2012年12月26日水曜日

湿地の植物

 みなさまこんにちは,よしだです。
 前回から少し間が空いてしまいました。今年最後の湿地の調査が立て続けに入っていたところへ,分析装置などが相次いでなぜか同時に故障してしまい,さらに私自身が風邪をひいてダウン…。うまくいかないこともあるものです。

 それはさておき,今月の調査で見た湿地の植物を今回はご覧いただくことにしましょう。
 最初は東谷山のふもとの湿地です。草はすっかり枯れていますね。

 しかし,シラタマホシクサは枯れてもそのシンボルである「白玉」を残していました。クローズアップしてみると…
  白玉はいくらか形が崩れてきました。中に黒い点が4つ程見えるでしょうか。これが種子です。このことからも分かるように,白玉で一つの花,ではなく,小さな花の集合体が白玉なのです。一つの白玉にいくつ種子ができるかは個体によって大きく異なり,全く結実していないものもあれば,30個以上もの種子を持っている場合もあります。またこの写真からは,茎がねじれていることもよくわかりますね。

 さて次は四日市の御池沼沢(おいけしょうたく)で見かけたヘビノボラズです。ヘビノボラズは以前にも紹介しましたが,赤い実がよく目立ちますね。御池沼沢ではかなりの数のヘビノボラズが生育していました。

 最後は鈴鹿市の金生水沼沢(かなしょうずしょうたく)で見かけたトウカイコモウセンゴケです。部分的に群生をしていました。ここは丘陵地というよりかは平野といった方が適切で,周辺は田んぼが広がっています。このような所にある東海丘陵要素植物群が生育する湿地はちょっと珍しいと思います。

 この他,今月は金城に隣接する八竜湿地や,金城の学内の湧水点でも調査を行っています。それで今月のサンプル数は全部で62。故障してしまった分析機器に代わって,ご厚意で名古屋大学の機器を使わせていただくことになりました。今後順次水質を明らかにしていきます。

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