2014年3月24日月曜日

田原市のシデコブシ群落

 みなさまこんにちは,よしだです。
 
 よく似たブログタイトルが続いてしまいましたが(笑),3/22の豊田市に引き続き,昨日(3/23)は渥美半島・田原市のシデコブシ群落の見学に行ってまいりました。先日金城の里山に来られた名工大の増田先生とご一緒に,小野先生と私が参加しました。
 
 渥美半島と言えば,電照菊やメロンなど,温暖な気候を利用した農業の盛んな地域としてよく知られていますが,八竜湿地と同じように,ここにも湧き水で成立している湿地が点在しています。今回それらのいくつかを見て回ろうという意欲的な?プランで,その中で特に目玉となるが黒河湿地です。
愛知県の天然記念物の湿地です
 
 湿地内は木道上から自由に見学することができます。シデコブシは群落になって生えていました。かなり大きな木もあります。でも温暖な渥美半島でありながら,開花は豊田市よりも遅く,花が咲き始めたばかりのようでした
 昨日の豊田市の群落地と違って,田畑や酪農場に囲まれた平坦な土地に湿地が広がっていて,意外な感じです。現地で機械を使って簡単な水質測定をしてみましたが,農業・酪農業の影響が水質に出ているのがちょっと心配です。
 
 続いて訪れたのが黒河湿地の北にある「藤七原(とうしちばら)湿地」。名前とは裏腹に,山の山腹の開けた谷間にあって,雰囲気は昨日の豊田市の群生地と似た感じがします。シデコブシ群落地としては東海地方最大級の規模だそうで,確かに「これでもか!」というくらいいっぱい育っていました。 
写真はほんの一部で,湿地はもっと広いです!

 何組か見学に来ている人がいましたが,やはり「今年は花が遅いね~」とのこと。去年は今頃がちょうど見頃だったそうです。冬が寒かったのが原因かもしれませんね。ここでも湧き水を測定してみましたが,こちらの水質は「まずまず」といったところでしょうか。

 最後に半島のもう少し先端側にあって,互いに隣接する「伊川津のシデコブシ群落地」と「椛(なぐさ)のシデコブシ群落地」を見学しました。伊川津は約70株,椛は約200株の自生だそうです。下の花は椛で撮ったもの。
淡いピンクを写真で再現するのが難しいですね~
 
 椛の自生地も藤七原の自生地と似た地形です。もちろん保全のための手入れがされているとはいえ,周囲がごく普通の樹木の森なのに,谷間の部分はシデコブシしか生えていないというのは不思議な感じがします。
白く見える木は全部シデコブシ!
 
 花を見るのが好き,とおっしゃる増田先生は,シデコブシはもちろんのこと,その下に生えているショウジョウバカマの花も熱心に撮っておられました
 余談になりますが,山登りがお好きな増田先生は,高山植物の花が見たいから山に登るのだそうです。ことし登ってみたい山は北アルプス雪倉岳(ゆきくらだけ)とのこと。「通好み」の隠れた花の名山で,さすがですね!

 これで予定地はすべてまわったことになりましたが,私にとって2日連続で,しかも豊田では保全活動をされている方の,田原では増田先生の「解説付き」(!)という,実に有難い見学をさせていただくことができました。
 
 

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