12月6日 (水曜日),私は信州大学農学部で行われた環境講演会でお話をしてきました。講演のタイトルは「里山,湿地,そして生物多様性の保全」というもの。ここで言う里山は,そう,私たちKSCの活動のことであり,湿地はさまざまな方々と協力して行っている八竜湿地の保全活動のことであり,金城がこれらを中心に,生物多様性を守る取り組みをしていることを紹介してきました。
当日名古屋はやや曇りがちでしたが,長いトンネルを越えて信州に入ると快晴! 高速道路からは真っ白な雪山を見ることができました。
パーキングエリアから望む南アルプスです
左が日本第二位の高峰の北岳 (3193m) ,
右が三位の間ノ岳 (3190m) です
長野県南部にある信州大学農学部です。信州大学は長野県内に5つのキャンパスがありますが,ここ農学部は単独で 53 ha もの広さを誇ります。金城が約 25 ha ですから,その広さは倍以上! しかも国立大学では最も高い,標高約 770 m の地にあるキャンパスなんですよ! 余談ですが,国立大学で村にあるのもここだけです。
午後から始まった講演は,一般の方の割合が多かったです。この写真はこの講演の打診をくださった福山先生に撮っていただきました。
実は私,この信大農学部出身なんです。私が学生だった頃「若手の先生」だった千先生(写真左)も講演を聞きに来てくださいました。そして右は福山先生。八竜湿地の水量調査などで共同研究をしていることから,お声がけいただいた次第です。このように人のつながりがあって今の自分があるのだ,と感謝の気持ちでいっぱいです。
講演を終えて,福山先生と研究の打合せをしていると,あっという間に太陽が沈んでいきました。農学部から少し標高の高い所に出ると,南アルプスが夕日に照らされて輝いていました。
学生時代と変わらない景色です
私が信大農学部の時の卒論の研究テーマは有機合成で,修士課程では天然物化学(化学生態学)だったので,実は里山とは全く関係のない研究をしていました。しかし研究の過程で学んだ化学分析の手法は,現在の湿地の水質分析に生かされ,何よりこの豊かな自然環境が,私の中の自然に対する興味をより強くさせ,現在の里山や湿地保全に至っているのです。
一見関係ないように見えても,振り返って見ればつながっているのですね。このように今の自分の基礎を作ってもらえた母校で講演をさせていただいたことで,わずかばかりですが恩返しができたかな,と思っています。
みなさま,本当にありがとうございました。
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