みなさまこんにちは、よしだです。
昨日の「湿地セミナー」で触れたように、先日私は学会に行っていました。宇都宮大学で行われた日本森林学会の全国大会です。この学会は1914年設立された長い歴史があり、この大会でも林業・治山・環境汚染・里山保全・環境教育など、森林や樹木に関するあらゆる研究発表がされていました。
私はもともと(広い意味での)酸性雨はどのように木を枯らすのか?という研究をしていました。「酸性雨」という言葉は最近あまり耳にしませんが、大気の汚染は決して終わっておらず、それらが樹木にどのように作用するのかについて、盛んな研究発表がされていました。また今回の大会では、東日本大震災を受けて、津波や放射性物質が森林にもたらす影響についても多数発表がありました。もちろん、里山保全・生物多様性評価といった研究もたくさんありました。このような新しい知見は大学の里山保全活動の参考にしたり、取り入れたりしていきます。
さて、ある口頭発表会場でのこと。すべての発表が終わって、ある先生が〆の言葉としてこんなことをおっしゃっていました。「森林を研究する、ということは、我々の次の世代、あるいはさらにその次の世代のために、我々が何をすべきなのか、あるいはすべきでないのかを考えることである。」
森林を破壊するのは短い時間で簡単にできます。しかし、森を作り、育て、より良い方向に持っていくには一世代では足りない時間と労力が必要です。大学の里山保全活動に関わる一人として、全く同感の一言でした。
2012年3月31日土曜日
2012年3月30日金曜日
湿地セミナー
みなさまこんにちは、よしだです。
学会でしばらく不在だったためブログの更新が遅くなってしまいましたが、今回は今月24日(土)に本学で行われた「湿地セミナー」の報告をします。
このセミナーは、なごやの森づくりパートナーシップ連絡会の主催で、湿地という環境をどのようにして保全をしていくかについてこれまで勉強会を続け、今回が5回目とのことです。今回は特に湿地と水質がテーマで、八竜湿地の水質調査を続けてきた私も講演者の一人として、湿地の水質の大切さについてお話をさせていただきました。
講演は私の他にも、ため池の自然研究会顧問の浜島先生、名古屋市環境科学研究所の西先生からそれぞれの取組みが紹介され、講演の後はディスカッションとして、講演者3名が参加者の皆さんからの質問を受けたり、意見を述べたりしました。
午後は八竜湿地に行き、湿地の中でも特に、実際に水が湧き出ている場所を中心に見学をしました。
参加された皆さんは、湿地の保全活動をされるなど意識の高い方ばかりで、講演にしっかりと耳を傾けておられました。他の講演者の方々のお話や、参加者の方々からの取り組みのお話や知識もそれぞれ大変興味深く、私にとってもたいへん勉強になり、意義のあるものになりました。みなさま、ありがとうございました。
(写真は名古屋市みどりの協会の藤井様に撮っていただきました。ありがとうございました)
学会でしばらく不在だったためブログの更新が遅くなってしまいましたが、今回は今月24日(土)に本学で行われた「湿地セミナー」の報告をします。
このセミナーは、なごやの森づくりパートナーシップ連絡会の主催で、湿地という環境をどのようにして保全をしていくかについてこれまで勉強会を続け、今回が5回目とのことです。今回は特に湿地と水質がテーマで、八竜湿地の水質調査を続けてきた私も講演者の一人として、湿地の水質の大切さについてお話をさせていただきました。
講演は私の他にも、ため池の自然研究会顧問の浜島先生、名古屋市環境科学研究所の西先生からそれぞれの取組みが紹介され、講演の後はディスカッションとして、講演者3名が参加者の皆さんからの質問を受けたり、意見を述べたりしました。
参加された皆さんは、湿地の保全活動をされるなど意識の高い方ばかりで、講演にしっかりと耳を傾けておられました。他の講演者の方々のお話や、参加者の方々からの取り組みのお話や知識もそれぞれ大変興味深く、私にとってもたいへん勉強になり、意義のあるものになりました。みなさま、ありがとうございました。
(写真は名古屋市みどりの協会の藤井様に撮っていただきました。ありがとうございました)
2012年3月22日木曜日
開花一番乗り
みなさまこんにちは、よしだです。
いくらか大げさなタイトルをつけてしまいましたが、私が大学の里山の中で見たこの春いちばんの花―それはヒサカキでした。
ヒサカキはこの地域の里山ではごく普通の樹木で、大学の中にもたくさん生育しています。仏壇などにお供えをする花と、よく一緒に飾られる葉っぱの木といえば分かる方も多いでしょう。木偏に神と書くサカキの代わりとして使われ、サカキよりも葉が小さいから、ヒメ(姫)サカキ→ヒサカキとなったと言われています。
それにしてもすごい量の花です。小枝にびっしりと「これでもか」と言わんばかりの数の花をつけています。植物にとって花は高い投資を必要とするもの。光合成で得たエネルギーを惜しげもなく花に投入しているように見えます。
花自体は大きいものでも 5 mm 程の大きさで、淡く控え目な色づかいですが、それをたくさんつけることで虫の誘引効果を高めているのかもしれませんね。
さて、次は何が咲くでしょうか?
いくらか大げさなタイトルをつけてしまいましたが、私が大学の里山の中で見たこの春いちばんの花―それはヒサカキでした。
ヒサカキはこの地域の里山ではごく普通の樹木で、大学の中にもたくさん生育しています。仏壇などにお供えをする花と、よく一緒に飾られる葉っぱの木といえば分かる方も多いでしょう。木偏に神と書くサカキの代わりとして使われ、サカキよりも葉が小さいから、ヒメ(姫)サカキ→ヒサカキとなったと言われています。
それにしてもすごい量の花です。小枝にびっしりと「これでもか」と言わんばかりの数の花をつけています。植物にとって花は高い投資を必要とするもの。光合成で得たエネルギーを惜しげもなく花に投入しているように見えます。
花自体は大きいものでも 5 mm 程の大きさで、淡く控え目な色づかいですが、それをたくさんつけることで虫の誘引効果を高めているのかもしれませんね。
さて、次は何が咲くでしょうか?
2012年3月21日水曜日
捕獲ワナのその後
みなさまこんにちは、よしだです。
最近、ブログに関して声をかけていただけるようになり、嬉しい限りです。中でもアライグマは反響が大きく、最近はどう?と聞かれることも多いのですが、実はアライグマがかかったのは、私の確認している限りあれ一回だけ。学内のワナの中の常連?はネコです。今朝も一匹かかっていました。
この捕獲調査は八竜湿地でも行っていて、こちらでもアライグマがかかったそうですが、ハクビシンがかかったことも。
最近、ブログに関して声をかけていただけるようになり、嬉しい限りです。中でもアライグマは反響が大きく、最近はどう?と聞かれることも多いのですが、実はアライグマがかかったのは、私の確認している限りあれ一回だけ。学内のワナの中の常連?はネコです。今朝も一匹かかっていました。
この捕獲調査は八竜湿地でも行っていて、こちらでもアライグマがかかったそうですが、ハクビシンがかかったことも。
ところが、八竜湿地で常連なのは何とカラス! 一回捕らえられたら学習して二度と寄りつかなさそうですが、もしかしたら「捕らえられても逃がしてもらえる」ことを学習して、好物のから揚げを食べているのかもしれないとのこと。カラスにとっては、ワナの中に閉じ込められても怖くない、ということなのでしょうか?
2012年3月19日月曜日
ミツバアケビの芽吹き
みなさまこんにちは、よしだです。
今日の名古屋は北風が強く吹き、冬の寒さにまた逆戻りでした。新聞を見ると、この冬が平年よりどれだけ寒かったかという記事もありました。その寒さは植物の成長にも影響し、3月半ばを過ぎても大学の里山に花を見つけるのが難しいです。
今日ご覧いただくのはミツバアケビの芽吹きです。冬の間ツルだけになっていたミツバアケビも、ツルのあちこちから芽吹き、このように花芽をつけているものもありました。
写真の左に向かってげんこつのようなものが伸びていますが、これが花芽です。花芽の中間あたりにあるエンジ色のものが雄花、げんこつがやがて雌花になります。
アケビといえば秋にゼリー状の甘い実が実りますが、種子をゼリー状のもので包むのは、歯のある哺乳類が食べても飲み込まれやすくし、種子を噛み砕かれないようにするため、と考えられています。多くの植物が種子散布に鳥を選ぶ理由の一つは、鳥には歯がない(実を丸飲みする)ので、種子が傷つかないから、だそうです。植物も相手をよく見て工夫をしているのですね。
今日の名古屋は北風が強く吹き、冬の寒さにまた逆戻りでした。新聞を見ると、この冬が平年よりどれだけ寒かったかという記事もありました。その寒さは植物の成長にも影響し、3月半ばを過ぎても大学の里山に花を見つけるのが難しいです。
今日ご覧いただくのはミツバアケビの芽吹きです。冬の間ツルだけになっていたミツバアケビも、ツルのあちこちから芽吹き、このように花芽をつけているものもありました。
アケビといえば秋にゼリー状の甘い実が実りますが、種子をゼリー状のもので包むのは、歯のある哺乳類が食べても飲み込まれやすくし、種子を噛み砕かれないようにするため、と考えられています。多くの植物が種子散布に鳥を選ぶ理由の一つは、鳥には歯がない(実を丸飲みする)ので、種子が傷つかないから、だそうです。植物も相手をよく見て工夫をしているのですね。
2012年3月15日木曜日
東谷山にて
みなさまこんにちは、よしだです。
先日、名古屋市と瀬戸市の境にある東谷山のふもとの湿地を見学してきました。八竜湿地と同じタイプの湿地ですが、八竜湿地ではあまり見られない植物もあって楽しかったです。その一つが下の写真の「ヘビノボラズ」。
赤い実の少し上を見ると、鋭い棘がありますね。これがあってヘビが登ってこられないから、「ヘビ登らず」です。トリトマラズ(鳥止まらず)と呼ばれたりもするそうで、これも棘から来た名前ですね。でもこの実の赤い色は鳥に食べてもらうためのように見えます。鳥に実を食べてほしいけれど、枝に鳥は止まれない…???
一方こちらは、湿地のような湿った場所に広く分布するショウジョウバカマ(猩々袴)です。小さな草ですがユリの仲間です。紫色の上品な花を咲かせていました。
ここの湿地には、シデコブシが狭い範囲に割と多く自生していてびっくり。もう少ししたらこれらも咲き始めることでしょう。
先日、名古屋市と瀬戸市の境にある東谷山のふもとの湿地を見学してきました。八竜湿地と同じタイプの湿地ですが、八竜湿地ではあまり見られない植物もあって楽しかったです。その一つが下の写真の「ヘビノボラズ」。
一方こちらは、湿地のような湿った場所に広く分布するショウジョウバカマ(猩々袴)です。小さな草ですがユリの仲間です。紫色の上品な花を咲かせていました。
2012年3月14日水曜日
未完成のエビフライ
みなさまこんにちは、よしだです。
今日は調査のため、大学に隣接する八竜湿地に出ていました。大学から湿地に向かう途中、耳を澄ますとウグイスの鳴き声が聞こえてきました。私にとっての「初鳴き観測」です! 今朝は湿地に氷が張る程よく冷えましたが、春がすぐそこまで近づいていることを実感しました。
そしてもう一つ、こんな物を見つけました。何かが松ぼっくりを食べた跡です。では、「何か」って何でしょう?
実は、リスかもしれないのです(ネズミやカケスの可能性もあるそうですが)。 リスなどが松ぼっくりをきれいに食べると、まるでエビフライのような形になります。今日拾った物は食べ残しがあって、エビフライとしては未完成ですが、またリスに会えるかも?と期待してしまいます。
外での調査を終えて大学に戻ってくると、ムクドリがセンダンの実を食べていました。先日、ヒヨドリと共にセンダンに来ていたのはムクドリだったのでしょうね。
今日も一日、おつかれさまでした。
今日は調査のため、大学に隣接する八竜湿地に出ていました。大学から湿地に向かう途中、耳を澄ますとウグイスの鳴き声が聞こえてきました。私にとっての「初鳴き観測」です! 今朝は湿地に氷が張る程よく冷えましたが、春がすぐそこまで近づいていることを実感しました。
そしてもう一つ、こんな物を見つけました。何かが松ぼっくりを食べた跡です。では、「何か」って何でしょう?
外での調査を終えて大学に戻ってくると、ムクドリがセンダンの実を食べていました。先日、ヒヨドリと共にセンダンに来ていたのはムクドリだったのでしょうね。
今日も一日、おつかれさまでした。
2012年3月13日火曜日
窯開き
みなさまこんにちは、よしだです。
今日は先週9日に焼いた竹炭の取り出しを行いました。まずは窯にかぶせてあった砂を取り除きます。この作業、砂が重いのと、砂ぼこりにまみれるのとでちょっとしんどいです。なのでこれが終わると…。
そしていよいよ窯の蓋を開けます。温度の高い上の方は一部が灰になっていますが、全体的にきれいな竹炭ができていました。
ところで、下の写真の右に見える筒状のものは、キリなどの端材を入れた缶です。竹以外の材料の炭化の様子を見るためのものです。少しわかりにくいですが、右下に黒い花のように見えるものがありますね。
これはモウソウチクを約30 cm の長さに切って、そのまま入れておいたもの。焼き色が入った竹の花瓶ができないかと、河村先生の発案で今回初めて試してみました。焼いた結果、上部が裂けて花瓶というよりは炭のオブジェになりました。味のある「竹炭アート」ができあがりました。
今日は先週9日に焼いた竹炭の取り出しを行いました。まずは窯にかぶせてあった砂を取り除きます。この作業、砂が重いのと、砂ぼこりにまみれるのとでちょっとしんどいです。なのでこれが終わると…。
そしていよいよ窯の蓋を開けます。温度の高い上の方は一部が灰になっていますが、全体的にきれいな竹炭ができていました。
ところで、下の写真の右に見える筒状のものは、キリなどの端材を入れた缶です。竹以外の材料の炭化の様子を見るためのものです。少しわかりにくいですが、右下に黒い花のように見えるものがありますね。
「竹炭アート」の場合、完全に炭にするのではなく、やや生焼けくらいにするのが良さそうです。しかし、狙って生焼けにするのは簡単ではありません。まだまだ炭焼き修行は続きそうです(笑)。
2012年3月12日月曜日
宵の二つの明星
みなさまこんにちは、吉田です。
今日の名古屋は雪の舞う朝を迎え、昼頃からは冬の澄みきった青空へと変化してきました。気温も下がって真冬のようです。
さて、今回は里山から少し話が飛んで、もっと高いところへ目を向けてみましょう。夕暮れのまさに黄昏時、今の時期西の空には二つの明るい星が見えます。一つは「宵の明星」でおなじみの金星、そしてその横の、やや小さな明るい星が木星です。木星は少し前まで高い位置にありましたが、地平に向かってどんどん降りてきています。下の写真、ランドルフ記念講堂のカリヨンのちょうど真ん中あたりにある、二つ並んだ金星(右)と木星(左)が分かるでしょうか?
この二つの星が最接近するのは明日、あさってだそうです。晴れたら西の空を見てみてはいかがでしょうか?
今日の名古屋は雪の舞う朝を迎え、昼頃からは冬の澄みきった青空へと変化してきました。気温も下がって真冬のようです。
さて、今回は里山から少し話が飛んで、もっと高いところへ目を向けてみましょう。夕暮れのまさに黄昏時、今の時期西の空には二つの明るい星が見えます。一つは「宵の明星」でおなじみの金星、そしてその横の、やや小さな明るい星が木星です。木星は少し前まで高い位置にありましたが、地平に向かってどんどん降りてきています。下の写真、ランドルフ記念講堂のカリヨンのちょうど真ん中あたりにある、二つ並んだ金星(右)と木星(左)が分かるでしょうか?
2012年3月10日土曜日
送別
みなさまこんにちは、よしだです。
KSCでは主に炭焼きのご指導でおなじみの、薬学部の河村先生の最終講義が本日行われました。大学では炭焼きの他、豆本作り、古書収集でおなじみの河村先生ですが、他にも釣りや魚拓、古い書物の解読などをご趣味としてきた話もされ、先生の器用さと多彩さには感心せざるを得ません。
これに先立つ今週7日(水)、KSCでは今年度で退官される河村先生、生活環境学部の栁谷先生、そして卒業となる高村さん、上野さんを迎えて送別会を行いました。思い出に話の尽きない楽しい会となりました。
先生や先輩が築いてくださったものを基盤に、今後私たちの活動でよりよいものにしていくことが、先生方、卒業生のみなさんへの最大の恩返しとなるのでしょう。みなさまありがとうございました。
KSCでは主に炭焼きのご指導でおなじみの、薬学部の河村先生の最終講義が本日行われました。大学では炭焼きの他、豆本作り、古書収集でおなじみの河村先生ですが、他にも釣りや魚拓、古い書物の解読などをご趣味としてきた話もされ、先生の器用さと多彩さには感心せざるを得ません。
これに先立つ今週7日(水)、KSCでは今年度で退官される河村先生、生活環境学部の栁谷先生、そして卒業となる高村さん、上野さんを迎えて送別会を行いました。思い出に話の尽きない楽しい会となりました。
2012年3月9日金曜日
炭焼き
みなさまこんにちは、よしだです。
今日は一日雨の中、大学では今年度最後となる炭焼きが行われました。
まずは前回焼いた炭を取りだして、今回焼く竹を窯に入れました。窯のふたを閉めて空気を遮断させるための砂を敷き詰め、燃料の薪にいよいよ点火です。
最初に火をつける瞬間は、これから始まる炭焼きにわくわくする瞬間でもあります。
窯の中の温度が上がって上昇気流が形成されると、煙はすべて煙突から出るようになり、煙地獄?から解放されます。そして今日のお楽しみは焼きしいたけ。大学内で伐採された木を使った原木しいたけを取ってすぐ窯口で焼くのです。新鮮そのものです。

ところで今日焼いた竹は、2月に割ったばかりの太いモウソウチクで、まだ充分乾燥していなかったためか、窯を閉じて蒸し焼きにするタイミングになかなかなりません。薪も不足してきたので、約30cmに切ってあった丸太を割って薪をつくります。
程なくして煙突の煙の様子が変わり、窯口を閉鎖して蒸し焼きとなりました。自然鎮火を待って竹炭が出来上がるのは来週です。
さて、このように大学で炭焼きをするためには、炭焼窯さえあればよいというものではありません。金城学院大学でそれを可能にしたのは、大学自体が広い自然林に囲まれた緑豊かなキャンパスであること、学内の生物の多様性をよりよくしていこうという意思を持った人たちがいること、そしてこの活動に協力してくださる多くの方々がいることによります。みなさまのご理解とご協力に感謝いたします。
今日は一日雨の中、大学では今年度最後となる炭焼きが行われました。
まずは前回焼いた炭を取りだして、今回焼く竹を窯に入れました。窯のふたを閉めて空気を遮断させるための砂を敷き詰め、燃料の薪にいよいよ点火です。
しかし、火が入って最初の一時間程は、実は最もつらい時間です。煙突ではなく窯口から煙が出るため、煙に巻かれて目はチカチカ、のどはゲホゲホ…。
窯の中の温度が上がって上昇気流が形成されると、煙はすべて煙突から出るようになり、煙地獄?から解放されます。そして今日のお楽しみは焼きしいたけ。大学内で伐採された木を使った原木しいたけを取ってすぐ窯口で焼くのです。新鮮そのものです。
原木しいたけの栽培は、学内で発生するコナラやアベマキなどの伐採木の有効利用です。今日はその菌打ちも行いました。しいたけが出る来年の秋が楽しみです。
ところで今日焼いた竹は、2月に割ったばかりの太いモウソウチクで、まだ充分乾燥していなかったためか、窯を閉じて蒸し焼きにするタイミングになかなかなりません。薪も不足してきたので、約30cmに切ってあった丸太を割って薪をつくります。
程なくして煙突の煙の様子が変わり、窯口を閉鎖して蒸し焼きとなりました。自然鎮火を待って竹炭が出来上がるのは来週です。
さて、このように大学で炭焼きをするためには、炭焼窯さえあればよいというものではありません。金城学院大学でそれを可能にしたのは、大学自体が広い自然林に囲まれた緑豊かなキャンパスであること、学内の生物の多様性をよりよくしていこうという意思を持った人たちがいること、そしてこの活動に協力してくださる多くの方々がいることによります。みなさまのご理解とご協力に感謝いたします。
2012年3月6日火曜日
雨上がりの湿地
2012年3月5日月曜日
センダンの実
みなさまこんにちは、よしだです。
一日雨が降り続いた今日、実験をしながら外を見ていると、少し離れた所にあるセンダンの木の実をついばみに鳥たちがやってきていました。ヒヨドリの集団と、それよりわずかに小柄な鳥(…結局何か分かりませんでした)の集団が、かわるがわるやってきては実を食べている様子が見えました。
花の蜜や虫が食べられる春はまだ先、寒くてえさの乏しい中、鳥たちは木の実を見つけて大喜び…と言いたいところですが、果たしてそうでしょうか? このセンダンは初冬の頃からこのように実をつけていました。鳥たちもそれを毎日のように見ていたはず。なのに今まで全然食べなかったのは、おそらく鳥たちにとって“好みではない”からなのでしょう。
一日雨が降り続いた今日、実験をしながら外を見ていると、少し離れた所にあるセンダンの木の実をついばみに鳥たちがやってきていました。ヒヨドリの集団と、それよりわずかに小柄な鳥(…結局何か分かりませんでした)の集団が、かわるがわるやってきては実を食べている様子が見えました。
花の蜜や虫が食べられる春はまだ先、寒くてえさの乏しい中、鳥たちは木の実を見つけて大喜び…と言いたいところですが、果たしてそうでしょうか? このセンダンは初冬の頃からこのように実をつけていました。鳥たちもそれを毎日のように見ていたはず。なのに今まで全然食べなかったのは、おそらく鳥たちにとって“好みではない”からなのでしょう。
お腹が空いても他に食べるものがなくなり、気が進まないながらも「センダンの実でも食べるか…」というのが鳥たちの正直な気持ちなのかもしれません。
2012年3月3日土曜日
2012年3月1日木曜日
アライグマ
みなさまこんにちは、よしだです。
おととい設置したアライグマ捕獲用のワナですが、文四郎池のワナに今朝早速一頭かかっていました。かぶせてあった土のう袋が引き裂かれ、地面は土がえぐれてぐちゃぐちゃ。ワナの中で相当暴れたのでしょう。流失した土で付近の池の水が濁っている状態でした。
いくらワナの中とは言え、また暴れだしたら困ります。ですのでそーっと近づいていきましたが…あれっ???動きません。ちゃんと息はしているのですが…
夜中に暴れまわって疲れたのでしょうか、スヤスヤ熟睡中でした。近づいても全く起きる気配がありませんでした。ひょっとしたら飼育歴があるのかもしれませんね。
一方、ランドルフ記念講堂近くに設置したワナを見に行くと、ここでも何かかかっているではありませんか! 近づいてみてみると、ノラ猫でした。こちらは至って元気で、私に対して威嚇したり、扉を開けようと中を走り回ったり…
おととい設置したアライグマ捕獲用のワナですが、文四郎池のワナに今朝早速一頭かかっていました。かぶせてあった土のう袋が引き裂かれ、地面は土がえぐれてぐちゃぐちゃ。ワナの中で相当暴れたのでしょう。流失した土で付近の池の水が濁っている状態でした。
一方、ランドルフ記念講堂近くに設置したワナを見に行くと、ここでも何かかかっているではありませんか! 近づいてみてみると、ノラ猫でした。こちらは至って元気で、私に対して威嚇したり、扉を開けようと中を走り回ったり…
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