2017年9月4日月曜日

赤沢自然休養林

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 私はこの日曜日に,信州木曽の赤沢自然休養林に行ってきました。ここは昔から良質のヒノキを産することで知られ,江戸時代は尾張藩が管理し,現在は国有林となり,森林浴発祥の地でもあります。いくつもの遊歩道が整備され,その名の通り自然の中で心身ともにリフレッシュすることができます。 
気持ちのいいヒノキ林が広がります
 
 木曽の森林は,江戸時代に厳しい伐採規制が敷かれていたことで有名で,それを代表する言葉が「木曽五木」。ヒノキ・サワラ・ネズコ・アスナロ・コウヤマキの5種類の木を勝手に伐採すると,「生一本,首一本」と言って,一本でも打ち首にされるというもの。怖いですね。

 この中でコウヤマキは葉が長いのですぐ見分けがつきますが,あとの4種類はお互いよく似ています。特にヒノキとサワラはぱっと見区別ができませんが,葉の裏を見るとわかりやすいです。
ヒノキの葉の裏
白い模様がYの字に見えます
 
サワラの葉の裏
白い模様がXの字に見えます
 
 ヒノキとサワラに限らず,植物の同定は葉の裏を見ることで決められることはよくあります。

 さてこの赤沢は,かつてこの地のあちこちに敷かれていた森林鉄道が観光用として復元され,列車に乗って景色を楽しむことができます。この日も多くの観光客でにぎわっていました。

 この森林鉄道,もともとは木材輸送を目的としたもので,かつては下の写真に示すような「運材台車」 をたくさん連ねた列車が昭和50年まで走っていました。
資料館に展示されている運材台車です
 
  当時は木曽でもたくさんの木が切られ,利用されていたのですが,今はかなり少なくなってしまいました。それは「山に木がなくなったから」でもなく,「日本人が木を使わなくなったから」でもありません。安い外国産の木材が入ってきて,日本の木が売れなくなったからなのです。
 
 日本の人工林が放置され,山が荒れて問題になっていることをご存知の方も多いと思いますが,切りすぎでも切らなさすぎでもない,適切な管理というのが必要なのです。そんな日本の現状を考えつつも,私は気持ちのいい散策路を歩いて気分転換をしてきました。
 

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