2012年3月31日土曜日

学会に行ってきました

みなさまこんにちは、よしだです。
 昨日の「湿地セミナー」で触れたように、先日私は学会に行っていました。宇都宮大学で行われた日本森林学会の全国大会です。この学会は1914年設立された長い歴史があり、この大会でも林業・治山・環境汚染・里山保全・環境教育など、森林や樹木に関するあらゆる研究発表がされていました。

↑ ポスター会場の様子です

 私はもともと(広い意味での)酸性雨はどのように木を枯らすのか?という研究をしていました。「酸性雨」という言葉は最近あまり耳にしませんが、大気の汚染は決して終わっておらず、それらが樹木にどのように作用するのかについて、盛んな研究発表がされていました。また今回の大会では、東日本大震災を受けて、津波や放射性物質が森林にもたらす影響についても多数発表がありました。もちろん、里山保全・生物多様性評価といった研究もたくさんありました。このような新しい知見は大学の里山保全活動の参考にしたり、取り入れたりしていきます。

 さて、ある口頭発表会場でのこと。すべての発表が終わって、ある先生が〆の言葉としてこんなことをおっしゃっていました。「森林を研究する、ということは、我々の次の世代、あるいはさらにその次の世代のために、我々が何をすべきなのか、あるいはすべきでないのかを考えることである。」
 森林を破壊するのは短い時間で簡単にできます。しかし、森を作り、育て、より良い方向に持っていくには一世代では足りない時間と労力が必要です。大学の里山保全活動に関わる一人として、全く同感の一言でした。

0 件のコメント:

コメントを投稿