2013年9月19日木曜日

三ノ沢岳(さんのさわだけ)

 みなさまこんにちは,よしだです。

 前々回のブログで,「では次回,この山の上の様子をお話しすることにしましょうか。」とネタ振っておいた話を今回書くことにします。

 この3連休,私はどこか山に行きたいと思っていたのですが,後半2日は台風接近で荒れることが明らかだったので,日帰りできる山を考えていました。下界の暑さから逃れるべく「ある程度高い山」で,なおかつ「登ったことのない山」と条件を絞っていき,出た答えが表題の「三ノ沢岳」となりました。

 そんな山誰も知らないよー,と言われそうですが,前々回のブログの最後の写真をよ~く見てください。今回のブログのためにちゃんと書いておきました(笑)。左にある木曽駒ヶ岳は,ロープウェイで手軽にアクセスできるので,行ったことのある人も多いでしょう。しかし,同じように手軽にアクセスできるのに,ほんのちょっと離れた途端に無名(マイナー)になってしまうのです。でも三ノ沢岳の標高は 2846 m で,標高順では46位と高さは充分です。
 
 名古屋からふもとの駒ケ根市までは車で2時間くらい,バスとロープウェイを乗り継いで登山口の千畳敷(せんじょうじき)には午前8時前に着きました。ここは地球が寒冷だった2万年前に氷河があって,その氷河で削られてできた地形なのです。「カール」と呼ばれるなだらかな半円形の地形がよくわかると思います。
カールの全景です
右下が登山口となるロープウェイの駅,左上が宝剣岳です

 カールから稜線に上がると目的の山,三ノ沢岳が見えてきます。どっしりと構えた三角形の稜線が美しいですね。ここまではまぁまぁ人がいたのですが,主稜線の分岐から三ノ沢岳への道はほんとに人が少なく,静かな山歩きが楽しめます。
天気がよいので眺望も文句なしです!

 もう9月半ばですが,まだいくらか高山植物の花が咲いていました。高山植物の多くは氷河期に南下してきた北方系の種の名残だと考えられています。八竜湿地で生育する植物にも同じ経緯をたどったと考えられているものがあり,地球の大規模な気候変動に思いをはせることができます。
たぶん「ヨツバシオガマ」ではないかと思うのですが・・・

 三ノ沢岳の山頂に到着しました。振り返ると左から木曽駒ケ岳,中岳,宝剣岳(ほうけんだけ)の峰々が見渡せます。ここから木曽駒ケ岳まで直線距離で約 2.7 km,名古屋から木曽駒ケ岳までだと約 105 km ですが,この並び,名古屋からでも同じように見えて識別できているって,すごいと思いませんか???
前々回のブログの写真をもう一度ご覧下さい)

 頂上で1時間ほどまったりしてから来た道を戻りました。紅葉にはまだ早いものの,亜高山帯・高山帯の紅葉の主役であるナナカマドが鮮やかな赤い実をつけていました。山の上ではこれから足早に季節が変わっていくことでしょう。
宝剣岳をバックに一枚!

 時間に余裕があるので,宝剣岳にも登ってきました。こちらは三ノ沢岳のなだらかな道とは対照的な,ごつごつとした岩山で,岩にへばりついて登る場所が何か所もあります。上から見下ろすとこんな感じに。写真中央上の稜線から一気に岩山を登るのです!
かなり急峻です!
(高所恐怖症だとかなりつらいかも・・・)

 こちらは三ノ沢岳と違って人が多く,岩場の行き違いなどで待たされることもしばしば。頂上も狭く,記念写真も順番待ちになってしまいます。でも,ここでのお楽しみは,頂上にある高さ 2-3 m くらいの岩の上によじ登って写真を撮ってもらうこと。足場はざっと 80 cm 四方の広さがありますが,方向によっては谷底まで続いているのでは?と思うくらい切れ落ちているので,高度感はかなりあります。

 で私はというと・・・
 
良い子はぜっっっったいにマネしないでくださ~い
(笑)

 上の写真は,その上の写真の中央下に小さく写っている青いザックの方に撮っていただきました。この方,私と同年代くらいとお見受けしましたが,既に日本百名山はすべて登頂し,今は日本百高山制覇を目指しているのだとか! すごいです!!!

 ちなみによしだは,登った百名山(←制覇は目指していませんが)は20くらい,百高山は30くらいで,まだまだ道のりは遠いです(苦笑)。

  日帰りで行ける山,ということで正直「お茶濁し的に選んだ」(苦笑)今回の三ノ沢岳ですが,天候に恵まれ本当に楽しい山登りとなりました。里山でも高い山でも,自然を楽しませてもらえるのは幸せです。
 

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