穏やかな日和となった今日,薬学部の林先生とそのセミナー生のみなさんを湿地にご案内しました。ある学生さんは,「セミナーで湿地を見学するらしいよ」と友達に連絡したところ,「湿地って何?」みたいに言われたとのこと(苦笑)。いきなり湿地と言われても,知らないとイメージがつかないですよね。
でもこの八竜湿地は,かつてここを開発する計画の反対運動を大学として行った結果,金城の所有地となって保全された,という歴史があります。せっかくこの大学に入ったのだから,湿地にもっと親しみをもってほしいですし,もっと自慢してもいい,とも思っています。そんな話もしつつ案内をしました。
それはさておき,八竜湿地は花を楽しむのにいい時期になりました。先週すでに咲いていたコバノミツバツツジ,ハルリンドウにつづいて,東海地方の固有種で絶滅が心配されているマメナシも,木によって三分咲きから八分咲きまでになっていました。
清楚な感じのマメナシの花です
湿地では保全活動をされている「水源の森と八竜湿地を守る会」の柴田さんが作業をされていました。柴田さんによると,湿地の一部で最近緑色の藻が発生するようになったそうで,富栄養化しているのではないかと心配されていました。近々水質を測ってみることにします。
中央部あたりに緑色のもやもやができています
ところで,八竜湿地で忘れてならない植物がこれ。食虫植物のトウカイコモウセンゴケです。
温かくなって生き生きとしてきました
実際に間近で観察できる場所に行き,虫を捕獲する葉を触ってもらいました。自生する食虫植物をすぐ近くで見たり,触ったりできるのはなかなかない機会です。ねばねばした液に触れることで,自然の巧妙さを知ることができたのではないかと思います。このような体験を通して,一人でも多くの学生さんに,この大学の自然に興味を持ってもらえることを願っています。
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