前回の投稿の続きで,今回は北アルプス大天井岳(おてんしょだけ)から槍ヶ岳までについて書きます。宿泊した大天荘ではストーブが焚かれ,夜も非常に快適でした。2日目の朝は冷え込み,小屋のスタッフさんが前日予想していた通り,水道管が凍結して,一部で水が出なくなってしまいました (>_<)
まだ暗い午前5時前,私は槍ヶ岳に向けて山小屋を出発しました。東の空がほんのり色づき,幻想的でした。
登山道の脇に,これでもかっ!と霜柱が生えているところがありました。もうここは冬になりつつあります。
大天井岳から途中の西岳という山までは,なだらかな気持ちのいい稜線歩きが続きます。左前方には前日登った常念岳がドンと構え,快晴の空のはるか向こうには南アルプスや富士山が見えてきました!
写真中央奥に富士山が見えます!
右前方を見ると,槍穂高連峰が朝日に照らされ,自分が素晴らしい景色の中にいることを実感します。
見とれてしまいます!
この稜線からそれぞれ少し外れたところにある赤岩岳,西岳,赤沢山という無名の(一部では有名かも?)3つの山にそれぞれ登り,西岳からはこれまでと打って変わって岩場の多い,アップダウン多数の厳しい道をたどります。
ハシゴもたくさんありました
登って降りての繰り返しは,少々うんざりしてしまいましたが,谷を見下ろせば紅葉真っ盛り! こんないい時に山登りできる幸せをかみしめました。
大天荘を出て,赤沢山などへの寄り道や休憩をしながら歩くこと8時間半,槍ヶ岳山頂直下の山小屋,槍ヶ岳山荘に到着しました。宿泊手続きなどをして,いよいよ槍の穂先を目指します!
こうやって見るとあまり高さを感じませんが・・・
槍ヶ岳山荘と山頂の標高差は100m。ビルだと25~30階くらいでしょうか。これはまだ頂上までの途中ですが,下を見ればご覧の通り! かなりの高度感がありますね!
たくさんの人が岩にしがみついています!
そしていよいよ山頂です。どの方向を見ても言葉が出ないくらいの景色が広がっています。下の写真は南方,穂高連峰を見たもので,その向こうには木曽の御岳山も見えています。天空に立っている爽快感,自分の足でここまで来た達成感,今ここに立つことができたことへの感謝の気持ちなどなど,いろいろな感情が湧き出てきます。
槍ヶ岳の山頂は狭く,20人もいると身動きしづらいくらいですが,その合間に撮った写真がこれ。これこそアルプス一万尺の「小槍」です。
ここはクライミングの技術を習得した人だけがたどり着ける場所で,私は到底登ることができません。人がいないので大きさの感覚がつかみにくいですが,頂部はとても狭く,とても軽やかにアルペン踊りがおどれるようなところではないのです!
つまりあの歌は,「やれるものならやってみろ!」ということなのでしょうか (笑)。私は絶対にやりませんが。
これで今回予定していたすべての山に登り終え,翌日は上高地に下山するのみですが,それについてはまた次回にしましょう。
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