2024年7月31日水曜日

八ヶ岳登山

 みなさまこんにちは,よしだです。

 今回は私個人の話になってしまうのですが,先日八ヶ岳に登ってきたときのことを書きたいと思います。

 八ヶ岳は長野県中部から山梨県に至る山脈で,北アルプスや南アルプスに比べると規模は小さいものの,アルプス以外で標高が2,700 mを超える山が5つもある山塊は日本でここだけです。

 今回訪れたのは,この高い山が集中する南部地域です。名古屋から列車とバスで登山口まで行き,1日目はそこから山小屋まで歩き,2日目は山小屋を出発して4つの高い山を反時計回りに周回して山小屋まで戻り,登山口に下山するというルートを取りました。

 まずは1日目,この日は登山口から山小屋まで3時間の移動なので,そんなに大変ではありません。その途中で2回,計4頭のシカを目撃しました。やや警戒はしているようですが,人間がいても逃げていきません。他の登山者は喜んで写真を撮っていましたが,各地でシカが増えて生態系が劣化していく事例を耳にしているので,素直には喜べませんでした。


 山小屋に到着しました。今回はテント泊なので,空いている場所を探してテントを建てました。登山者の多い週末だったので,すでにかなりのテント数になっています。

 2日目,まずは阿弥陀岳(標高2,805 m)を目指します。途中からは「壁を登るような」急登の連続。以前にも登ったことがあるのですが,「こんなにしんどかったっけ!?」と,つい弱音が出てしまいます・・・。

 ですが,山頂に着くとこんなすばらしい景色が! 八ヶ岳には標高2,700 m超の山が5つあると最初に書きましたが,その中で今回唯一登らなかった権現岳(標高2,715 m)が雲をまとって神々しい姿を見せていました。

 阿弥陀岳の次は,八ヶ岳で最も高い赤岳(標高2,899 m)を目指します。マイナーな阿弥陀岳に対して,赤岳は一番人気! 登る人も急に多くなってきました。岩場が連続する箇所もあるので,順番待ちをしながら少しずつゆっくり登っていきます。

 赤岳頂上付近からの展望です。これから向かう横岳(写真上部中央,標高2,829 m),硫黄岳(写真上部左奥,標高2,760 m)に続く気持ちのいい稜線が一望できました。なお,赤岳の山頂は,記念写真を撮るための行列ができるくらい人が多くて大変でした!

 縦走路の途中には高山植物のコマクサの群落地がありました。花の盛りは少し過ぎたころのようですが,それでもかわいい花を愛でることができました。

 赤岳ではあんなに晴れていたのに,横岳に着いた頃からすこし霧が出始め,硫黄岳に着くころにはもう周囲は真っ白に! しかも風も強く吹くようになってきました。それくらい山の天気は短時間に変わってしまうということです。

 山小屋まで戻ってきました。稜線が見えているので,稜線の霧は晴れたようですが,上空には雲が残っています。硫黄岳山頂が霧で真っ白だったのは,運が悪かったとしか言いようがありませんね。

 このように今回必ずしも天候に恵まれたわけではありませんが,しばし猛暑から逃れ,自然の中に身を置いたことで,心も体もリフレッシュできました。これもまた,私たちが生態系から受ける恩恵の一つ,ということですね。

 

2024年7月28日日曜日

金城の森の視察

 みなさまこんにちは,よしだです。

 先日のこと,名古屋市役所の方が,とある審査の案件で金城の森の視察に来られました。詳しいことはまた別の機会に書きたいと思いますが,今回はランドルフ記念講堂の塔の上から森を俯瞰し,あとは学内の森を地上から見て回りました。

 まずはランドルフ記念講堂からの景色です。下の写真は塔から概ね北西方向を向いて撮りました。私自身は何度もこの塔に登って森の写真を撮っているのですが,空気が澄んで眺望が良くなることを期待して,いつも秋冬ばかりでした。なので真夏に登るのはこれが初めて。緑が生い茂った中にキャンパスがあるのが分かりますね。


 次の写真は,概ね北東方向を向いて撮ったものです。大学の中心部を見ている形になります。どうしても建物が目立ちますが,大学の森が周囲の丘陵地の森と連続していることが見て取れます。学内でタヌキやキツネの生息が確認されていますが,緑地のネットワークができていれば不思議なことではないと思います。

 大学の森は何ヶ所もご案内したのですが,その中でちょっとおもしろいものがありました。木の切り株なのですが,まっ黄色になっています。誰かがペンキを掛けたのではありません。菌が繁殖して黄色に染まっているのです。詳しいことはわかりませんが,粘菌でしょうか。山登りが好きな私は,火山でよく見かける硫黄の結晶みたい,と思ってしまいました(笑)。

 大学の森は,ただの森のように見えるかもしれませんが,多くの学生さんが思っているよりもずっと価値のあるものです。そんなことが今回の視察のご案内でお伝えできたのではないかな,と思っています。