先日私は金華山(岐阜城)に登った話を書きました。この時は天気がとてもよくて,はるかかなたの南アルプスの白い峰まで見えていたのですが,その手前に立ちはだかる黒い山が気になってしまいました。あの山に登ったら,きっともっときれいに南アルプスが見えるのではないか?と思ったのです。それが今回のタイトルにある笠置山です。
金華山からでも南アルプスの
名峰がこんなに見えます!
この山にはちょっとした名所があります。天然記念物のヒトツバタゴです。ヒトツバタゴとは東海地方の丘陵地の湿地などに生育する植物で,八竜湿地のマメナシやシラタマホシクサと同じ「東海丘陵要素植物群」の一つです。
ヒトツバタゴは5月頃,雪が降り積もったように白い花を咲かせます。他の木にはない花が咲くので「ナンジャモンジャ」という別名があるくらいです。それまで長崎県の対馬でしか見つかっていなかったヒトツバタゴが,初めて本州で確認されたという,由緒ある個体です。
いまは葉を落としていますが,大木なので
花が咲いたらすばらしいでしょうね!
山頂を目指して歩いていくと,それまでなかった雪が現れました。いつしか登山道にも雪が積もるようになりました。これがなかなかの曲者で,登山道は人が雪を踏みしめるので固くなり,さらにそれが寒さでカチコチに凍っているのです! いわゆるアイスバーンですね(汗)。慎重に歩いていきます。
駐車場からほぼ1時間で山頂に着きました。山頂は神社が建っているのですが,神社らしく木が生育しているので眺望はありません。ここから少し下ったところにもう一つの名所,ヒカリゴケの生育地があるので見に行きました。10分ほど歩いた・・・と書くと何でもないようですが,しっかり積もった雪の中を歩くのは大変です! で岩陰をのぞいてみたのですが・・・
これっ,ですかね???
岩陰の中にそれらしいものはなく,入口あたりで見たのが上の写真。確かに鮮やかな緑色ですが,周りが明るいからか,光っている感じはないですね。
頂上は眺望がない,と先ほど書きましたが,少し先に進むと木製の展望台があります。周囲の木が切られてそれはそれはすばらしい展望が広がっていました! 正面には大きな御岳山が!
噴火で不幸なこともありましたが,
美しい山容ですね
御嶽山の右には中央アルプスの山々がずらりと並んでいます。下の写真は標高2500 mを超える山域を中心に撮ったもの。名古屋からも同じように見えますが,やっぱり大きいですね。
そして南アルプス。1枚目の写真とほぼ同じ並びで撮っているので,比べて見てください。北岳がちゃんと見えるようになったほか,金華山からはこの笠置山で隠れていた中央部分,西農鳥岳(3051 m) と農鳥岳(3026 m) も見えています。
なんて美しい!
あまりに天気が良くてずっとぼーっとこれらの山を眺めていました。こんなに天気が良くて見晴らしもいいのに,他には私よりの年上のご夫婦と,学生さんとあまり変わらないくらいの若い女性(しかもお一人で!) くらいでした。
美しい自然を眺めることができてとても幸せな一日でした(^_^)
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