2023年3月30日木曜日

炭焼きをしました

 みなさんこんにちは,よしだです。

 数日前のことになりますが,大学で炭焼きを実施しました。新型コロナウイルス感染症が発生してからは一度もやっていなかったので,3年以上ぶりになります。あまりに久しぶりだったので,竹炭をどんどん作るというよりかは,窯の様子を見る・われわれの勘を取り戻す,という位置づけでの炭焼きでした。

 まずは久しぶりなので,窯の中の掃除からスタートです。しばらく使っていなかったので,落ち葉がたまっていたり,虫が冬眠していたり・・・


 そこに先日竹割りをした竹を詰めます。下の方には細い竹を,上の方には太い竹を入れていきます。

 釜口には前回の(3年以上前の・・・)薪が炭になって残っていました。せっかくなのでこれも利用し,落ち葉や細い枝を詰めて点火します。マッチを使っての点火なのでなかなかうまくいきません。何度かチャレンジしてようやく火がつきました。

 ここからが辛抱の時間です(笑)。窯が温まるまで,煙は私たちの方にやってきます。火吹き竹やうちわで風を送り,薪をどんどん燃やして窯の中を温めていきます。

 今回は窯が温まって安定して燃えるようになるまで,いつもよりも多く時間がかかりました。その分,煙にいぶされ,むせながら,涙を流しながら,じっと耐える時間も多めでした。でもそれもクリアして火が安定したところで,薪割りもしました。

 そして午後は,お楽しみの焼いもです。紅芋をアルミホイルを巻いた状態でご提供いただきました! これを砂の中に埋めていきます。

 ゆっくり2時間ほどかけて芋を焼き上げました。中はねっとりしておいしかったです!

 本来は煙の色が紫色になるまで薪をくべて温度を上げていきますが,今回はそこまで至らないまま時間切れとなりました。少し残念ですがこれで釜口を閉じます。

 炭焼き小屋から戻る途中にある桜並木は,ちょうど満開でした。暖かくなったので今シーズンの炭焼きはこれ1回で終了です。次は今年の冬になってからです。

 

2023年3月23日木曜日

八竜湿地で調査

 みなさまこんにちは,よしだです。

 まもなく4月で忙しくなることから,先日八竜湿地に行って調査(データ回収)をしてきました。現在八竜湿地内には動物調査用の自動カメラと,水量調査用の流出量測定装置を置かせていただいているのですが,それぞれ自動で保存されているデータを一定期間内に吸い上げる必要があります。

 まずは自動カメラから写真データの回収です。下のようにカメラを樹木に固定しておき,動物がカメラの前を通ると自動的に写真を撮るようにしてあります。冬場はあまり動物が写らないのでは?と思う人もいるかもしれませんが,タヌキやネコは年間を通してコンスタントに写り,キツネは冬場の方が多く写ることがわかっています。データを見るとやはりキツネが何度か写っていました。


 こちらはおなじみ,流出量測定装置です。先月学生さんと一緒に再設置作業をしたところですが,目で見る限り漏水などの異常はありませんでした。

 この日も上着要らずの暖かさで,作業をしていると汗ばむくらいでした。3月にしては異常に気温の高い日が続き,ちょっと気持ち悪い(そしてちょっと心配)です。

 湿地に目を転じると,すでにあちこちでハルリンドウが咲いていました! やはり今年はいつもよりも早いです。

 そしてマメナシも! 八竜湿地のマメナシは,毎年3月末くらいに咲き始めるような気がするので,もう咲いているの?という感じです。

 湿地周辺の樹林帯では,コバノミツバツツジも咲き始めました。これも早いですね。周辺林の大径木の伐採が進んだので,より一層あざやかに見えます。

 でも一方で,上の方から聞こえる鳥の声を頼りに姿を探すと・・・
 いました! キツツキのアカゲラです。こちらは越冬のためにこの近辺の森にやってきて,これから山地に移動していくはずです。湿地の花と冬鳥で,冬から春への季節の移ろいを感じました。

 

2023年3月20日月曜日

竹割り

 みなさまこんにちは,よしだです。
 きょう(3/20)は,久しぶりの炭焼きに向けて,久々の竹割りをしました。KSCメンバーは新部長と教職員メンバー2人だけでしたが,私の研究室へ勉強しに来ていた学生さん2名も興味を示し,手伝ってくれることになりました。

 きょうは朝は少し寒かったものの,日中は春本番の暖かさでした。先週開花したキャンパス内の桜も,どんどん咲き進んでいる感じがします。

 久しぶりの竹割りですが,伐倒したタケは豊富に(?)あるので,どんどん切って,どんどん割っていきます。学生さんは全員,竹割りも炭焼きも経験がありませんが,楽しそうに作業をしていました。でもこんな陽気なので,ちょっと体を動かすだけで汗ばむほどに・・・。
この写真は文学部事務室の木村さんに撮っていただきました

 下の写真は,竹を割る時に台座として使っていた木ですが,中央下側にスズメバチいます! どうもここで冬眠をしていたようで,竹を割るためにこの木にガンガン振動を与えていたにもかかわらず,特に驚く様子もなくじっとしていました。まだ眠いのでしょうか・・・

 作業は思ったよりも順調に進み,すぐに十分な量になりました。久しぶりの炭焼きが楽しみです!
 

2023年3月17日金曜日

豊田市上高湿地で調査

 みなさまこんにちは,よしだです。

 3/16(木曜日),豊田市にある上高湿地で月1回の定例の調査を行いました。主に水質の調査と採水,流出量の測定をします。

天気が良くて軽く汗ばむような陽気でした

 今回はこれまで卒業研究として水質分析に取り組んできた5年生2人から,これから卒業研究として取り組む3年生2人への引継ぎです。採水をするときのコツとか注意点などを先輩から後輩へ伝えてもらいました。
採水をしています

流出量の測定をしています

 上高湿地では市役所の事業として周辺林(主にヒノキの人工林)の伐採が行われていますが,伐採がかなり進んだようで,森が明るくなりました。

 湿地は本格的な春を迎え,花のシーズンになりました。
ハルリンドウが咲き始め・・・

シデコブシも咲き始めました!

湿地の調査は毎月1回これからも実施していくのですが,季節の移り変わりを感じることができるのが楽しみです。
   

2023年3月12日日曜日

八竜緑地意見交換会・勉強会の開催

 みなさまこんにちは,よしだです。

 3/11(土曜日),大学W2棟で「八竜緑地意見交換会・勉強会」が開催されました。意見交換会は,大学に隣接する八竜湿地を含む緑地帯である八竜緑地の保全を進めていくため,保全を行っている「水源の森と八竜湿地を守る会」,緑地管理者である名古屋市,八竜湿地で調査・研究を行っている金城学院大学(私)など,八竜緑地に関わる方々が年に一回顔を合わせて活動の報告や問題提起,提案などを行うためのものです。昨年度までは新型コロナウィルス感染症のため中止が続いていましたが,今年は久しぶりに開催することができました。

この写真は名古屋市みどりの協会さんからご提供いただきました
ありがとうございました

 この意見交換会で私は,2022年に実施した湿地の水質調査,流出量調査,動物調査の結果を報告しました。簡単に言うと,水質は例年通りで変化がなく,流出量は大雨が7~9月の夏期に限られていたことから年間総流出量は2021年よりも少なく,動物の中で最も多く確認されたのはタヌキでした。

 意見交換会の後は勉強会で,今回は名古屋産業大学の長谷川泰洋先生をお迎えし,「なごやの植生,湿地の現在と保全」というタイトルでご講演をいただきました。その中で特に,今後の温暖化が湿地環境にどのような影響をもたらすのか?というお話は大変興味深い内容でした。

長谷川先生のご講演です

 私も八竜湿地の保全に関わる身として,調査を継続して行い,情報提供を続けていきたいと改めて思いました。


2023年2月17日金曜日

豊田市の湿地で調査

 みなさまこんにちは,よしだです。

 このところ湿地での作業が続いていますが,今回は先日の矢並湿地と同じく,豊田市内のラムサール条約登録湿地である上高湿地での作業と調査のようすについてお伝えします。

 この湿地では愛知学院大学の富田先生が流出量の調査を,私の研究室が水質調査を,お互いに協力しながら実施しています。今回は毎月の水質調査とともに,流出量調査のために設置していた流出量測定装置に水もれがあったため,その再設置作業を合わせて行うもので,富田先生はもちろん,豊田市役所の方も来られました。私の研究室からも私のほか,3人の学生さんが参加しました。

 先に流出量測定装置の再設置作業から始めます。この写真ではわかりづらいですが,三角堰の右側で土のう袋の隙間から派手に水漏れを起こしています。まずはこれらの土のうと,三角堰をいったん撤去します。


 学生さんは土のう作りをしました。先週八竜湿地でやっているので,戸惑うことなく土のうを作っています。 

 流路からの水漏れ,土壌への浸透をできるだけ抑制するため,今回は上流側に遮水シートを導入しました。全体を土のうで固めて完成です・・・と言いたいところですが,そう簡単にはいきませんでした。調べてみると,見た目の川幅以上に水底が水平方向にえぐれていて,水が抜けやすい状態になっていたため,水を止めるのが本当に大変でした。土のうも想定以上に使い,何度も試行錯誤して,ようやく水が止まりました。

 水質調査は,上記の作業のお昼休み時間中に行いました。3人のうち2人の学生さんが,卒業研究としてこの湿地の水質分析に取り組みます。

 当日はとても気温が低かったうえに風もあって体感的にはとても寒かったです。それでも流出量測定装置もうまく再設置できましたし,水質調査も予定通りこなすことができました。湿地で行う観測や調査から,良いデータが得られることを願っています。

 

2023年2月9日木曜日

八竜湿地で流出量測定装置の調整作業

 みなさまこんにちは,よしだです。

 八竜湿地では湿地の出口に流出量測定装置を設置し,降雨量と流出量の関係を明らかにする研究をしています。しかし,装置は水漏れがあると正確な観測ができないので時々調整が必要で,先日その作業を行ってきました。

 まずは研究室から道具や土のう袋に入れる砂などを持って行きます。砂は18 kg入りでかなり重いですが,学生さんも運んでくれました。


 湿地に着きました。作業前の装置の様子はこちら。特に目立つような不具合は見られませんが,これからいったん撤去して調整作業を始めます。

 装置を撤去して,川底に土のうを敷き詰めました。川底がもともとやわらかく,水漏れの原因になりかねないので,土のうを敷き詰めることで水漏れを防ごうとするものです。

 再び装置を渓流にセットします。こう書くとものすごく簡単な作業に見えてしまいますが,実際は装置の水平を取るため,土のうを踏み固める→装置を置く→水平になっていない→装置を外す→土のうを踏み固める・・・を何度も繰り返しました。

 ようやく装置を置けるようになり,装置の周りを土のうや砂で固めました。あとは落ち葉を防ぐ網をかぶせたり,水位計をセットして流出量を測ったりして作業終了となりました。

 2時間くらいで終わるつもりでしたが,実際は3時間弱の長丁場になってしまいました。それでも学生さんは,慣れない作業(全員初めての経験)にもかかわらず,がんばってくれました。