありますが,この時期も毎年よく出ます。ただ,今までどちらかと言うと少数派だった印象のある真っ黒なきのこ,これがいたるところで大量に発生していました。

 私はきのこに詳しくないのでよくわかりませんが,モエギアミアシイグチでしょうか。もしかすると猛毒と言われるミカワクロアミアシイグチなのかもしれませんが・・・。真っ黒で肉厚で集団で発生して・・・存在感がすごいです。いつの間にかこの時期のきのこの主役になってしまった感すらあります。

 他にもこんなきのこが・・・

紅色のきのこと,茶色のきのこが同居しています。
地上でこれなので,地下でも場所を巡る
競争が起きているのでしょう。

おまんじゅうのような(笑)きのこも

私には一瞬,カイコの幼虫に見えました(笑)
白いのに毒々しく感じます (個人的感想です)

 どれも名前がわからないのが残念ですが,「ここにもきのこが!」と歩いていて楽しかったです。でも,いろいろな種が一斉に発生するのはなぜでしょうね? たまたまなのでしょうか。それとも意図しているのでしょうか。考えると不思議です。