いよいよ東海地方も梅雨入りして,さっそく今日はまとまった雨が降りました。あまりいいコンディションとは言えないものの,以前から予定していた東谷山でのサンプリングに行ってきました。
私は2012年度,ほぼ一年間東谷山のふもとにある湿地で水質調査を続けてきましたが,昨年の秋に湿地の上流部の森で山火事が発生しました。その影響が湿地の水質に及んでいないか,再調査の依頼を受け,湿地の珪藻群落の調査をされている森先生とともにサンプリングをしてきたのです。
森先生と学生さんが
珪藻分析用のサンプリングをしています
湿地でのサンプリングを終えたら,山火事現場の視察です。道があるようなないような山の中を一気に登っていきます。
「趣味:山登り」が役に立ちます(笑)
山火事は,湿地からすこし離れた東の山頂付近で発生しました。周りの森は緑色なのに,ここだけ緑がなく,まるで冬枯れのような景色に。同行してくださった愛知県庁の方によれば,約0.5ヘクタール燃えたそうです。
無残な光景です
下の写真は,画面右側が燃えたネジキの幹です。大したことがないように見えますが,根元の樹皮は全焼しているため,枯れてしまっています。
しかしながら,焼け跡は無の世界ではありませんでした。焼けた幹の脇からソヨゴが萌芽していました。
こちらはマツの新芽。土の中にあった種から発芽したのでしょう。もともとマツの多い場所だったようで,マツの新芽はかなり多く出ていました。
今回の山火事は不審火だったそうで,あってはならないことですが,自然の回復力のすごさも感じることができました。
これから水質や珪藻の分析をして,山火事が湿地の環境に影響しているのかどうか,明らかにしていきます。
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