2012年8月8日水曜日

ヒロハヘビノボラズ

みなさまこんにちは,よしだです。

 今回は里山を少し離れて,北アルプスの登山道で見た植物をご覧いただきましょう。
 一枚目の写真は長野県白馬村の八方尾根(スキー場で有名ですね)で撮ったもので,「ヒロハヘビノボラズ」です。東海地方の丘陵地にある湿地で見ることができるヘビノボラズと同じ仲間(メギ科)の植物です。ヘビノボラズとよく似ていて葉が広いからヒロハヘビノボラズです。写真をよく見ると鋭い棘がたくさん生えていて,確かに蛇も登れなさそうですね。棘はご存知の通り,植物が動物に食べられないようにする防御戦略の一つ。シカやカモシカに対しては有効なのかもしれませんが,一方でミヤマシロチョウというチョウの幼虫はヒロハヘビノボラズをはじめとするメギ科植物しか食べません。

 二枚目の写真は白馬五竜高山植物園で撮ったもので,八竜湿地でもおなじみのモウセンゴケです。冬は雪で閉ざされるような環境でも盛んに生育している様子がうかがえますが,もともとはどちらかといえば寒冷な地方の分布が中心だそうで,名古屋のような暑い場所での生育の方が例外的なのかもしれませんね。

 今回は東海地方の里山の湿地になじみのある植物を紹介しましたが,山の植物といえば「高山植物」ですね。次回はその中からいくつかを紹介しましょう。

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