みなさまこんにちは,よしだです。
きょうは豊田市にある矢並(やなみ)・恩真寺(おんしんじ)・上高(かみだか)の三つの湿地の見学に行ってきました。これらの湿地は東海丘陵湧水湿地群として,2012年にラムサール条約に登録された有名な場所。いつかは見学したいと思っていましたが,今回小野先生やそのゼミの学生さん,八竜湿地の地質調査でお世話になっている森先生とともに珪藻と水質の調査を行うことになり,豊田市自然観察の森の大畑さんの計らいで訪問することができました。
これらの湿地は,貴重な植物群が生育している場所であり,通常は立ち入りが禁止されているのですが,今回特別に見学・調査をさせていただきました。
3つの湿地内では底泥や表面水のサンプリングを数か所で行いましたが,同時に行った,湿地に生育する生きものの観察はとても楽しいものでした。下の写真は,小野先生がモウセンゴケを見つけたところです。
下の花は「カキラン」というもので,全国的の湿地に生育するランの仲間です。花の色が果物のカキ(柿)に似ていることからこの名前があるのだそうです。
この時期の湿地を代表する昆虫といっても過言ではないのがハッチョウトンボ。今回見たのはこの一匹だけでしたが,成熟したオスらしいきれいな赤色をしています。
湿地によって個体数はさまざまでしたが,東海丘陵要素植物群の一種である「シデコブシ」も見ることができました。下の写真で,まるで寝ているように幹を水平に成長させているのがそれです。
湿地の近くにあったため池では,水鳥のカイツブリが泳いでいました。盛んに潜ってはえさをさがしているようでした。
最後に豊田市自然観察の森のネイチャーセンターを見学しました。時間がなかったのでちょっとだけでしたが,斬新なデザインの施設で,湿地や里山のことを学ぶことができます。
半日たっぷりと見学とサンプリングができ,とても充実したものとなりました。これから私は,採取した水を分析して水質を明らかにしていきます。
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