25日(土曜日),私の恩師である信州大学農学部の廣田満先生の最終講義に出席するため,信州へ行ってきました。名古屋から車で中央道を走ること2時間ちょっと。標高の高い伊那谷は,今が桜の満開の時期で,芽吹いたばかりの新緑とともに,少し遅い春の訪れとなっていました。
満開の桜と鯉のぼり
名古屋ではできない組み合わせですね!
咲いていたのはサクラだけではありません。信州の名産と言えばりんごですが,リンゴの花がちょうど咲き始めていました。学生時代,リンゴの花摘み(摘花)のアルバイトを私はしていたのですが,早朝のまだ空気がひんやりする中,キジやヒバリの鳴き声を聞き,真っ青な空と残雪のアルプスを仰ぎながらの農作業は,とても楽しいものだったのを思い出します (^o^)
スズメもリンゴのお花見?
さて,信州大学農学部で行われた廣田先生の最終講義には,大学の先生方や学生さんはもちろんのこと,歴代の卒業生が遠路はるばる集まっていました。八竜湿地の水量調査で共同研究をしている福山先生もおられました。
先生のご専門は生理活性天然物化学といって,植物やきのこなどに含まれる成分の中から,薬など人の役に立つ物質を探す研究を長年されていました。 私も学生時代は,先生のもとで合成や分析などの化学の研究をしていました。
そう,私はもともとは化学が専門だったのです (^_^;)
「化学なのに里山???」と意外に思われるかもしれませんが,学生時代に化学を学んだからこそ,その後酸性雨の研究に携わることができ,その時森林の勉強をし,今の里山につながるのです。また,八竜湿地をはじめとする湿地の水質分析の研究が今あるのも,やはり学生時代の化学のおかげ。
そう考えると,自分の研究人生の一番の基礎を作ってくださったのは廣田先生であり,感謝の気持ちでいっぱいです。最終講義では当時の研究室の先輩や後輩に久々に会うこともでき,学生時代の思い出話は尽きることがありませんでした。
下の写真は,廣田先生が最終講義を終えられた後,大学の近くから撮った伊那谷と南アルプス。雄大な山なみを毎日望む学生生活もまた,私の「里山に対する愛着」の下地を作っていたのかもしれませんね。
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