2019年8月4日日曜日

鳳凰三山へ山登り

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 大学は前期の授業が一通り終わりました。授業で出した課題の採点,実験,会議や打合せなどもあるので,教員はすぐに夏休みとはならないですが(苦笑),ようやく山登りに行けるようになりました。
 
 今回選んだのは,山梨県にある鳳凰三山(ほうおうさんざん)です。南アルプスの北部に位置し,地蔵岳・観音岳・薬師岳という標高2800 m前後の山が3つ連なっています。地蔵岳には巨大な岩峰があり,山のふもとからお地蔵さんのようにも見えるため,古くから信仰の山となっています。
 
 今回,登山口から沢沿いのルートを登り,一泊して3つの山を縦走し,森の中の尾根道を下りました。沢沿いのルートは滝がいくつもあり,きつい登りが続く中でさわやかな気分になれます。
落差がとても大きな滝です
 
 気温がとても高いからか,ガス(霧)が朝早くから上がってきました。地蔵岳の巨大な岩峰が少し霞んでいます。
ちょっと幻想的な景色になりました 
 
 今回一度も富士山を見ることはできませんでしたが,霧がかかって日光がさえぎられ,暑さを感じることなく山から山へと気持ちのよい稜線歩きができました。 
花崗岩の白い尾根をたどります 
 
 霧が出たことで展望はいま一つでしたが,高山植物の花を見るにはちょうど良い時期で,いろいろな花が楽しめました。 まずはヨツバシオガマです。一つ一つの花は鳥のくちばしのよう。紫色もきれいです。

 
 写真だとわかりづらいですが,これはとても小さな花でした。ヒナコゴメグサのようです。小さくても色づかいがかわいらしいですね。
 
  ピンク色のきれいなこの花はタカネビランジです。南アルプスの固有種で,ちょうど満開の時期に当たり,たくさんの花を見ることができました。個体によって花の色合いが異なり,中には真っ白なものも。ちなみに「ビランジ」とは変わった名前ですが,日本語なのに語源がわからないのだとか。
 
 こちらは同じく「タカネ」の名を冠するタカネグンナイフウロです。「タカネ」は鳳凰三山の隣に位置する高嶺という山の名前から付けられたという説もあるようです。その名の通りフウロソウ属の植物で,いかにもフウロソウの仲間らしい花の形をしています。
 
 最後に,鳳凰三山で出会った動物を紹介しましょう。オコジョです。一休みしていたら目の前に現れてびっくり!
 オコジョはイタチと同じ仲間の動物ですが,大きさはとても小さく20 cm くらい。ネズミくらいの大きさと言えばいいでしょうか。肉食動物なので性格は獰猛なところもあるようですが,見た目は実にかわいい! そして動きがとてもすばしっこくて,走り回って遊んでいるかのようでした。
 このオコジョ,あまり人を怖がらないのか,割と長く近くにいてくれました。僕も嬉しくてカメラを向けるのですが,動きが早過ぎてついていけない・・・40枚以上も写真を撮ったのに,まともに撮れたのはほんの5枚くらいでした(苦笑)。もうちょっといいカメラだったらよかったのかな?
 
  アルプスでオコジョを見たのは4回目。めったに会えない動物に会えて本当によかったです! 久しぶりの山登りで体がまだ慣れていなかったのか,つらい登りでしたが,このような花や動物との出会いがあると,自然って本当にいいなぁ,と思ってしまいます。
  

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